
(画像=SBI証券)
この記事は2025年4月28日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。 掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式 |
今週はアップルやマイクロソフトなど主力企業決算発表、実質GDP速報値、雇用統計と注目ポイント目白押し
先週の振り返り
先週の米国株はハイテク株を中心に反発を見せる展開でした。トランプ大統領がパウエルFRB議長を解任する意図はないと明らかにしたことや関税率の引き下げを示唆したこと、ベッセント財務長官が中国との関税対立は緩和していく見通しと明らかにしたことなどが支援材料になりました。米国株反発に向けた材料も徐々に揃いつつあることから、S&P500指数で2月高値と4月安値との半値戻しを実現するかどうかが意識されます。恐怖指数で知られるVIX指数は4/25時点で24.84と4日連続で低下しており、センチメントの改善が見られます。一方、S&P500指数はピークから約10%安と引き続き調整局面中で、ナスダックはピークから約14%安となっています。週間ベースではS&P500指数などの主要株価3指数はいずれも反発となりました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスは情報技術や一般消費財・サービス、コミュニケーション・サービスなどが上げ、生活必需品が下げました。個別株ではネットフリックス(NFLX)やフィリップ モリス インターナショナル(PM)、コカ-コーラ(KO)などが史上最高値圏で推移し、エクセロン(EXC)やAT&T(T)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は33%です。週間ベースのファクターリターンでは流動性やグロースなどがアウトパフォームしています。
個別株は、テスラ(TSLA)は不買運動などを背景に1-3月期の売上高とEPSが市場予想を下回りましたが、イーロン・マスクCEOがDOGE(政府効率化省)での業務を5月から大幅に縮小し、本業のテスラにより時間を割くようになるとの考えを示したことを好感して株価は大幅高となりました。アルファベット A(GOOGL)はクラウドの牽引などで1-3月期の実質売上高とEPSが市場予想を上回ったほか、最大700億ドルの自社株買い計画発表を背景に株価は上昇しました。半導体大手テキサス インスツルメンツ(TXN)は産業や自動車向けの需要回復などを背景に4-6月期の売上高見通しが市場予想を上回り、株価は大幅高となりました。半導体製造装置大手ラムリサーチ(LRCX)は4-6月期の売上高見通しが市場予想を上回り、株価は大幅高となりました。一方、インターナショナル ビジネス マシーンズ(IBM)は1-3月期の売上高とEPSが市場予想を上回ったものの、政府支出削減への懸念を払しょくするには不十分との見方から株価は大幅安となりました。インテル(INTC)は4-6月期の売上高見通しが市場予想を下回ったほか、人員削減計画を明らかにしたことで株価は大幅安となりました。今週はアップル(AAPL)やマイクロソフト(MSFT)、アマゾン ドットコム(AMZN)、メタ プラットフォームズ A(META)などが決算発表を予定しています。
今週の見通しと注目セクター・テーマ
今週はアップル(AAPL)やマイクロソフト(MSFT)などマーケット全体への影響力が大きい主力企業4社の決算発表のほか、1-3月実質GDP速報値や雇用統計など注目ポイント目白押しです。S&P500指数採用銘柄のうち178社が決算発表済みで、このうちEPSが市場予想を上回ったポジティブサプライズ比率は約75%と堅調です。主力企業4社がこの流れに続くことができるかどうか注視されます。4社の注目ポイントは、アップル(AAPL)はトランプ関税の業績へのインパクトをどの程度見込んでいるのか、マイクロソフト(MSFT)とアマゾン ドットコム(AMZN)はクラウドの成長率、メタ プラットフォームズ A(META)は広告ビジネスの成長率と売上高全体の見通しが注目されそうです。1-3月実質GDP速報値は市場予想で前期比年率0.4%増と前回(同2.4%増)から大幅減速見通しです。雇用統計は非農業部門雇用者数が前月比13万人増と前回(同22.8万人増)から減速見通しです。このほか、PCE価格指数も注目されそうです。
注目セクター・テーマとしては下記を考えています。
好決算関連:直近の四半期決算でEPSが市場予想を上回り、決算を受けて株価が上昇した銘柄については、マーケットの業績期待値が今後引き上がる可能性もあり、注目されやすいと思われます。JPモルガン チェース(JPM)、ゴールドマン サックス(GS)、ネットフリックス(NFLX)、アルファベット A(GOOGL)
ETFフロー関連:過去1週間及び1カ月の資金フローがプラスのETFは投資家の関心の高さを示唆していると考えられます。マーケットの改善に伴ってセンチメントが好転してくることも想定され、引き続き関連銘柄は注目されやすいと思われます。バンガード トータルストックマーケットETF(VTI)、SPDR ポートフォリオ S&P500 ETF(SPLG)、インベスコ NASDAQ 100 ETF(QQQM)、バンガード 米国短期債券 ETF(BSV)
金関連:世界景気への懸念などを背景にNY金先物価格が史上最高値圏で推移しています。年初来のファクターリターンでは低ボラティリティがアウトパフォームしており、ディフェンシブスタンスが見られます。金関連銘柄は注目されやすいと考えられます。ニューモント(NEM)、バリック ゴールド(GOLD)、SPDR ゴールド シェア(GLD)、SPDRゴールド ミニシェアーズ トラスト(GLDM)
重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
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