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1分でチェック!今週の米国株式 2025/2/3

  • 公開日:
  • 更新日:
1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

この記事は2025年2月3日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。
掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

今週は関税発動、雇用統計や主力企業の決算発表など注目材料目白押し

先週の振り返り

先週の米国株は中国のスタートアップ「ディープシーク」が開発した低コストAIモデルが米ハイテク企業への脅威になるとの懸念を背景に、27日のマーケットではエヌビディア(NVDA)などのAI関連銘柄が急落しました。その後は、メタ プラットフォームズ A(META)やテスラ(TSLA)などの決算発表を材料視して持ち直す展開が見られましたが、関税発動への懸念から31日のマーケットは下落となり、一進一退となりました。FOMC(米連邦公開市場委員会)では市場予想通りに金利据え置きとなりましたが、前回声明文で記載のあった「インフレが2%の目標に向かっている」との文言が削除され、インフレへの懸念をやや強める内容となりました。この他、トランプ大統領は2月1日にカナダとメキシコからの輸入品に25%、中国に10%の追加関税を賦課する大統領令に署名しました(関税発効は4日予定)。なお、週間ベースではNYダウが3週続伸で、S&P500とナスダックが3週ぶり反落となりました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスはコミュニケーション・サービスや生活必需品、ヘルスケアなどが上げて、情報技術やエネルギーなどが下げました。個別株ではメタ プラットフォームズ A(META)やマスターカード A(MA)、ゴールドマン サックス(GS)などが史上最高値圏で推移し、AT&T(T)やカーニバル(CCL)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は59%とやや鈍化しています。

個別株の材料としては、メタ プラットフォームズ A(META)の10-12月期は広告牽引で売上高とEPSが市場予想を上回りました。1-3月期の売上高見通し(中間値)が市場予想を下回りましたが、2025年はAI飛躍の年でメタAIが主要なAIアシスタントになるとの見方を示したことから株価は上昇しました。テスラ(TSLA)の10-12月期は売上高とEPSが市場予想を下回りましたが、新製品投入などで自動車ビジネスが成長に回帰するとの見通しを示したほか、低価格車の生産開始が今年前半と計画通りであることを明らかにしたことで株価は上昇しました。一方、アップル(AAPL)は10-12月期のiPhone及び中華圏売上高が市場予想を下回り、1-3月期の増収率見通しが市場予想並みで、株価は下落しました。マイクロソフト(MSFT)は10-12月期の売上高とEPSが市場予想を上回りましたが、クラウド「アジュール」の売上高成長率が市場予想を下回り、株価は大幅下落しました。ユナイテッド パーセル サービス B(UPS)は通期売上高見通しが市場予想を下回った他、アマゾン ドットコム(AMZN)とのビジネス縮小を発表して株価は急落しました。なお、S&P500指数採用銘柄の179社が決算発表済みで、EPSが市場予想を上回るポジティブサプライズ比率は78%とヒストリカルにみても堅調です。今週はアルファベット A(GOOGL)やアマゾン ドットコム(AMZN)、アーム ホールディングス ADR(ARM)などマーケット注目の主力企業が決算発表を予定しています。

今週の見通しと注目セクター・テーマ

今週は関税発動、雇用統計や主力企業の決算発表など注目材料が目白押しです。関税に関しては報復関税への懸念が強まり、ボラティリティが高まる可能性があるため、この点は注意が必要です。雇用統計は非農業部門雇用者の増加数が市場予想で前月比17.0万人と前回(同25.6万人)から大幅鈍化が見込まれています。失業率は4.1%と前回並みの見通しです。雇用統計が市場予想と大幅乖離するようだとマーケットの利下げ観測が大きく変化する可能性があります。一方、決算発表についてはアルファベット A(GOOGL)とアマゾン ドットコム(AMZN)はクラウドの成長と「ディープシーク」に関するコメントが見られるかどうか、アーム ホールディングス ADR(ARM)はAIに関するコメントと売上高見通しがそれぞれ注目されそうです。この他、金融当局者の講演も相次ぐため、マーケットの関心を集めそうです。

  

注目セクター・テーマとしては下記を考えています。

好決算関連:直近四半期決算発表において売上高とEPSが市場予想を上回り、株価がポジティブに反応した関連銘柄は業績に対する安心感があり、引き続き投資対象として有望と思われます。今回の決算発表シーズンにおけるS&P500指数採用銘柄のポジティブサプライズ比率が堅調で、マーケットの業績期待値が引き上がる可能性もあります。デルタ エアーラインズ(DAL)ネットフリックス(NFLX)スリーエム(MMM)アンフェノール A(APH)

ヘルスケア関連:S&P500指数のセクターパフォーマンス(11業種、年初来)において、昨年に出遅れ感のあったヘルスケアの堅調が目立ちます。セクターローテーションの継続期待の他、ヘルスケアは今年のEPS成長率が市場予想で2桁増益と相対的に高い伸びが見込まれているため、引き続き注目されやすいと考えられます。ボストン サイエンティフィック(BSX)ストライカー(SYK)アボット ラボラトリーズ(ABT)ヘルスケアセレクトセクターSPDRファンド(XLV)

消費関連:10-12月期実質GDP速報値において、個人消費が全体を牽引しました。その伸び率は前期比年率4.2%増と市場予想を上回り、7-9月期から伸びが加速しました。雇用も堅調であり、関連銘柄は注目されやすいと思われます。ビザ A(V)マスターカード A(MA)アメリカン エキスプレス(AXP)一般消費財セレクトセクターSPDRファンド(XLY)

重要イベント・主な経済指標

重要イベント・主な経済指標

(画像=SBI証券)

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

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