経済・ビジネス情報

Daily米株速報 2025/1/28

  • 公開日:
  • 更新日:
Daily米株速報

(画像=SBI証券)

この記事は2025年1月28日にSBI証券で公開された「Daily米株速報 毎営業日午前更新予定」を転載したものです。
掲載記事(最新版):Daily米株速報 毎営業日午前更新予定
終値

(画像=SBI証券)

中国のAIアプリ「DeepSeek」ショックで、AI関連銘柄が急落。

1月27日(月)の米国株式市場は、「ChatGPT」と同等の能力を保持しているとされる生成AIモデルを、中国のスタートアップ企業「DeepSeek」が低いコストで開発したと伝わり、米国を中心とするAIサプライチェーンに価格低下圧力がかかるとの懸念からAI関連銘柄が大幅な下落となった。AI分野で最も大きい恩恵を受けているエヌビディア(NVDA)が-16.9%のほか、ブロードコム(AVGO)-17.4%、マイクロン テクノロジー(MU)-11.7%など半導体株が急落、ナスダックは3.07%下落した。一方、ヘルスケア、生活必需品などが買われ、ダウ平均はプラスを確保した。

「DeepSeek」が昨年末に市場投入した大規模言語モデル(LLM)による対話型AIは、iPhoneのアプリダウンロード数で27日(月)にトップとなって注目を集めている。性能的にも「ChatGPT」と同等の受け答えができると評価されている。さらに、テクノロジー業界に衝撃が走ったのは、同社が同モデルの開発に2ヵ月、6百万ドル以下しかかかっていないと主張したことだ。米国のテクノロジー大手はAIモデルの開発とデータセンターに何十億ドルもの大金を投入していることから、米国AI産業の価格競争力、市場リーダーシップに疑問を呈する結果となった。

債券にはテクノロジー株の急落を受けて安全資産としての買いが入り、幅広い年限で利回りが低下した。リスクオフ心理の広がりを受けて円が買われて、ドル円は154円台半ばに下落。原油価格は週末に発表された中国の企業景況感が弱かったことに加え、米国が原油を輸入するコロンビアに対する25%の関税が取り下げられて下落。

セクター別には、半導体株が大幅下落となった情報技術が-5.6%、データセンターでの電力需要が注目されている公益事業も-2.3%。一方、生活必需品+2.9%、ヘルスケア+2.2%、金融+1.1%などと上昇した。

個別銘柄では、テクノロジー株の中でもAI関連のソフトウェア株には上昇したものが多かった。AIのハードウェアコストが「DeepSeek」が主張するように安くなるなら、AI利用のハードルが下がり、AIソフトウェアには需要拡大につながるとのシナリオによるとみられる。セールスフォース(CRM)が+4.0%、トゥイリオ A(TWLO)が+2.1%、サービスナウ(NOW)が+1.4%など。

【1月28日(火)の米国市場】
主な経済イベント:米耐久財受注(12月)、S&PコアロジックCS住宅価格(11月)
コンファレンスボード消費者信頼感(1月)、米7年国債入札
主な企業決算の発表:(寄り前)ボーイング(BA)ゼネラル モーターズ(GM)ロッキード マーチン(LMT)
          (引け後)スターバックス(SBUX)

~見通し~
「DeepSeek」の開発費が6百万ドル以下というのは、どのような前提で計算されたのか明らかでなく、本当に世界的な競争力があるのかについての評価は、まだ、これからだと考えられよう。ただ、それがはっきりするまでしばらくは、従来のAI関連銘柄、特にハードウェア関連については買われにくい状況となろう。
SBI証券 投資情報部 榮 聡

主要株価指数

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債券・商品市況

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主要通貨

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S&P500日中足チャート

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ナスダック日中足チャート

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S&P500セクター別

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S&P100種騰落率ランキング

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その他主要銘柄

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※本レポートはBloombergデータをもとにSBI証券が作成。
※銘柄名はBloomberg表記によるもの。

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