
(画像=ふるさと納税DISCOVERY)
この記事は2024年7月9日にふるさと納税DISCOVERYで公開された「日本の税金は約50種類!税金の種類一覧や分類をわかりやすく解説」を転載したものです。 掲載記事:日本の税金は約50種類!税金の種類一覧や分類をわかりやすく解説 |
日本には税金が多すぎて、各税金の役割や用途が良くわからないという人も多いのではないでしょうか?
日本の税金は約50種類もあるため、すぐにすべてを理解するのは困難です。
しかし税金の種類を大まかに分類すれば、理解しやすくなります。
この記事では日本の税金の仕組みが分かりやすくなる分け方や、主な税金の概要について解説しています。
日本には約50種類の税金がある

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日本には約50種類の税金があり、地方税や所得税、消費税などさまざまな種類に分類できます。
なぜ税金はこれだけの種類に分類されているのでしょうか?
私たちが健康で文化的な生活を送るために、国や都道府県、市区町村では個人ができない公共サービスや公共施設などを提供しています。
もし税金がなかったら「救急車を呼んだり、警察に相談したりすると費用を請求される」「医療費がすべて自己負担になる」など、大きな負担が必要になるでしょう。
この費用を皆で出し合って支える役割を果たすのが税金です。
しかし誰もがすべての公共サービスや公共施設を利用するわけではありません。
そのため1つの方法だけで税金を集めていると不公平が生じることから、税金は多くの種類に分類されています。
日本の税金の種類一覧

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まずは日本の税金の種類を一覧で紹介します。

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日本の税金の種類の分け方

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日本の税金は「誰が税金を負担するか」「何に税金をかけるか」「どこに税金を納めるか」「税金を何に使うか」に着目することで、大きく以下の4つに分類できます。
- 国税/地方税
- 所得課税/消費課税/資産課税等
- 直接税/間接税
- 目的税/普通税
それぞれの分け方について詳しく紹介していきます。
国税/地方税
国税は国に納める税金、地方税は各都道府県や各市区町村といった地方自治体に納める税金です。
国税は主に鉄道整備や医療、宇宙開発、科学技術の研究など国全体で利用するものに使われ、地方税は上下水道やごみ収集、警察、消防、教育、福祉、救急など地域の事情に即した行政サービスにかかる費用を賄います。

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所得課税/消費課税/資産課税等
税金は何に対して税金をかけるかで、所得課税と消費課税、資産課税等に分類できます。
所得課税は個人の所得(収入―経費)に対してかかる税金です。
税率は所得に応じて段階的に高くなる超過累進税率を採用しており、支払能力に応じて公平に負担する仕組みとなっています。
消費税は消費一般に幅広く公平に負担を求めるもので、商品やサービスの提供を受けた消費者が負担し、事業者が納税します。
資産課税等とは土地や建物といった資産の取得や保有、移転等に対して課される税金です。

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直接税/間接税
直接税とは納税義務がある人と実際に納税する人が同じ税金のことです。
例えば所得税は自身で確定申告をして、自身で納税するため直接税にあたります。
一方、間接税とは納税義務がある人と、実際に納税する人が異なる税金のことです。
例えば消費税は商品を購入したりサービスを受けたりしたときに消費者が負担し、納税は事業者が行うため間接税にあたります。

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目的税/普通税
目的税とは、特定の目的のために課される税金で、用途があらかじめ決まっている税金です。
例えば都市環境の整備費用に充てられる事業所税や、都市計画事業などの費用に充てられる都市計画税などは目的税に該当します。
一方、普通税は税金の用途が特定されておらず、一般経費に充てるために課される税金のことです。

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個人が払う代表的な税金の種類

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個人が支払う代表的な税金の概要や、課税の仕組みについて紹介します。

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法人が払う代表的な税金の種類

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次に、法人が支払う代表的な税金の概要・課税の仕組みを紹介します。

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税金で作られているもの

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税金は具体的にどのようなことに使われているのでしょうか?
税金で作られているもの、使われ方の事例を国税、地方税に分けて紹介します。
国税
- 年金や医療などの社会保障関係費
- 道路や住宅などを整備する公共事業関係費
- 教育や科学技術の研究などの文教及び科学振興費
- 国を防衛するための防衛関係費
- 海外援助などの経済協力費
国税は年金や医療といった社会保障や、水道・道路といった社会資本整備、教育、防衛などの公的サービスを運営するための費用を賄います。
地方税
- 高齢者や児童、障がい者などの社会福祉を充実させるための民生費
- 学校や文化振興のための教育費
- 道路や橋、住宅などを整備するための土木費
- ごみ処理や健康を守るための衛生費
- 戸籍など市役所運営にかかる総務費
地方税は、私たちにとってより身近な行政サービスの財源に使われるという特徴があります。
日本にない世界の税金の種類

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これまで日本のさまざまな税金について紹介してきましたが、世界を見渡すと、各国固有の事情から生まれた個性的な税金があります。
ここでは日本にはないユニークな税金を紹介します。
渋滞税:イギリス
イギリス国内の慢性的な渋滞緩和のために導入された税金。あらかじめ有料エリアが定められており、該当エリアを通過する際にかかる税金。
ポテトチップス税:ハンガリー
正式名称は健康増進税。国民の肥満防止を目的として導入された税金。スナック菓子やケーキ、清涼飲料水など塩分や糖分が多い食品に課される。
犬税:ドイツ、オランダ、フィンランドなど
犬を飼うときにかかる税金。むやみに犬を飼うことを防いで犬の頭数を制限する他、買主の責任感を植え付けることを目的としている。
営業税:ドイツ
長時間労働や休日出勤などから労働者を守るために、日曜日に営業する際に課される税金。各州や特定の町で独自に決められる。
月餅税:中国
中国では旧暦の8月15日に中秋節に月餅というお菓子を食べる伝統があり、中国政府は財源確保を目的として、受け取った月餅を所得の一部として課税する月餅税を導入した。
各国の税金が誕生した社会的背景から、その国が何を重視しているのか、どのような問題を抱えているのかを垣間見ることができますね。
まとめ
税金にはさまざまな種類がありますが、いずれも公的サービスや私たちに身近な行政サービスなどの財源として有効活用されています。
各税金の役割や仕組を理解することで、より社会や経済の仕組みを理解するきっかけになるでしょう。