
(画像=SBI証券)
この記事は2025年4月14日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。 掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式 |
今週は輸入物価指数や小売売上高、決算発表など注目ポイント目白押し
先週の振り返り
先週の米国株は相互関税を取り巻くニュースで大きく左右される展開でした。4/9にトランプ大統領が相互関税の上乗せ分を90日間停止すると発表したことでセンチメントが大きく好転し、同日のS&P500指数は2008年以来の急騰、ナスダックは2001年以来の急騰となりました。一方、対中関税が当初発表の125%→145%へ引き上げられたことで4/10のマーケットは大幅反落となりました。なお、CPIは市場予想を下回りインフレの落ち着きを示しましたが、ほとんど材料視されませんでした。恐怖指数で知られるVIX指数は37.56と高水準で、4/11時点でS&P500指数はピークから約13%安と調整局面入りしており、ナスダックはピークから約17%安となっています。週間ベースではS&P500指数などの主要株価3指数はいずれも3週ぶり反発となりました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスは情報技術や資本財・サービス、コミュニケーション・サービスなどが上げ、エネルギーや不動産が下げました。個別株ではコカ-コーラ(KO)やTJXカンパニー(TJX)、デューク エナジー(DUK)などが史上最高値圏で推移し、エクセロン(EXC)やAT&T(T)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は28%と軟化が目立っています。なお、4/11遅くにトランプ政権はスマホや半導体製造装置などの電子関連製品を相互関税から除外しており、東京時間(4/14の午前8時頃)の米株先物はこれを好感する形で上昇で推移しています。
個別株は、相互関税上乗せ分の一時停止発表を受けてこれまで大きく売りが目立った銘柄を中心にリターン・リバーサルの動きが見られました。その他の材料としては、ブロードコム(AVGO)は最大100億ドルの自社株買い計画を発表しました。台湾セミコンダクター ADR(TSM)は1-3月期の売上高が市場予想を上回りました。デルタ エアーラインズ(DAL)は1-3月期のEPSが市場予想を上回りました。一方で、同社は貿易を取り巻く不確実性を背景に通期業績見通しを撤回しました。ウォルマート インク(WMT)は2-4月期の増収率見通しを維持しました。今週はゴールドマン サックス(GS)やネットフリックス(NFLX)、アメリカン エキスプレス(AXP)などが決算発表を予定しています。
今週の見通しと注目セクター・テーマ
今週は輸入物価指数や小売売上高、決算発表など注目ポイントが目白押しです。一連のトランプ関税がインフレをはじめ個人消費などの経済指標や企業業績に悪影響を与え始めているのかどうかを確認する週となりそうです。市場予想では輸入物価指数は前月比横ばいで前回(同0.4%増)から鈍化が見込まれています。小売売上高は前月比1.4%増と前回(同0.2%増)から大幅改善の見通しです。マーケットではインフレ懸念と景気懸念が台頭しているため、この2つの経済指標が市場予想通りになればマーケットの懸念が行き過ぎであったとの見方につながる可能性もあることから今週最大の注目ポイントといえそうです。個別企業では、ゴールドマン サックス(GS)やネットフリックス(NFLX)などの主力企業が決算発表予定であり、マーケットのセンチメントが改善するための追い風になるかどうか注目されます。このほか、パウエルFRB議長など金融当局者の講演も数多く予定されています。
注目セクター・テーマとしては下記を考えています。
リターン・リバーサル関連:相互関税発表を受けてハイテクや半導体などの主力銘柄は大幅な下落を余儀なくされましたが、相互関税の上乗せ分が一時停止されたことで、リターン・リバーサルの動きが継続する可能性があります。足元の業績が堅調で、下落が目立った関連銘柄を中心に投資家の注目を集めやすいと考えられます。パランティア テクノロジーズ A(PLTR)、メタ プラットフォームズ A(META)、エヌビディア(NVDA)、ブロードコム(AVGO)
業績修正関連:市場予想の四半期EPS成長率が過去1カ月比で上方修正されている銘柄については、マーケットの業績への期待値が高まっていることを示唆していると考えられます。関連銘柄は注目されやすいと思われます。ニューモント(NEM)、ジェイビル(JBL)、サザン(SO)、CME グループ A(CME)
低ボラティリティ関連:世界景気への懸念などを背景にNY金先物価格が史上最高値を更新しています。年初来のファクターリターンでは低ボラティリティがアウトパフォームしています。不安定な相場展開が見込まれる中、関連銘柄は注目されやすいと考えられます。アルトリア グループ(MO)、プロクター & ギャンブル(PG)、コカ-コーラ(KO)、コルゲート パルモリーブ(CL)
重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
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