経済・ビジネス情報

<相場の読み筋>10月30日

  • 公開日:
  • 更新日:
相場の読み筋

(画像=株式新聞) 

この記事は2025年10月30日に株式新聞で公開された「<相場の読み筋>10月30日」を転載したものです。
掲載記事:<相場の読み筋>10月30日

 米国株式市場は29日、NYダウが5日ぶりに反落した(前日比74.37ドル安の4万7632.00ドル)。この日まで開かれたFOMC(米連邦公開市場委員会)では2会合連続での利下げが決定したものの、その後の会見でパウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長は次回12月会合での追加利下げは既定路線ではないとし、市場の楽観ムードに釘を刺した。一方、ハイテク銘柄で構成するナスダック総合指数は上昇を維持して最高値を更新。時価総額5兆ドルに到達したエヌビディアや半導体株のSOX指数も高い。

 本市場が終了してから出た決算後の主力株の時間外取引は、アルファベットがクラウド部門を伸ばして上昇した半面、費用のかさんだマイクロソフトとメタは下落した。きょう30日にはトランプ米大統領と中国の習国家主席の首脳会談が行われる。トランプ大統領はこれに先立ち、中国製品への追加関税引き下げの可能性を示唆していた。また、中国が輸出規制を強化したレアアースの動向も焦点となる。両国の貿易摩擦の緩和につながれば、市場は好感するとみられる。

 30日の東京市場は、米利下げ継続観測の後退や時間外でのマイクロソフトとメタの値下がりを受けて、日経平均株価が上値の重いスタートとなりそうだ。前日は好決算のアドバンテストが急騰した影響で1000円超値上がりしており、同社株を中心とするAI(人工知能)半導体関連銘柄への押し目買いが指数を支えられるかが注目される。為替はパウエル議長の会見を受けて円安・ドル高となり、1ドル=152円台後半にある。また、日銀の金融政策決定会合は政策金利の据え置きが見込まれ、通常通りであれば昼ごろに結果が発表される。29日のシカゴ日経平均先物(円建て)は5万1100円で同日の日経平均終値(5万1307円)よりも安く、30日午前7時台のCFD(差金決済取引)は5万1000円を下回る水準で推移している。

(イメージ写真提供:123RF)

株式新聞

1949年に創刊した日本最大の証券専門紙。専門記者による注目銘柄情報や株式情報、株式ニュースなど最新の情報を発信しています。

資産・不動産・M&Aまで対応

無料個別相談

最新トレンド情報を会員限定で発信

無料メルマガ登録