(画像=SBI証券)
| この記事は2025年5月23日にSBI証券で公開された「Daily米株速報 毎営業日午前更新予定」を転載したものです。 掲載記事(最新版)：Daily米株速報 毎営業日午前更新予定 |
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財政巡る不透明感、取引終盤に失速
5月22日（木）の米国株式市場では、主要3指数はまちまち。主力株への見直し買いが入る場面があったが、米財政悪化による米長期金利上昇への警戒が根強く、取引終盤に急速に水準を切り下げた。米長期金利の指標である10年債利回りは朝方に一時4.62%と2月中旬以来の水準に上昇（債券価格は下落）した。20年債や30年債の利回りは23年以来の高水準を付けた。米連邦議会下院が22日朝にトランプ減税の恒久化を含む減税法案を可決したことで財政赤字の拡大が意識された。
経済指標では、先週の新規失業保険申請件数が前回から減少し、市場予想を下回り、４週間ぶりの低⽔準となった。S&Pグローバルが発表した5月の米購買担当者景気指数（PMI）速報値は製造業とサービス業がともに改善し、市場予想を上回った。⼀⽅、４⽉の⽶中古住宅販売件数は市場予想に反して減少し、７カ⽉ぶりの低⽔準となった。
セクター別では、8業種が下落。公益事業とヘルスケアが安く、一般消費財・サービスとコミュニケーションサービスが高い。
個別株では、アナログ・デバイセズ(ADI)は寄り前に好決算を発表したが、関税が自動車関連注文の一時的な急増を引き起こした可能性があるとも警告したことを受けて4.6%下落。前日の引け後に、予想を上回る決算とガイダンスの上方修正を発表したスノーフレイク(SNOW)は13.6%と大幅上昇した。量子コンピューティングのイオンキュー(IONQ)は36.8%急騰した。バロンズ紙は同社が量子コンピューティング分野の業界リーダーとなることを目指しているとデ・マシCEOのインタビューを伝えた。クリーンエネルギーのクレジットを終了する税法案が下院を通過したことを受け、太陽光エネルギーの関連株が急落。エンフェーズ エナジー(ENPH)が-19.6%、ソーラーエッジ・テクノロジー(SEDG)が-24.7%、サンラン(RUN)が-37.1%。引け後に、予想を上回る決算を発表したインチュイト(INTU)が時間外で大幅上昇した。
原油先物は続落した。WTI（ウエスト・テキサス・インターミディエート）で期近の7月物は前日比0.37ドル（0.6%）安の1バレル61.2ドルで取引を終えた。石油輸出国機構（OPEC）と非加盟国の産油国で構成する「OPECプラス」が7月の原油増産について協議していると米ブルームバーグ通信が22日報じ、売りが優勢となった。ニューヨーク金先物は4営業日ぶりに反落した。ニューヨーク商品取引所（COMEX）で取引の中心である6月物は前日比18.5ドル（0.6%）安の1トロイオンス3,295.0ドルで取引を終えた。
10年物国債利回りは前日比0.07%低い（価格は高い）4.53%で終えた。ドル指数は続落、22日のニューヨーク外国為替市場で円相場は8営業日ぶりに反落し、前日比25銭の円安・ドル高の1ドル=143円90銭〜144円00銭で取引を終えた。
【5月23日(金)の米国市場】
主な経済指標・イベント：
セントルイス連銀総裁とカンザスシティー連銀総裁、討論会に参加
クックFRB理事、講演
新築住宅販売件数(4月)
主な企業決算の発表：
なし
～見通し～
長期金利が高止まりしている中、全体的にしっかりしている印象。市場はしばらく財政問題に注目するようだ。
SBI証券 投資情報部 潘 碩朋
主要株価指数
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債券・商品市況
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主要通貨
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S&P500日中足チャート
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ナスダック日中足チャート
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S&P500ｾｸﾀｰ別
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S&P100種騰落率ランキング
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その他主要銘柄
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※本レポートはBloombergデータをもとにSBI証券が作成。
※銘柄名はBloomberg表記によるもの。
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