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プロが語る「儲かる管理会社・儲からない管理会社」の見極め方

プロが語る「儲かる管理会社・儲からない管理会社」の見極め方

不動産投資というのは日本であろうが、海外であろうが、基本的な運用は同じです。ただし、海外の場合は「自主管理」はできないので、誰かに管理をお願いする形になります。

そして、この「海外不動産における管理」というのは、海外不動産投資の成功と失敗を決めると言っても過言ではありません。

では、プロはどこを見て、どのような契約をしていくのか?そして、管理会社の見極め方を伝えることができればと思います。

1.不動産管理会社とは

まずは管理会社とは何をやっているのか?そこを紐解いていきましょう。図1をご覧ください。

図1:不動産管理業務について

図1:不動産管理業務について

*各社ヒアリングによりエイリック作成

日本でも海外でも管理会社の業務に大きな差異はありません。

特にタイに関しては日本のような宅建免許が存在しないので、究極的には誰でも不動産業ができますし、管理業務もできます。

2.ハード面での管理業務

そんなタイでの区分コンドミニアムの管理業となってくると、大きく分けて2つ。ハード面とソフト面になります。それぞれ見ていきましょう

【ハード面】

2-1.清掃等

2-2.空室管理

2-3.管理会社との連絡係

2-4.修繕・設備保守

2-5.原状回復、リフォーム対応

2-1.清掃等に関して

区分のコンドミニアムにおいて、コンドミニアム全体の清掃はコンドミニアムの建物管理をしている会社が対応します。ですが、入退去時の部屋の清掃などはオーナーがやらなければいけません。こういったことも管理会社がきちんと対応してくれるかをチェックします。

2-2.空室管理

常に入居者がいれば問題ありませんが、空室になった場合でも部屋の管理をしてくれるかどうか?はかなり重要です。

特にタイのような高温多湿な気候であれば、家具などにカビが生えるケースがあります。また水道や電気が止まっていると、嫌な匂いがしたり、電気がつかなかったりする場合があります。

これを防ぐために、定期的に通風、通電、通水ということをしておかないと部屋が傷みやすくなります。ですので、空室時の対応というのは非常に重要になります。

2-3.管理会社との連絡係

この場合の管理会社は「建物を管理する管理会社」という意味です。

つまり、コンドミニアム全体の管理をする現地企業からのお知らせや対応案件などをオーナーの代理として行ってもらえるか?タイでもコンドミニアムごとに管理組合は存在します。

そのため、管理組合からの情報をきちんと受け取れるようにしておかないといけません。

2-4.修繕・設備保守

タイでは家具・家電はオーナーが用意します。そのため、家具・家電が壊れた場合、オーナーが費用を支払い、修繕・修理をする必要があります。

これを入居者の要望を聞きながら、迅速に対応してくれる管理会社が望ましいでしょう。

2-5.原状回復、リフォーム対応

日本でも同じですが、入居者が退去すると原状回復をする必要があります。特に家具・家電のチェックがあるため、日本以上に気を使う作業でもあります。入居者をすぐに見つけるために必要な業務です。

3.ソフト面での管理業務

【ソフト面】

3-1.入居者募集業務

3-2.入居者との契約対応

3-3.賃料の回収

3-4.督促・クレーム対応

3-5.解約・更新業務

3-1.入居者募集業務

これは管理業務ではなく、仲介業務ですので、対応してくれるかは管理会社にもよります。

しかし、海外不動産の場合は「管理を頼む」ということは「入居者募集も頼む」とほぼ同義になり、現地の日系不動産会社も賃貸仲介手数料が入るので、ここはきちんと依頼をしましょう。

3-2.入居者との契約対応

入居者が決まれば、当然ながら「賃貸借契約」を締結します。タイでは1年契約が一般的です。

デポジットと言われる敷金も1ヶ月〜2ヶ月が相場です。これらの契約業務も1と同様に依頼するのが良いでしょう。

3-3.賃料の回収

タイの場合、入居者が賃料を振込するケースが多いのですが、入居者によっては現金手渡しなどのケースもあります。そういった対応を現地語で対応するのは非常に難しく、また未回収が起きないように入居者フォローをしていかなくてはいけません。

きちんと賃料を回収できるかは見極める上で重要です。

3-4.督促・クレーム対応

3でも伝えましたが、督促業務や入居者からのクレームなどは日本からは非常に難しいです。

ですので、これらを対応してくれるかどうか、これらの対応が悪ければ当然ですが入居者はすぐに出ていき収益につながりません。

3-5.解約・更新業務

入居者が退去する際に、部屋の確認であったり、契約書に沿った対応であったり、細々した対応が必要です。こちらも賃貸運用では非常に重要ですので、次の入居者を決めるためにもとても大事な作業になります。

ハード面、ソフト面と見てきましたが、少なくとも管理会社の業務そのものを理解した上で、「どこまで頼める会社なのか?」「どこに特色がある会社なのか?」を見極めてください。

上記の業務を理解した上で、さらに投資家が「儲かる管理会社」「儲からない管理会社」について書いていきます。

4.海外不動産で儲かる管理会社を見極めるポイント

4-1.管理戸数100戸以上

4-2.賃貸仲介・管理の専門部隊を持っている

4-3.レポーティング業務がしっかりしている

他にも見極めポイントはありますが、日系不動産会社は海外に多くはありません。ですので、日本と同じようなサービスや質を求めるのは少し酷でもありますので、最低限この3つは確認をしてください。

4-1.管理戸数100戸以上について

これは実績と言ってもいいです。管理戸数が多ければ多いほど信頼は高くなります。それだけこの管理会社に預けている他の投資家がいるから、ということです。

少なくともタイにある日系不動産会社では100戸以上管理をしている会社は存在します。ですので、まずは「管理戸数」という実績をきちんと把握してください。

4-2.賃貸仲介・管理の専門部隊を持っていること

不動産業務において、売買と賃貸は全く違う業務です。特に売買業務に携わる方は大きなお金が動き、時間もかかることもあり、不動産知識も豊富でいかにも不動産会社のイメージかもしれません。

しかし、賃貸は日々のコツコツとした業務を積み重ねる仕事になります。日々、物件管理や入居者対応など地味な作業が発生するので、営業マンの性格も考え方も違うケースが多いです。

ですので、賃貸仲介・管理の専門部隊がある企業が望ましいです。

4-3.レポーティング業務がしっかりしていること

2に付随しますが、1と2ができている、と言っても、この3のレポーティング業務は毎月のことです。

毎月きちんと賃料が入っていること、部屋の不具合があれば、その報告、空室であればどれくらいの内見があって、決まる確率がこれくらい、など、本当に賃貸管理を行うのであれば、こういった情報は最低でも月に1回レポートしてくれるかどうかはとても重要です。

 賃貸管理会社を選定する際に、「御社のオーナー向け月次レポートを見せてもらっても良いですか?」と聞いてみてください。儲けさせてくれる会社であれば、必ずレポートのフォーマットを持っているはずです。

少なくとも上記3点は必ず確認するようにしてください。逆を言えば、上記3つ全てを満たしていない場合は注意をしてください。

5.まとめ

管理は「信用」が命です。投資家にとって大事な不動産を預けている相手です。

その不動産に対して愛情を持ってサポートしてくれるのか?結果的に「儲かる不動産会社」というのは不動産に愛情を持って、入居者に喜んでもらい、そして賃料が入ってくるという好循環を持っている会社であり、そんな会社に投資家も集まってきて、管理会社も儲かるというのが理想です。

ぜひ素晴らしいパートナーを見つけて、不動産投資を成功に導いてください。

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