
(画像=SBI証券)
この記事は2025年1月14日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。 掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式 |
今週は大手金融機関の決算発表やCPI、米金融当局者の講演と注目材料目白押し
先週の振り返り
先週から13日までの米国株は押し目買いと米10年債利回り上昇が交錯して、雇用統計発表までは一進一退の動きとなりましたが、注目の雇用統計で非農業部門雇用者数の増加が市場予想を大幅に上回った事から、利下げ観測後退をネガティブ材料視する動きが見られました。AI半導体輸出規制の発表も重石となりました。NYダウは昨年のトランプラリーで上昇した分が打ち消されて往って来いの状況で、S&P500指数はこれまでの50日移動平均を意識した動きから100日移動平均へと下方にシフトしています。なお、週間ベースでは主要株価3指数とも続落となりました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスはエネルギ-や素材、ヘルスケアなどが上げて、情報技術や公益、不動産などが下げました。個別株ではアリスタ ネットワークス(ANET)やラルフ ローレン A(RL)、ボストン サイエンティフィック(BSX)などが史上最高値圏で推移し、CFインダストリーズ ホールディングス(CF)やタペストリー(TPR)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は52%と鈍化が目立っています。
個別株の材料としては、デルタ エアーラインズ(DAL)は需要堅調で10-12月期の売上高とEPSが市場予想を上回り、見通しも好感されて株価は大幅高となりました。ジェフェリーズ フィナンシャル(JEF)の9-11月期は投資銀行部門などの牽引で収入が市場予想を上回りましたが、EPSが下回ったことなどを背景に株価は大幅下落となりました。一方、エヌビディア(NVDA)のCEOが基調講演でトヨタへの自動運転向けAI製品提供を発表しましたが、株価が史上最高値を更新していたこともあり、株価は下落基調となりました。なお、同社CEOが量子コンピューティングの実用化には時間がかかるとの見方を示したこともあり、IonQ Inc(IONQ)などの量子コンピューティング関連株が急落しました。今週はJPモルガン チェース(JPM)やゴールドマン サックス(GS)などの大手金融機関の他、台湾セミコンダクター ADR(TSM)が決算発表を予定しています。
今週の見通しと注目セクター・テーマ
今週は大手金融機関の決算発表やCPI(消費者物価指数)、金融当局者の講演など注目材料が目白押しです。決算発表シーズン前半戦の主力企業として大手金融機関の決算発表に注目が集まります。特にJPモルガン チェース(JPM)やゴールドマン サックス(GS)はマーケットへの影響も大きく重要視される他、台湾セミコンダクター ADR(TSM)の決算発表もハイテク株に大きく影響を与える可能性があります。また、米10年債利回りが上昇基調を強め、今月下旬の28-29日にはFOMCを控える中、CPIがマーケットのボラティリティを高める要因になりそうです。市場予想では前年比2.9%増と前回(同2.7%増)からインフレが高まる見通しです。市場予想を上回る内容になると米10年債利回り上昇と利下げ観測後退に拍車がかかり、ネガティブ材料視される可能性があるため、この点は注意が必要と考えられます。この他、金融当局者の金融政策に関するコメントも注視されそうです。
注目セクター・テーマとしては下記を考えています。
AI関連:マイクロソフト(MSFT)が今年度にデータセンター建設で800億ドルを投じる計画である他、ホンハイの好調な売上高、エヌビディア(NVDA)の新型AI半導体「ブラックウェル」がフル生産にあることなどを背景に中長期的な観点でAI関連は注目が集まりやすいと考えられます。エヌビディア(NVDA)、アリスタ ネットワークス(ANET)、ブロードコム(AVGO)、アステラ ラボ(ALAB)
IPO関連:2024年の米IPOマーケットは回復を示しました。ハイテク企業などを牽引役に25年も拡大を示すとの見方から、米IPOマーケットが活況だった2021年以降にIPOを実施して、公募価格比の株価パフォーマンスが良好な銘柄にも注目が集まりやすいと考えられます。アップラビン A(APP)、ルーブリック インク A(RBRK)、レディット A(RDDT)、デュオリンゴ(DUOL)
製造業や資本財関連:12月のISM製造業景況指数は49.3と市場予想を上回り、2カ月連続で改善を示しました。また、同生産指数は50.3と好不況の目安である50のラインを超えており、製造業に回復の兆しが見られます。関連銘柄は注目されやすいと思われます。資本財セレクト セクター SPDR ファンド(XLI)、パーカーハネフィン(PH)、クアンタ サービシーズ(PWR)、ロックウェル オートメーション(ROK)
重要イベント・主な経済指標

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※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
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