税金

控除とは?意味や所得控除と税額控除の違い・種類を簡単にわかりやすく解説

控除とは?意味や所得控除と税額控除の違い・種類を簡単にわかりやすく解説

(画像=ふるさと納税DISCOVERY)

この記事は2024年6月10日にふるさと納税DISCOVERYで公開された「控除とは?意味や所得控除と税額控除の違い・種類を簡単にわかりやすく解説」を転載したものです。
掲載記事:控除とは?意味や所得控除と税額控除の違い・種類を簡単にわかりやすく解説

控除は、所得税や住民税の負担を軽減するための仕組みです。

寄附金控除や医療費控除など、さまざまな種類が用意されています。

お金が戻ってくるわけではありませんが、控除を受ければ節税によって支出を減らすことが可能です。

今回は、控除の意味や所得控除と税額控除の違い、控除を受ける方法をわかりやすく解説します。

控除とは一定の金額を差し引くこと

控除とは一定の金額を差し引くこと

(画像=ふるさと納税DISCOVERY)

控除とは、「一定の金額を差し引くこと」を意味する言葉です。

税金計算の際に控除が適用されると、所得や税金そのものが減るため、税金の負担が軽減されます。

例えば、所得税は収入から必要経費を差し引いた「所得」をもとに税額を計算します。

所得金額から一定額を控除すれば、結果的に納める税額も減ることになります。

控除の目的は、扶養親族が何人いるかなど、各納税者の個人的事情を加味して税負担を調整することです。

収入や家族構成などに応じて、納税者間の税負担が公平になるように控除制度が設けられています。

控除には、「所得控除」と「税額控除」の2種類があります。

  • 所得控除:所得金額から一定額を差し引く
  • 税額控除:課税所得金額に税率を掛けて計算した税額から一定額を差し引く

仕組みは異なりますが、税金の負担が軽減されるのは同じです。

控除を受けると節税につながる

所得控除では、所得金額から一定額を差し引くことによって課税所得金額が減ります。

課税所得金額とは、税額を計算するもとになる所得金額のことです。

所得税や住民税は、課税所得金額に税率を掛けて税額を計算します。

控除を受けて課税所得金額が減れば、納める税額も減るので節税につながります。

税額控除の場合は、課税所得金額に税率を掛けて計算した税額から一定額を直接差し引くことが可能です。

納める税額が減るため、税額控除も節税効果を得られます。

お金が戻ってくるわけではない

控除とは、所得や計算した税額から差し引くことです。

納めすぎた税金が戻ってくる「還付」とは違い、お金が戻ってくるわけではありません。

年末調整や確定申告で控除を受けると税額が減るため、結果として納めすぎた税金が還付されることはあります。

ただし、控除を受けたからといって、必ずお金が戻ってくるわけではないので注意しましょう。

所得控除と税額控除の違い

所得控除と税額控除の違い

(画像=ふるさと納税DISCOVERY)

所得控除は所得金額から、税額控除は計算した税額から一定額を差し引くことができる制度です。

所得税の場合、次のような流れで納める所得税額を計算します。

  1. 所得金額=収入-必要経費
  2. 課税所得金額=所得金額-所得控除
  3. 所得税額=税額(課税所得金額×税率)-税額控除
所得控除と税額控除の違い

(画像=ふるさと納税DISCOVERY)

所得控除は課税所得金額を減らすもの、税額控除は納める税額自体を減らすものといえます。

所得控除の種類

所得控除の種類

(画像=ふるさと納税DISCOVERY)

所得控除は以下の15種類があり、控除対象や控除額はそれぞれ異なります。

所得控除の適用を受ける場合は、国税庁のホームページなどで要件に当てはまるかを確認しましょう。

所得控除のあらまし

参照元:国税庁|No.1100 所得控除のあらまし

(画像=ふるさと納税DISCOVERY)

税額控除の種類

税額控除の種類

(画像=ふるさと納税DISCOVERY)

個人が受けられる税額控除は以下の5種類があり、こちらも控除対象や控除額はそれぞれ異なります。

実際に税額控除の適用を受ける場合は、国税庁のホームページなどで要件に当てはまるかを確認しましょう。

税額控除

参照元:国税庁|No.1200 税額控除

(画像=ふるさと納税DISCOVERY)

税金の控除を受ける方法

税金の控除を受ける方法

(画像=ふるさと納税DISCOVERY)

所得控除や税額控除は、自動的に適用されるわけではありません。控除を受けるには所定の手続きが必要です。

手続きの方法は、主に給与所得者は「年末調整」、個人事業主の場合は「確定申告」と違いがあります。

ここでは、給与所得者と個人事業主に分けて、税金の控除を受ける方法を説明します。

給与所得者は「年末調整」

会社員やパート・アルバイトなどの給与所得者は、勤務先の年末調整で申告を行います。

勤務先から以下の書類が配布されるため、必要事項を記入し、控除証明書を添付して担当者に提出しましょう。

  • 扶養控除等(異動)申告書
  • 基礎控除申告書 兼 配偶者控除等申告書 兼 所得⾦額調整控除申告書
  • 保険料控除申告書

寄附金控除や医療費控除は年末調整の対象外のため、控除を受けるには確定申告が必要です。

ただし、ふるさと納税の寄附金控除については、条件を満たしていれば確定申告が不要になる「ワンストップ特例制度」を利用できます。

ワンストップ特例制度での申請方法は、以下のページで詳しく解説しています。

関連記事:【完全版】ワンストップ特例制度の期限・書き方・必要書類などをわかりやすく解説!

個人事業主は「確定申告」

給与所得者以外の個人事業主などは確定申告が必要です。

各種控除を受けるには、控除証明書を準備したうえで確定申告書に必要事項を記入し、原則として翌年2月16日から3月15日の間に税務署へ申告書を提出します。

控除手続きを忘れても、5年以内に確定申告を行えば還付を受けられます。

ふるさと納税の申告の流れや申告書の作成方法は、以下のページで詳しく解説しています。

関連記事:ふるさと納税の確定申告徹底ガイド!

まとめ

控除は、各納税者の個人的な事情を加味するための制度です。

「所得控除」と「税額控除」の2種類で、どちらも税金の負担が軽減されます。

控除には複数の種類があり、それぞれ控除対象や控除額が定められています。

要件を満たしているかを確認したうえで、控除を受けられる場合は忘れずに手続きを行いましょう。

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