9日午前10時すぎの日経平均株価は、前日比350円程度高い3万7280円前後で推移する。午前9時21分には、同480円75銭高の3万7409円38銭を付けている。直近で上値として意識されていた心理的なフシ目の3万7000円を、取引時間中としては約1カ月ぶりに回復した。現地8日の米国株式市場では、英米の関税交渉合意を受け、NYダウ、ナスダック総合指数がともに続伸。為替市場で円安が進んでいることも支えに買いが先行し、その後も堅調な値動きとなっている。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、8日の大阪取引所清算値比330円高の3万7470円だった。
業種別では、全33業種のうち29業種が上昇、4業種が下落している。三菱倉、三井倉HDなどの倉庫運輸株や、三菱UFJ、三井住友などの銀行株が上昇。出光興産、ENEOSなどの石油石炭製品株や、東レ、ゴルドウインなどの繊維株も高い。NTT、ソフバンGなどの情報通信株や、大和証G、野村などの証券商品先物株も堅調。花王、富士フイルムなどの化学株や、MS&AD、第一生命HDなどの保険株もしっかり。一方、中外薬、第一三共などの医薬品株や、JR東日本、JR東海などの陸運株が安い。
個別では、インターメス、NTTデータ(監理)、東和銀、エイチームH、イビデンが上昇。半面、牧野フ、Ubicom、ダイヘン、リログループ、新日科学などが下落している。
東京外国為替市場では午前10時時点で、ドル・円が1ドル=145円台の後半(8日は144円31−33銭)、ユーロ・円が1ユーロ=163円台の半ば(同163円03−07銭)で取引されている。
[ 株式新聞ダイジェスト ] 提供:ウエルスアドバイザー社