経済・ビジネス情報

1分でチェック!今週の米国株式 2025/3/3

  • 公開日:
  • 更新日:
1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

この記事は2025年3月3日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。
掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式

今週はトランプ関税発動に伴いマーケットのボラティリティが高まる可能性

先週の振り返り

先週の米国株はやや調整色が見られる展開となりました。コンファレンスボード消費者信頼感指数が市場予想を下回ったことやエヌビディア(NVDA)の2-4月期粗利益率見通しが市場予想を下回ったこと、トランプ大統領がカナダとメキシコへの関税を3月4日発動と表明し、さらに中国へも追加で10%の関税を賦課する考えを明らかにしたことをネガティブ材料視しました。これまで米株を牽引してきたマグニフィセント7指数は昨年12月のピークから12%程度下落しており、調整局面入りしています。また、半導体のSOX指数はレンジ相場の下限を意識する動きになりました。一方、ポジティブ材料としてはPCE価格指数の伸びが市場予想に一致したことでインフレ懸念が緩和する可能性があります。なお、週間ベースではNYダウが反発、S&P500とナスダックは続落となりました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスは金融や不動産、ヘルスケアが上げて、情報技術やコミュニケーション・サービスなどが下げました。個別株ではバークシャー ハサウェイ B(BRKB)やビザ A(V)、アッヴィ(ABBV)などが史上最高値圏で推移し、スターバックス(SBUX)やギリアド サイエンシズ(GILD)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は57%です。

個別株の材料としては、スノーフレイク A(SNOW)は大口顧客増加で11-1月期の売上高が市場予想を上回ったほか、通期製品売上高見通しが市場予想を上回り株価は上昇しました。一方、エヌビディア(NVDA)はデータセンター向けが牽引して11-1月期の売上高とEPSが市場予想を上回ったものの、2-4月期の粗利益率見通しが市場予想を下回り株価は大幅下落となりました。セールスフォース(CRM)は通期売上高見通しが市場予想を下回り、AI新製品への期待後退で株価は下落となりました。また、スーパー マイクロ コンピューター(SMCI)は遅れていた年次財務報告書が期限内に提出できたことをポジティブ材料視する場面もありましたが、総じてボラティリティの高い動きが目立ちました。なお、S&P500指数採用銘柄の485社が決算発表済みで、EPSが市場予想を上回るポジティブサプライズ比率は74%です。今週はクラウド ストライク ホールディングス A(CRWD)やブロードコム(AVGO)などが決算発表を予定しています。

今週の見通しと注目セクター・テーマ

今週はトランプ関税発動に伴いマーケットのボラティリティが高まる可能性があります。カナダとメキシコへは25%関税を(カナダのエネルギーには10%関税)、中国へはさらに追加で10%関税を賦課する予定です。全体的にマーケットのモメンタムがやや軟調であるため、下押し圧力として意識されそうです。また、経済指標では雇用統計が注目されます。非農業部門雇用者数の増加は市場予想で前月比16.0万人増と前回(同14.3万人増)からやや拡大見通しです。失業率は4.0%で前回並みの見通しです。また、米金融当局者の講演も数多く予定されています。VIX指数は節目の20台を意識する水準で、マーケットのセンチメントが回復するかどうかを確認する週になりそうです。

注目セクター・テーマとしては下記を考えています。

金融関連:業績への期待感などを背景に、米国を始め欧州や日本のマーケットにおいて金融株のパフォーマンスが好調です。米国では経済が今後も底堅く推移する見通しで、関連銘柄にはフェイバーな環境にあると思われます。ゴールドマン サックス(GS)JPモルガン チェース(JPM)モルガン スタンレー(MS)金融セレクト セクター SPDR ファンド(XLF)

関税関連:S&P500指数採用銘柄において関税に関するコメントが総じて少ないセクターとしてコミュニケーション・サービスや不動産、エネルギー、公益などが挙げられます。相対的に関税の影響が少ないことを示唆している可能性があり、マーケットで注目されやすいと思われます。コミュニケーションサービスセレクトSPDR(XLC)不動産セレクト セクターSPDR ファンド(XLRE)エネルギーセレクトセクターSPDRファンド(XLE)公益事業セレクト セクター SPDR ファンド(XLU)

暗号資産関連:代表的な暗号資産であるビットコイン価格はピークから2割強下落して9万ドルを大きく下回りましたが、トランプ大統領が暗号資産の戦略備蓄を進める計画を明らかにしたことで、その後は急反発の動きを見せています。短期的なリバウンドの動きが想定されるため、関連銘柄は注目されやすいと考えられます。コインベース グローバル A(COIN)マイクロストラテジー A(MSTR)クリーンスパーク(CLSK)マラ ホールディングス(MARA)

重要イベント・主な経済指標

重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

⚠免責事項・注意事項
・本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても株式会社ファーストパートナーズ及び株式会社SBI証券(情報発信元を含む)は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。
重要な開示事項(利益相反関係等)について
投資情報の免責事項

【手数料等及びリスク情報について】

SBI証券で取り扱っている商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります(信用取引、先物・オプション取引、商品先物取引、外国為替保証金取引、取引所CFD(くりっく株365)では差し入れた保証金・証拠金(元本)を上回る損失が生じるおそれがあります)。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。

SBI証券

2024年7月時点でグループ全体の口座開設数1300万を突破した、国内口座開設数NO.1の国内最大手ネット証券会社。「ゼロ革命」と銘打った格安の手数料、お得なポイント制度、豊富な商品ラインナップを武器に2025年のオリコン顧客満足度ネット証券1位を獲得。