(画像=SBI証券)

この記事は2025年5月9日にSBI証券で公開された「Daily米株速報 毎営業日午前更新予定」を転載したものです。 掲載記事(最新版)：Daily米株速報 毎営業日午前更新予定

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米英間の関税協議合意を受けて主要3指数とも続伸。

5月8日（木）の米国株式市場は、午前中に公表された米英間の関税協議合意に加え、中国との関税交渉への期待を受けて、主要3指数とも上昇した。ただし、S&P500指数は一時前日比+1.6％まで上昇する場面があったが、引けにかけて上げ幅を縮小した。

トランプ大統領は会見で、米英間の関税協議が合意に達し、週末にも中国を含む他国との交渉が控えていると述べた。規制緩和や減税策が議会を進みつつあることにも触れて、「米国株をいま買ったほうがよい」と発言した。

米英間の関税協議では、米国による一律10％の基本税率は維持されるものの、鉄鋼や自動車に対する上乗せ関税は取り下げられる。英国は米国製品に対する関税を5.1％から1.8％に引き下げ、牛肉など農産物の一部の市場を開放する。

セクター別には、一般消費財・サービス、エネルギー、資本財・サービスなど景気敏感セクターが1％以上の上昇の一方、ヘルスケア、公益事業、不動産などが下落した。

経済指標では、新規失業保険申請件数（5月3日に終わる週）は22.8万件と前週の24.1万件から低下した。4月のNY連銀1年インフレ期待は前年比+3.6％で、3月から横ばいとなった。

債券利回りは、米英間の関税協議合意を受けて世界的な貿易摩擦に対する懸念が後退して、幅広い年限で上昇した。ドル指数は約1％上昇、ドル円は145円台後半へ2円以上上昇した。原油価格は週末に控える米中関税交渉への期待から買いが入り3％以上の上昇、金価格はリスク回避的な金需要が後退して2％以上の下落。

個別銘柄では、前日引け後に決算を発表したアーム ホールディングス ADR(ARM)は4-6月期の売上見通しが市場予想を下回り、関税によるハードウェアの価格上昇がロイヤリティ収入に悪影響をもたらす可能性に言及したことから-6.2％。

前日引け後に決算を発表した中古車販売のカーヴァナ(CVNA)は、関税率引き上げを意識した中古車の購入増加によって利益が大幅に拡大して+10.1％。

引け後に決算を発表したコインベース　グローバル A(COIN)は、前年同期比との比較で増収減益で売上・EPSとも市場予想を下回って、時間外取引で-2.9％（日本時間9日（金）午前８時半）。通常取引では暗号資産の先物・オプション取引所Deribitを29億ドルで買収すると発表して株価は5.1％上昇していた。

パランティア テクノロジーズ A(PLTR)は、良好な1-3月期決算にもかかわらず6日（火）に12％近く下落していたが、8日（木）は+7.8％と戻した。

ボーイング(BA)は、ラトニック米商務長官が英国はボーイングの航空機100億ドル相当を購入する、と述べたことから+3.3%。

【5月9日(金)の米国市場】
主な経済イベント：金融当局者の発言多数
主な企業イベント：なし

～見通し～
週末の米中交渉を控えて様子見となりやすいだろう。米中交渉は、両国とも100%を超える関税を掛け合うのは持続可能でなく、市場を満足させられるかは別として、何かしらの進展は期待できよう。
SBI証券　投資情報部　榮　聡

主要株価指数

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債券・商品市況

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主要通貨

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S&P500日中足チャート

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ナスダック日中足チャート

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S&P500ｾｸﾀｰ別

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S&P100種騰落率ランキング

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その他主要銘柄

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※本レポートはBloombergデータをもとにSBI証券が作成。
※銘柄名はBloomberg表記によるもの。

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