
(画像=SBI証券)
この記事は2025年3月24日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。 掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式 |
今週はPCE価格指数と米金融当局者の講演がポイント
先週の振り返り
先週の米国株は一進一退の展開となりました。トランプ関税への懸念が根強い一方で、パウエルFRB議長が関税に伴うインフレ上昇は一過性になるとの見方を示したことが安心感につながりました。3/13にS&P500指数はピークから一時約10%安と調整局面入りとなる場面がありましたが、3/21時点では約8%安まで戻しています。S&P500指数の12カ月先予想PERが20倍程度まで調整したことから、割高感が薄れてきており株のサポート材料として意識されそうです。なお、週間ベースではNYダウが3週ぶり反発、S&P500とナスダックは5週ぶり反発となりました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスはエネルギーと金融、ヘルスケアなどが上げて、生活必需品や素材などが下げました。個別株ではマクドナルド(MCD)やバークシャー ハサウェイ B(BRKB)、アッヴィ(ABBV)などが史上最高値圏で推移し、ブリストル マイヤーズ スクイブ(BMY)やアルトリア グループ(MO)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は41%です。
個別株の材料としては、マイクロン テクノロジー(MU)は粗利益率見通しがネガティブ材料視されて、株価は大幅安となりました。アクセンチュア A(ACN)は米政府によるコスト削減の影響を受けていることを明らかにして株価は大幅安となりました。フェデックス(FDX)は通期EPS見通しを下方修正し、景気懸念から株価は大幅下落しました。ナイキ B(NKE)は関税と在庫一掃により粗利益率が大幅に低下するとのCFOの見通しを受けて、株価は大幅下落しました。なお、エヌビディア(NVDA)のCEOがGTCカンファレンスにおいて、ゼネラル モーターズ(GM)の自動運転開発支援や新型AI半導体の投入スケジュールを示しましたが、株価下落の反応となりマーケットで好評価を得るには至りませんでした。今週はダラー ツリー(DLTR)などが決算発表を予定しています。
今週の見通しと注目セクター・テーマ
今週はPCE価格指数と米金融当局者の講演がポイントになりそうです。PCE価格指数は市場予想で前年比2.5%増と前回並みの見通しで、インフレの落ち着きはマーケットで好感される材料になると思われます。また、米金融当局者の講演が数多く予定されており、金融政策やインフレに関するコメントが注視されそうです。一方で、マーケット全体は4月2日発動見込みの相互関税を控えて、方向感の出にくい展開になる可能性もあります。週間ベースで米国株は総じて下げ止まりの動きを見せたことから、続伸の動きとなるかどうか注視されます。
注目セクター・テーマとしては下記を考えています。
ファクターリターン関連:S&P500指数の年初来のファクターリターンに関して、配当利回りと低ボラティリティのファクターが堅調に推移しています。米国株式市場は急変動リスクが残る中、関連銘柄は注目されやすいと思われます。AT&T(T)、ジョンソン & ジョンソン(JNJ)、CVSヘルス(CVS)、コカ-コーラ(KO)
銅関連:米国が銅輸入に関税を賦課するとの観測や中国の景気刺激策期待などを背景にNY銅先物価格が史上最高値圏で推移しています。関連銘柄は注目されやすいと考えられます。フリーポート マクモラン(FCX)、サザン コッパー(SCCO)、BHP グループ ADR(BHP)、リオ ティント ADR(RIO)
金関連:マーケットのセンチメントが不安定の中、NY金先物価格は3,000ドルを突破して史上最高値圏で推移しています。金関連ETFへの資金フローも堅調で、投資家の金関連への投資需要は引き続き高いと思われます。バリック ゴールド(GOLD)、ニューモント(NEM)、SPDR ゴールド シェア(GLD)、iシェアーズ ゴールド トラスト(IAU)
重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
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