29日午前10時6分すぎの日経平均株価は、前日比570円程度高い5万790円前後で推移する。午前9時40分には、同691円66銭高の5万910円84銭と27日に付けた取引時間中の史上最高値(5万549円60銭)を大きく更新した。現地28日、米政府は中国が合成麻薬「フェンタニル」の原料輸出を規制すれば、30日に予定されている首脳会談で関税について歩み寄る可能性があると伝わった。前日からの貿易摩擦緩和期待もあり、同日のNYダウ・ナスダック総合指数がそろって上昇し、3日連続で終値ベースの史上最高値を更新した。日本株も強い米国株の動きを受けて買いが先行した。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、28日の大阪取引所算値比235円高の5万695円だった。
業種別では、全33業種のうち7業種が上昇、26業種が下落している。住友電工、フジクラなどの非鉄金属株や、日立、東エレクなどの電気機器株が上昇。大林組、清水建などの建設株や、住友大阪、太平洋セメなどのガラス土石株も高い。日本製鉄、JFEHDなどの鉄鋼株や、ディスコ、菱重工などの機械株、ソフバンGなどの情報通信株もしっかり。一方、王子HD、日本紙などのパルプ・紙株や、中外薬、第一三共などの医薬品株が安い。
そのほか、トーエネク、きんでん、アドバンテス、日車輌、LinkUGが上昇。半面、北越コーポ、SMS、デジタルHD、GMOインタ、アーレスティなどが下落している。
東京外国為替市場では午前10時6分時点で、ドル・円が1ドル=151円台の半ば(28日は152円15−17銭)、ユーロ・円が1ユーロ=176円台の半ば(同177円31−35銭)で取引されている。
[ 株式新聞ダイジェスト ] 提供:ウエルスアドバイザー社