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上方修正・株価上昇期待の好業績銘柄6選

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上方修正・株価上昇期待の好業績銘柄6選

(画像=SBI証券)

この記事は2025年11月12日にSBI証券で公開された「上方修正・株価上昇期待の好業績銘柄6選」を転載したものです。
掲載記事:上方修正・株価上昇期待の好業績銘柄6選
新興株ウィークリー

(画像=SBI証券)

当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証グロース市場・スタンダード市場の中小型株を中心に、好業績が期待される銘柄や、投資家の皆様が気になる話題についてわかりやすくお伝えします。

新興株ウィークリー※YouTubeに遷移します。

上方修正・株価上昇期待の好業績銘柄6選

先端半導体の設計開発を行うソシオネクスト(6526)が業績計画を下方修正したことや、米政府機関閉鎖懸念等が嫌気され、日経平均株価は5万円台での攻防が続いています。そのような中、東京株式市場では上場企業の決算発表が本格化しています。

日本で最も決算期末が多い3月が決算月の企業にとっては、この決算発表が中間決算の業績発表に当たります。

11/11(火)までに中間決算の決算発表を行った3月決算企業で、期初から会社予想の1株当たり利益を上方修正した企業の割合を集計しました。結果は、東証プライム市場は39%に上ったのに対し、東証スタンダード市場と東証グロース市場はともに22%にとどまりました。

グローバル企業の多い主力株は、米関税政策に対する警戒感から期初の会社計画が保守的であったことも影響しています。

また、決算発表タイミングは、同じ決算月の企業でも、体制が既に構築されている大型株ほど発表時期が早い傾向です。東証グロース市場の新興企業などの決算発表は決算発表シーズンの後半に集中しやすいため、今後、前述の数値も変動する可能性がある点にはご留意ください。

大型好業績銘柄に市場の注目が集まる一方で、相対的に中小型の“選別妙味”は高まっている局面とみられます。
今回の「新興株ウィークリー」では、中小型株の中でも早めに決算発表を終えた好業績銘柄を抽出してみました。
(次回、後半戦を掲載予定です)

スクリーニング条件は、以下の通りです。

・時価総額100億円以上
・東証グロース市場または、東証スタンダード市場に上場
・売買高移動平均(25日)が2万株以上
・3月期決算銘柄で中間決算を11/7(金)までに発表済み
・会社予想変化率(対前回)の売上高、営業利益、経常利益のいずれかが対期初からプラス
・中間期(2Q)時点の売上高の進捗率が3期平均より高い
・中間期(2Q)時点の経常利益の進捗率が直近3期平均より5%pt以上高い
・取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除外

掲載は、経常利益2Q進捗率:直近-3期平均の進捗率(%pt)が大きい順です。

「今期2Q時点の通期計画に対する経常利益の進捗率(%)」-「直近3期の2Q時点の通期計画に対する経常利益の進捗率(%)」で計算され、数値が大きい方が今期業績が直近3期と比較し“良いペース”で業績が推移していることを示します。

【参考】 11/4(火)~11/11(火)で株価上昇が大きかった東証グロース市場指数構成銘柄

(画像=SBI証券)

【銘柄一覧】上方修正・株価上昇期待の好業績銘柄6選

【銘柄一覧】上方修正・株価上昇期待の好業績銘柄6選

※会社発表データ、Quick Workstation Astra ManagerデータをもとにSBI証券が作成
※経常利益2Q進捗率:直近ー3期平均の進捗率(%pt)は、「今期2Q時点の通期計画に対する経常利益の進捗率(%)」ー「直近3期の2Q時点の通期計画に対する経常利益の進捗率(%)」の数値

(画像=SBI証券)

一部掲載銘柄を詳細に解説!

■パーカーコーポレーション(9845)~多分野で高機能材を提供。コスト改革が奏功し、通期計画上方修正&増配

★日足チャート(1年)

★日足チャート(1年)

(画像=SBI証券)

★業績推移(百万円)

★業績推移(百万円)

(画像=SBI証券)

■自社で研究開発を行う専門商社。現在は製販一体で、メーカー業務が中核

1951年、日本パーカライジング(4095)の営業部門から分離する形で創設。現在は、日本パーカライジングが同社株の22%超を保有する筆頭株主です(25.3期末時点)。

出自は商社ですが、現在は設計・製造・販売までを一気通貫で担っています。メーカー機能を中核に据えつつ、商社機能も併営しているモデルに進化しています。

機能が製品性能・工程品質に影響する高機能材(いわゆる高付加価値商品)を手掛けています。

具体的な製品には、自動車の防音材や制振材、半導体製造工程向けの電子部品の洗浄剤などが挙げられます。

自動車、電機、化学、鉄鋼、電子など、幅広い産業の製造メーカーが主な顧客です。

■海外売上高は4割超で米国・中国が中心。製造拠点も有する

海外売上高は、近年加速しており、前々期(24.3期)から40%を超え、前期(25.3期)も43%を維持しました。地域別では中国の構成が大きく、次にアメリカ、アジアと続きます(25.3期)。中国、米国、メキシコ、東南アジア、インドなど海外に製造拠点も有しており、現地での量産対応や供給の安定化を図っていることが売上の底上げに寄与しています

■コスト改革が奏功し、増配&業績計画を上方修正

11/4(火)に中期決算(25.4-9月期)を発表。コスト削減や不採算事業縮小などにより構造改革が奏功し、通期計画の上方修正が行われました。中でも、売上高経常利益率は7.3%→8.3%まで向上しました。今期(26.3期)会社計画では、売上高は前期比横ばいですが、経常利益は過去最高を更新する見通しです。

また、堅調な業績推移に伴い、1株当たりの配当金を28円→33円に引き上げ予定。達成した場合、5期連続での増配、17期連続での非減配となります。

株価は11/11(火)時点で上場来高値近辺に位置しています。しかし、PBRは0.66倍で1倍を割り込む割安水準です。業績面以外で、PBR1倍割れを解消し、市場で評価されるためには、中期経営計画や、配当政策の具体的な数値目標などの発表も呼び水になり得るでしょう。

■日本電技 (1723)~空調計装業界で唯一のエンジニアリング専業会社。省エネ需要や省人化が追い風

★日足チャート(1年)

★日足チャート(1年)

(画像=SBI証券)

★業績推移(百万円)

★業績推移(百万円)

(画像=SBI証券)

■空調計装業界で唯一のエンジニアリング専業会社。ビルや工場の計装(計測・監視・制御)で、高品質な空間を創出

ビル、工場、病院などの非住居用建築物における「空調計装」を専門とする企業です。

空調計装とは、建物内の空調・照明・給排水などの設備を自動でコントロールし、快適性・効率性・省力化・省エネ化を実現する技術です(同社HP『日本電技の取組み』より)。空調制御が不可能になると、病院の手術室や半導体製造のクリーンルームなど、高精度な環境が必要な現場では操業が不可能になってしまいます。

具体的には、温度や湿度の計測、設備の監視、機器への操作指示などを行い、最適な環境を維持します。同社はこの分野で業界大手かつ唯一のエンジニアリング専業会社として、設計から施工、保守まで一貫対応できる強みを持っています。計装は、こなしてきた現場の数や種類、用途の数が物を言う「経験工学」と称される分野で、同社は固有の地位を有しているような状況です。

■需要が増す空調計装市場

空調計装業界の市場規模は1,660億円(同社調べ)と言われ、需要の増加が期待できる長期市場です。

日本では、脱炭素社会実現のため、2050年までのカーボンニュートラル実現などの目標が掲げられ、省エネ需要が増しています。また、人口減少による工場の自動化・省人化の需要増加も追い風です。

■新設・既設いずれも好調で通期業績計画は上方修正

11/4(火)に中期決算(25.4-9月期)を発表。売上高186億円(前年同期比24%増)、経常利益42億円(同78%増)、受注高280億円(同11%増)といずれも堅調で、通期会社計画の上方修正も実施しました。空調計装関連事業では、新設・既設いずれも売上高が前年同期比23%増と業績の押し上げにつながりました。

市場成長展望を持つ中で、堅調な業績が発表され、11/11(火)時点の株価は上場来高値水準に位置しています。一方で、今期会社予想の純利益増益率に基づくPEGレシオ※(11/11時点)は、0.99と標準である1に届いていません。

※「利益成長力」から割安性を計る指標。PBRは「資産価値」から割安性を計る指標

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