
(画像=SBI証券)
この記事は2025年7月7日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。 掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式 |
今回のポイント
今週は相互関税上乗せ部分の行方が最大のポイント
先週の振り返り
- 先週の米国株はトランプ減税を柱とする大型法案成立への期待感(7/4に法案成立)や米国にとって貿易赤字が大きいベトナムとの貿易協議合意がサポート材料になりました。雇用統計は市場予想よりも良好な内容で、雇用環境が堅調であることを示しました。これらを背景にS&P500指数やナスダックが史上最高値を更新しました。週間ベースではS&P500指数が続伸、NYダウとナスダックは3週続伸となりました。半導体のSOX指数は週間ベースで6週続伸となり、米国株を牽引しています。なお、パウエルFRB議長はインフレへの関税の影響が今後数カ月で顕在化し始めるとの見方を示しました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスは素材や情報技術、金融などが上げて、コミュニケーション・サービスが下げました。アメリカン エキスプレス(AXP)やJPモルガン チェース(JPM)、オラクル(ORCL)などが史上最高値圏で推移し、カーニバル(CCL)やウォルト ディズニー(DIS)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は61%です。年初来のファクターリターンではEPS修正や時価総額などのファクターがアウトパフォームしています。
- 個別株では、オラクル(ORCL)は年間収入で300億ドル規模のクラウド契約締結やオープンAIとのスターゲートプロジェクト拡大合意を背景に株価は大幅上昇しました。ラスベガス サンズ(LVS)やウィン リゾーツ(WYNN)はマカオの6月カジノ収入が堅調だったことを受けて株価はそれぞれ大幅高となりました。一方、テスラ(TSLA)はイーロン・マスクCEOが大型法案を巡りトランプ大統領と口論になり、株価は大幅下落する場面がありましたが、EV販売台数の底入れ期待から大幅高になる場面もあり、ボラティリティの高い動きが見られました。インテル(INTC)はCEOがファウンドリビジネスの戦略転換を模索との観測報道を受けて株価は下落しました。今週はデルタ エアーラインズ(DAL)やコナグラ ブランズ(CAG)が決算発表を予定しています。
今週の見通しと注目セクター・テーマ
- 今週は相互関税上乗せ部分の行方が最大のポイントになりそうです。7/9の期限までに主要国と合意に至る急展開が見られるのかどうか注視されそうです。先週にベトナムとは合意に達したことから、一部の主要国・地域と期限までに貿易協議が合意に至る可能性もあります。なお、トランプ大統領は7/7に一部の国・地域に関税通知を送付する考えを明らかにしていますが、ベッセント財務長官は関税率の適用は8/1からと示し、交渉期限がまだ数週間残されていることを示唆しています。このほか、個別企業ではデルタ エアーラインズ(DAL)が決算発表を行う予定であり、決算発表シーズンを迎えて好スタートを切れるかどうか注目されます。米金融当局者の講演なども発言内容が注目されそうです。
注目セクター・テーマとしては下記を考えています。
- 半導体関連:半導体市場の牽引役であるAI以外にも、自動車や産業向けに改善の兆しが見られ始めています。SOX指数の12カ月先予想EPSは高水準で、また、株価面では6週続伸と強い動きが継続しており、関連銘柄は投資家の注目を集めやすいと考えられます。テキサス インスツルメンツ(TXN)、ブロードコム(AVGO)、マーベルテクノロジーグループ(MRVL)、ヴァンエック 半導体 ETF(SMH)
- ベトナム関連:米国にとって貿易赤字が大きいベトナムとの貿易協議が合意に達したことから、ベトナムにおいて製品の生産が行われている関連企業にとってはビジネス環境の不透明感が後退し、関連銘柄は注目されやすいと考えられます。ナイキ B(NKE)、デッカーズ アウトドア(DECK)、アンダー アーマー A(UAA)、オン ホールディング A(ONON)
- アノマリー関連:過去5年における7月平均株価上昇率がS&P500指数を上回る銘柄はアノマリーの観点で強含みの傾向があるとみられます。投資家の関心を集める可能性があります。ユナイテッド レンタルズ(URI)、ナスダック(NDAQ)、シンタス(CTAS)、ON セミコンダクタ(ON)
重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
(画像=SBI証券)
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