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波乱相場で買いチャンス?好業績中小型株8選

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波乱相場で買いチャンス?好業績中小型株8選

(画像=SBI証券)

この記事は2025年4月16日にSBI証券で公開された「波乱相場で買いチャンス?好業績中小型株8選」を転載したものです。
掲載記事:波乱相場で買いチャンス?好業績中小型株8選

新興株ウィークリー

(画像=SBI証券)

当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証グロース市場・スタンダード市場の中小型株を中心に、好業績が期待される銘柄や、投資家の皆様が気になる話題についてわかりやすくお伝えします。

新興株ウィークリー※YouTubeに遷移します。

波乱相場で買いチャンス?好業績中小型株8選

中小型株が相対的に堅調です。2024年末から2025/4/15(火)の騰落率は、東証プライム市場指数は▲9.8%、東証スタンダード市場指数は▲3.7%、東証グロース市場指数は▲0.6%とグローバル企業が多数の大型株は、トランプ関税による影響をより大きく受けています。

中小型株は内需株が多く、かつ東証グロース市場は非製造業の割合が高いことも、株価の下落率が小幅に留まった要因と考えられます。

現在、トランプ関税による株安は一服しましたが、懸念自体は払しょくされていません。品目ごとの関税方針や、相互関税の上乗せ部分への課税を一時停止した国との交渉の進展など、注意深く見守る必要がある状況です。

そのような中、2024年11月~2025年2月期の決算発表が大方一巡しました。相場の地合いが悪い状況が続いた反動で、好決算企業には買いがしっかり入った格好です。今回の「新興株ウィークリー」では、直近の2024年11月~2025年2月期決算発表で好業績が示された銘柄を抽出するため、以下のスクリーニングをしてみました。

① 東証グロース市場または、東証スタンダード市場に上場

② 2、5、8、11月に決算期末を迎える銘柄で、4/14(月)までに2024年11月~2025年2月期決算を発表済み

③ 時価総額50億円以上

④ 直近四半期(3カ月)の経常利益が1億円以上

⑤ 直近四半期(3カ月)の売上高と経常利益が、いずれも前年同期比20%以上増収増益

⑥ 2024年末と2025/4/15(火)の終値を比較した株価騰落率が+5%以上

⑦ 取引所または日証金による信用規制・注意喚起銘柄を除く

図表の銘柄は、上記条件をすべて満たしています。掲載は⑤の直近四半期の増収率が高い順となっています。


【参考】 4/8(火)~4/15(火)で株価上昇が大きかった東証グロース市場指数構成銘柄

【参考】 4/8(火)~4/15(火)で株価上昇が大きかった東証グロース市場指数構成銘柄

(画像=SBI証券)

■図表 波乱相場で買いチャンス?好業績中小型株8選

■図表 波乱相場で買いチャンス?好業績中小型株8選

※Quick Workstation Astra Managerデータ、会社発表データをもとにSBI証券が作成。

(画像=SBI証券)

一部掲載銘柄を詳細に解説!

■ユナイテッド・スーパーマーケット・ホールディングス (3222)~首都圏最大級のスーパーマーケット企業

★日足チャート(1年)

★日足チャート(1年)

(画像=SBI証券)

★業績推移(百万円)

★業績推移(百万円)

(画像=SBI証券)

■首都圏最大規模のスーパーマーケット企業

首都圏最大規模のスーパーマーケット企業です。グループ店舗数は、662店舗に上ります(2025/4/11時点)。

食品スーパーであるマルエツ(首都圏)、カスミ(北関東)、マックスバリュ関東(東京・千葉中心)の共同持株会社でイオン(8267)の連結子会社です。

2024年12月、いなげや(東京西部・首都圏)とも経営統合を行いました。

規模が大きくなると、仕入れや物流、システムを統一することで、効率化やコストカットが可能になるというメリットが挙げられます。

20252月期は一転黒字で着地!PBR1倍割れ

直近数期の業績は仕入れ価格や販管費の増加で減益が続いていました。

4/10(木)、前期(2025年2月期)の本決算を発表。事前の会社計画で最終損益は9億円の赤字でしたが、いなげやの数値が算入され、8億円の黒字で着地しました。今期(2026年2月期)の会社予想の売上高は9,798億円(前期比20%増)、営業利益110億円(同84%増)と増収増益となる見通しです。

同決算発表と同日に、中期経営計画(2026年2月期~28年2月期)を発表。いなげやとの統合により得た規模を活かしながら、コストの適正化を図るとしています。

前期決算発表と中期経営計画発表以降、経営改善期待から株価は上昇基調です。一方、4/15(火)時点のPBRは0.89倍(参考:ライフコーポレーション→同1.27倍、ヤオコー→同2.14倍、ベルク→同1.31倍)と割安水準に位置しています。

■顧客が嬉しい、充実の株主優待

年2回株主優待を実施。2月・8月末に100株以上保有する株主に対し、買物優待券(1枚で100円割引)またはご優待品(食品)が贈呈されます。店舗が関東地方のみなので、前者を選択する株主は、店舗の位置を確認したいところです。

買い物優待券の枚数は、100株以上保有で30枚、500株以上で60枚、1,000株以上で100枚、2,000株以上で150枚、3,000株以上で180枚、5,000株以上で300枚です。同優待券は1,000円以上の買物に、1,000円ごとに1枚利用できます。また、ご優待品は100株以上保有の場合、新潟産こしひかり(2㎏)、横須賀海軍カレー(200g×5袋)等からひとつを選べます。3年以上かつ1,000株以上の長期保有株主(2月末基準)には、追加の優待券が贈られる格好です。

※買物優待券はクーポンとの併用も可能なようですが、一部使用できない店舗がある点にはご注意ください

■東洋電機製造 (6505)~100年超の歴史で技術を培った「鉄道用電気機器」が主力

★日足チャート(1年)

★日足チャート(1年)

(画像=SBI証券)

★業績推移(百万円)

★業績推移(百万円)

(画像=SBI証券)

■鉄道用電気機器で100年を超える歴史

1918年、輸入に依存していた鉄道用電気機器の国産化を目指すべく、英ディッカー社と技術提携を行い、設立されました。

売上高(2024年5月期)の65%は「交通事業」で、100年を超える歴史の中で技術力が培われ、新幹線や一般車両のパンタグラフ(集電装置)、主電動機、補助電源装置、戸閉装置、列車制御装置等、幅広く展開しています。同事業の61%は国内向けですが、中国他海外向けも25%を占めています。

さらに「産業事業」は売上高(2025年4月期)の32%を占め、製造業における生産・加工設備用システム、自動車試験システム、発電・インフラシステム等を内外の顧客に提供しています。その他「ICTソリューション事業」では、定期券発行機や車掌用携帯端末他を製造販売しています。

20255月期の業績・配当予想を上方修正

4/11(金)に発表された2025年5月期3Q累計(24年6月~25年2月)の業績は、売上高290億円(前年同期比30%増)、営業利益12.8億円(同708%増)と増収増益でした。ただし受注高は前年同期比2.2%減となりました。

前期(2024年5月期)の大口受注であるインドネシア向け案件が今期に進捗したことや民鉄向け新造用車両製品の増加で大幅増収となり、採算性が向上し、大幅増益となりました。受注は、前期のインドネシアからの大口受注の反動で減りましたが、主力の「交通事業」では、受注残が過去最高となりました。

好調な四半期業績を受け、会社側は2025年5月期(通期)の会社計画を以下のように上方修正しました。

・売上高 370億円→380億円(前期比18%増)

・営業利益 13億円→15億円(同61%増)

・1株利益 128.6円→140.6円

・1株配当金 40円→44円

同社は中間配当を実施せず、期末だけの配当計画です。好業績に加え「継続的かつ安定的に配当性向30%以上」という方針に基づき、2025年5月末期末配当は増額修正されました。4/15(火)終値1,272円で計算される配当利回りは3.4%と高めになっています。

株価は3/25(火)の本年高値1,433円から11.2%下落した水準(4/15)です。予想PERは9倍弱、PBRは0.44倍(4/15時点)に過ぎず、高めの予想配当利回りまで考えた場合は、割安感の強い株価水準とみられます。ただ、株価が割安感の強い水準に放置されている理由の一端は、ROEが3.7%と低いこともありそうです。

■中期計画では265月期営業利益20億円が目標

中期計画の最終年度である2026年5月期は売上高400億円、営業利益20億円、ROE8%等を目標にしています。2025年5月期業績予想の上方修正により、実現へ向け近づいた形です。

総資産(2025年2月末)538億円のうち、政策保有株を中心とした投資有価証券が137億円計上されています。会社側は資産効率改善の一環として政策保有株を次第に減らす計画です。

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