資産運用

ファミリーオフィスとは?富裕層のための資産管理サービス

  • ファミリーオフィスとは何?
  • ファミリーオフィスと他のサービスとの違いは?
  • ファミリーオフィスはどのような人におすすめ?

このような疑問に対して、理解を深めていただけるよう

ファミリーオフィスについて解説します。

ファミリーオフィスの意味や他サービスとの違いを知ることで、一族の資産管理や運用、事業承継など包括的にサポートを考えるきっかけになるでしょう。

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1. ファミリーオフィスとは何か?

ファミリーオフィスは、超富裕層の一族が自身の資産を長期的に財産管理や資産運用、相続、承継、税務など、一族の繁栄を維持するために設立する専門の財産管理組織です。


金融商品の運用だけでなく、有形資産とともに一族が大切にしてきた無形資産(価値観や信頼など)も包括的に守りたいというニーズが背景にあります。

例えば、何世代にもわたって経営するファミリービジネスを持つ一族では、個々の資産運用だけではなく、家族間の絆や伝統を次世代へと引き継ぐための取り組みが必要となります。

専属の専門家チームが財務、税務、法務の各領域でサポートを行うことで、将来に向けた資産保全が実現されます。
ファミリーオフィスは、一族の永続的な繁栄と安心を支える組織形態といえます。

2. ファミリーオフィスと他の資産管理サービスの違い

ファミリーオフィスとプライベートバンクや一般的な資産管理会社では、管理対象や提供サービスにおいて明確な違いがあります。

・プライベートバンクは、個々の富裕層個人の資産運用に特化し、主に金融商品の提供が中心

・ファミリーオフィスは、一族全体の資産管理を目的とし、無形資産の承継支援も含む包括的なサポートを実施

例えば、ファミリーオフィスでは一族内での家族会議の運営、価値観の共有、さらには相続・事業承継に関する戦略的なアドバイスを行っており、資産管理だけでなく、一族全体の未来設計に寄与する役割を担っています。

資産規模が大きい場合、ファミリーオフィスは専属チームを構成し、一族全体のガバナンスを確立することで、長期的な視点で資産管理や承継をスムーズに進めます。

例えば、財務、税務、法務の専門家が連携して、事業承継の際に法的リスクや税負担を最小限に抑える戦略を立てたりします。

一方で、一般的な資産管理会社ではこのような包括的なサポートは提供されず、主に金融資産の運用や管理が中心となります。
それぞれの役割の違いを明確に認識することで、一族のニーズに適した選択をすることができます。

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3. ファミリーオフィスによる資産管理サービス

ファミリーオフィスは、一族の多岐にわたる資産を包括的に管理し、将来の繁栄を支えるために、数多くの専門的なサービスを提供しています。

これらのサービスは、適切な資産運用や承継を行ったり、一族の財産を守りながら持続的に成長させるためのサポートとなります。
例として、以下のようなサービスがあります。

  • 会計・経理:財産状況の把握と最適な資産管理
  • 資産運用の戦略設計と実行:市場環境に応じて投資戦略の策定
  • 税務・法務・相続対策のトータルサポート:一族の資産承継と税負担の最適化

それぞれのサービスについて詳しく解説します。

3-1. 会計・経理業務

一族の資産管理において、会計・経理業務の効率化は極めて重要です。

なぜなら、膨大かつ複雑な資産を正確に把握するためには、定期的な決算や税務申告が欠かせず、過失なく行うことが一族全体の信頼性を保つための鍵となるからです。

ファミリーオフィスでは専門の会計士や経理の専門家が、一族の資産の入出金管理や財務諸表の作成、税務申告まで一貫してサポートします。

また、最新の会計ソフトウェアやクラウドシステムを活用することで、手作業に頼らない正確かつ迅速な処理が可能になります。


会計・経理業務の外部委託や内部体制の充実により、一族の資産管理は透明性が高く、効率的に実施できるでしょう。

3-2. 資産運用の戦略設計と実行

ファミリーオフィスは、一族ごとの目標に合わせた資産運用の戦略設計とその実行をすることで、資産の増加と安定的な運用の実現性を高めています。


投資環境やリスク分散の手法は一族ごとに異なり、個別のニーズに合ったカスタムメイドの戦略が求められることが背景にあります。

例えば、複数の資産クラスに対する専門的な助言と、国内外の市場動向を分析し、株式や不動産、プライベートエクイティ、ヘッジファンドなどに分散投資を行うなど、投資先を慎重に選ぶ必要があります。

定期的なパフォーマンス評価を通じて戦略の見直しを行ったり、マーケットの変動にも柔軟に対応できる点が挙げられます。


このような資産管理によって、一族の資産は計画的かつ持続的に成長する運用が可能になり、一族全体の将来設計に大きく貢献する仕組みが確立されます。

3-3. 税務・法務・相続対策のトータルサポート

ファミリーオフィスは、税務、法務、相続対策の分野においても包括的なサポートを提供することで、最終的に一族の負担軽減に繋がるサポートを行います。


日本の相続税率は最大55%と非常に高く、個々の財産管理だけでは適切な対策や対処が難しい場合があります。そのため、専門の税理士や弁護士、相続コンサルタントが連携することで、税金を考慮したプランや資産承継スキームを設計し、具体的な手続きから実行までをサポートすることが可能です。

例えば、生前贈与や信託の活用、企業オーナー向けの相続計画に基づいた株式の整理などを行うことで、一族全体である一定の税負担を軽減できるケースがあります。


こうした戦略をとることで、法制度上のリスクを最小限に抑えながら、次世代へスムーズに継承される環境を整えることが可能です。

3-4. プライベートバンクとの連携

ファミリーオフィスは、プライベートバンクと連携することで、より高度な資産運用と金融サービスの相乗効果を生み出すことができます。


プライベートバンクは金融分野において豊富な経験とネットワークを持っており、一族の資産に対して専門的かつ詳細な金融アドバイスの提供が可能です。

例えば、ファミリーオフィスが金融機関と連携することで、専用の投資商品やローン、保険商品など、個別のニーズに応じたサービスを受けることが可能になります。

また、両者の強みを組み合わせることで、市場の変動に柔軟に対応でき、効率的な資産運用が実現できます。
プライベートバンクとの連携は、一族の多角的な資産運用戦略をさらに強化する重要な要素となります。

3-5. ライフスタイル支援(医療・教育)

ファミリーオフィスは資産管理だけでなく、一族のライフスタイル全般を支援することで、日常生活の質向上にも寄与します。


医療、教育、文化・娯楽といった無形資産の面においても、一族が安心して暮らせる環境を整えることが求められています。

具体例として、医療面ではVIP向け医療機関との契約を通じた定期健診の手配や、緊急時の医療支援体制の構築、教育面では子どもたちの海外留学や専門学校の進学支援、さらにはファミリー会議による一族の価値観の共有と再確認などが行われています。

こうしたサービスは、一族全体の幸福度を高めるとともに、長期的な家族の安定に大きく寄与するため、利用者から高く評価されています。


ライフスタイル支援を含む包括的な体制は、一族の総合的なサポートを実現する上で欠かせない施策です。

4. ファミリーオフィスの種類

各種ファミリーオフィスには、一族ごとの状況やニーズに応じた様々な運営形態があります。
例として、以下のような種類があります。

  • シングル・ファミリーオフィス(SFO)
  • マルチ・ファミリーオフィス(MFO)

コマーシャル・ファミリーオフィス(CFO)

それぞれについて解説します。

4-1. シングル・ファミリーオフィス(SFO)

シングル・ファミリーオフィスは、特定の一族専用に設計された組織形態であり、一族の資産管理に完全特化できる点が大きな魅力です。


一族の個別事情や価値観、将来像に応じて、完全オーダーメイドの運営が可能であり、適した支援を受けることができます。

例えば、100億円を超える資産を持つ一族では、内部に専属の財務、税務、法務の専門家チームを持ち、運用戦略を自ら策定して実行するケースがありますが、こうした組織形態では一族内のコミュニケーションや意思決定プロセスを密に設計できるため、無用なトラブルを未然に防止する効果も期待できます。

シングル・ファミリーオフィスは一族専用のカスタマイズ性を重視する富裕層にとって、長期的な資産保全と継承を実現するための有力な選択肢となっています。

4-2. マルチ・ファミリーオフィス(MFO)

マルチ・ファミリーオフィスは、複数の一族が共同で利用する形態であり、サービスの効率性とコスト削減が期待できます。


個別にシングル・ファミリーオフィスを設置する場合と比べて、複数の一族が運営コストや専門家の人件費などを分担できるため、経済的な負担が軽減されます。

例えば、共有の専門家チームが資産運用や税務、相続対策をワンストップで提供することで、より幅広い視点から支援策が実現されます。

また、異なる背景を持つ複数の一族間で情報交換が行われることにより、ファミリーオフィスのサービス全体の質が向上するメリットがあります。

マルチ・ファミリーオフィスは効率性と柔軟性を両立させ、一族ごとのニーズに応じたサポートを求める富裕層に適した運営形態となっています。

4-3. コマーシャル・ファミリーオフィス(CFO)

コマーシャル・ファミリーオフィスは、金融機関や資産運用企業などが提供するサービスとして展開され、比較的資産規模の小さい一族でも利用できる点が特徴です。

既存の金融機関が持つ幅広いネットワークや経験を活かし、専用サービスをパッケージ化して提供することで、初期投資の負担を抑えつつ、十分な支援が受けられます。

例えば、資産規模が10億円~50億円程度の一族でも、コマーシャル・ファミリーオフィスのサービスを活用することで、税務対策や投資戦略、事業承継などの包括的なサポートを受けることが可能です。

また、金融機関との連携によって最新の市場情報や投資商品へのアクセスが容易となり、迅速かつ柔軟な資産運用が実現できます。

コマーシャル・ファミリーオフィスは、初期費用や運営コストを抑えながら、必要な専門知識をしっかりと受けたい一族にとって有力な選択肢となります。

5. ファミリーオフィスの利用がおすすめの方

ファミリーオフィスは、全ての富裕層に必要なサービスというわけではありません。しかし、以下の内容に当てはまる方々には、非常に有効な選択肢となり得ます。

  • 資産規模が一定以上の個人や家族
  • 多角的な資産管理や事業承継が必要な方
  • 資産保全だけでなく、家族の価値観や伝統の継承を重視する方

それぞれの特徴について解説します。

5-1. 資産規模が一定以上の個人や家族

資産規模が一定以上に達する個人や家族にとって、ファミリーオフィスは適切な支援体制を提供します。

多額の資産を抱える場合、一般的な金融サービスでは対応しきれない複雑な運用や相続対策が必要となり、専門性の高い組織による一元管理が不可欠です。

例えば、1,000億円を超える資産を有する一族では、専属の専門家チームが財務、法務、税務面の問題に戦略的に対応し、永続的な資産保全と繁栄を実現します。

さらに、資産を積み上げてきた一族ほど、独自の価値観や伝統を次世代へしっかりと継承するための仕組み作りが重要であるため、ファミリーオフィスは包括的なサポートが提供できます。

そのため、資産規模の大きな方々には、信頼できる専門家チームによるファミリーオフィスの活用がおすすめです。

5-2. 多角的な資産管理や事業承継が必要な方

多角的な資産管理や事業承継のニーズを抱える方にとって、ファミリーオフィスは不可欠な存在となるでしょう。

現代の複雑な経済環境では、資産運用だけでなく、相続、税務、法務、会計面など多方面に渡る専門知識が求められます。

このようなニーズに対応するため、ファミリーオフィスでは投資運用だけでなく、相続税対策、法務、会計、さらには事業承継に関するアドバイスを一体として提供します。

これにより、各分野のリスクを最小限に抑えつつ資産を最適に運用することが可能です。また、事業承継に際しては後継者の選定や育成、株式の管理など、一族全体での連携やガバナンス体制の構築もサポートします。


そのため、資産管理の多様化や事業承継の計画を考えている一族には、ファミリーオフィスの活用が有効でしょう。

5-3. 資産保全だけでなく、家族の価値観や伝統の継承を重視する方

資産の保全とともに、一族の価値観や伝統の継承を重視する方にとっても、ファミリーオフィスは重要な役割を果たします。

一族が長期にわたって繁栄するためには、数値としての資産管理だけではなく、精神的・文化的な無形資産の継承が欠かせません。

例えば、ファミリーオフィスは定期的な家族会議の開催やファミリー憲章の策定支援を通じて、一族全体で価値観やビジョンを共有し、アイデンティティが維持されるよう努めています。

さらに、医療・教育支援やライフスタイルサポートを提供し、家族一人ひとりの生活を豊かにすることで、一族全体の幸福度を高める取り組みも行っています。

以上のように、資産保全とともに一族の価値観を大切にしたい方にとって、ファミリーオフィスの総合的な支援は、次世代へのスムーズな継承を実現する頼もしいパートナーとなるでしょう。

6. まとめ

ファミリーオフィスは、大規模な資産を有する一族に特化した資産管理の専門組織です。プライベートバンクや一般の資産管理会社と異なり、一族のニーズに合わせて個別性の高い柔軟かつ専門性の高いサービスを提供します。


具体的なサービス例として、会計・経理業務、投資戦略の設計と実行、税務・法務・相続対策のトータルサポート、プライベートバンクとの連携、さらにはライフスタイル支援など、多岐にわたる支援が挙げられます。

またファミリーオフィスには、シングル・ファミリーオフィス、マルチ・ファミリーオフィス、コマーシャル・ファミリーオフィスという3つの運営形態が存在し、一族の資産規模やニーズに応じて最適な形態の選択が可能です。

ファミリーオフィスの導入は、資産の規模が大きい一族や多角的な管理が必要な場合、さらには家族の価値観や伝統の継承を重視する一族におすすめします。
これは、一族の未来への投資であり、安心して次世代へ資産と信頼を継承するための最善の手段となるでしょう。

IFAのファーストパートナーズでは、お客様一人ひとりのニーズに寄り添った資産管理、運用のご提案を行っております。ファミリーオフィスの導入をご検討の際は、お客様の状況に応じてサポートいたしますのでぜひお気軽にご相談ください。

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野田 大輔

大学卒業後、みずほ証券入社。難波支店、所沢支店に在籍し、株式会社ファーストパートナーズへ入社。
みずほ証券では成績優秀者参加の海外研修参加、ベストパフォーマンス賞(社長賞)受賞、従業員組合兼務。
お客様のニーズに寄り添った資産運用アドバイスをワンストップで提供していきたいと考え、ファーストパートナーズに入社。
顧客の利益最大化を第一として日々奮闘している。

保有資格:証券外務員一種、内部管理責任者、生命保険協会認定保険募集人、FP二級技能検定資格