
※本記事は2026年8月時点で確認できる公開情報および報道をもとに作成しています。
「検索の主役が変わるかもしれない。」
そう言われ始めて数年が経ちます。その中心的な存在として注目されてきたのが、米国のAI企業Perplexity AI, Inc.(パープレキシティ)です。
Perplexityは、質問に対してリンクの一覧ではなく、出典付きの回答を生成するAI検索サービスとして2022年に登場しました。現在では検索にとどまらず、ブラウザやAIエージェント(利用者に代わって作業を進めるAI)へと事業領域を広げています。
投資家の顔ぶれも注目されます。半導体大手のNVIDIAやソフトバンクなどが出資し、評価額は数百億ドル規模に達したと報じられています。
なお、Perplexityは未上場企業であり、財務情報や利用者数などの公式開示は限られています。本記事で扱う売上高や評価額などの数値には、報道機関や調査会社による推計が含まれます。今後、新たな開示や事業環境の変化によって数字や評価が変わる可能性がある点にはご留意ください。
本記事では、Perplexityが何を提供し、どこから収益を得ているのか、そして事業を見るうえで何が論点になるのかを、中立的な立場から整理します。特定の企業や金融商品への投資を推奨・勧誘するものではありません。
1. AI検索の代表格として、Googleの牙城に挑んでいる
Perplexityは、米カリフォルニア州サンフランシスコに本社を置くAI検索企業です。共同創業者でCEOのアラヴィンド・スリニヴァス氏は、OpenAIやGoogleで研究職を経験した後、2022年に同社を立ち上げました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 正式名称 | Perplexity AI, Inc. |
| 設立 | 2022年 |
| 本社 | 米カリフォルニア州サンフランシスコ |
| CEO | アラヴィンド・スリニヴァス(Aravind Srinivas) |
| 主要サービス | AI検索「Perplexity」、AIブラウザ「Comet」、AIエージェント「Computer」 |
| 評価額 | 約200億ドル(2025年9月の調達完了時・報道ベース) |
| 主要投資家 | NVIDIA、ソフトバンク・ビジョン・ファンド2、IVP、Accelほか |
Perplexityが挑んでいるのは、Googleが長年にわたって握ってきた検索市場です。
ただし、規模の差は依然として大きく、2026年5月時点でもGoogleは世界の検索エンジン市場で9割前後のシェアを維持しているとされています。
Perplexityは、こうした巨大な検索市場に対して、従来の「リンクを探す検索」ではなく、「AIが答えを返す検索」という異なるアプローチで食い込もうとしている挑戦者ということになります。
2. Perplexityは何を提供しているのか
Perplexityは、AIを使って情報の検索から分析、さらには作業の実行までを支援するサービスを提供しています。2022年にAI検索サービスとして始まり、その後、AIブラウザ「Comet」、AIエージェント「Computer」へとサービスを広げてきました。
2-1. 出典付きで答えを返すAI検索から始まった
Perplexityの出発点は、2022年に公開されたAI検索サービスです。
従来の検索エンジンは、キーワードに関連するウェブページのリンクを一覧で表示し、利用者が複数のサイトを自分で読みながら答えを探すのが一般的でした。
これに対してPerplexityは、質問を入力すると、AIが複数の情報源をもとに回答を生成し、直接文章として提示します。
特徴は、その答えのどの部分がどのサイトの情報に基づいているかを、出典リンクとして併記する点です。
AIが事実でない内容を生成する「ハルシネーション(もっともらしい誤情報の生成)」が問題となる中、出典を示すことで回答の検証をしやすくする設計といえます。
