- ヘッジファンドの購入方法が分からない。
- ヘッジファンドの運用方法、メリットや注意点について知りたい。
- ヘッジファンドの購入に関する相談先について知りたい。
このようなお悩みはないでしょうか。
資産運用のプロが、ヘッジファンドの購入方法について解説します。
この記事を読めば、ヘッジファンドのメリットや注意点、購入方法が分かり、新たな資産運用を始めることができます。
1. ヘッジファンドの購入方法5つ
経由先 | 特徴 | こんな人におすすめ! |
証券会社を通じて買う | ・既存の証券口座で購入できるため手続きがスムーズ ・大手証券なら海外ファンドにもアクセス可能 ・最小投資額や取り扱いファンドは会社ごとに差がある | ・既に証券口座を持っていて、慣れた窓口で投資したい人 ・担当者と面談をして説明を受けながら商品を絞り込みたい人 |
ヘッジファンドを通じて買う | ・販売会社を介さず直接申し込む形態 ・ファンドマネージャーに直接質問できる場合もある ・最低投資金額が高い傾向がある | ・資金にある程度余裕があり、運営会社との直接的なコミュニケーションを重視する人 ・ファンドの考え方や実績を詳しく知ったうえで投資をしたい人 |
投資顧問会社を通じて買う | ・顧客のニーズに合わせて最適なファンドを選択・紹介 ・別途顧問料がかかる場合がある ・紹介できるファンドの数や種類は会社によって異なる | ・初心者でもプロの助言を得ながら投資をしたい人 ・資産規模やリスク許容度に応じてカスタマイズした提案を受けたい人 |
プライベートバンクを通じて買う | ・富裕層向けに専門性の高いサービスを提供 ・海外の有名ヘッジファンドへの幅広いアクセスが期待できる ・預け入れ資産の最低金額が高く設定されている場合が多い | ・大口資金を運用しており、質の高いコンサルティングを希望する人 ・通常ルートでは手が届きにくい海外ファンドへ投資を検討している人 |
IFAを通じて買う | ・独立系のアドバイザーが中立的に商品を選定 ・複数の証券会社やファンドと提携しているケースが多い | ・特定の金融機関に偏らない幅広い選択肢から比較したい人 ・リスク許容度や目標利回りに合わせた提案をプロに行ってもらいたい人 |
ヘッジファンドの買い方にはいくつかのルートが存在し、自身の投資スタンスや投資金額に応じた商品を提供している先を選ぶことが大事だと考えられます。
というのも、販売窓口となる証券会社や投資顧問会社、あるいはプライベートバンクなど、それぞれが特徴の異なる商品を扱っているからです。
例えば一部の証券会社では海外のヘッジファンドを取り扱うこともある一方で、国内の投資顧問会社では小口からの投資が可能になるケースも見られます。
こうした多様な選択肢を踏まえて比較検討すると、最適なルートを見つけやすくなるでしょう。どの窓口が自分の条件に合うのかを考えるのが、失敗しないための第一歩になります。
1-1. 証券会社を通じて買う
個人投資家にとって、まず選択肢に挙がりやすいのは証券会社を通じて買う方法です。
選ばれやすい理由は、既に証券口座を持っている方が多く、慣れ親しんだ窓口で投資を完結できる点にあるでしょう。
例えば外資系の大手証券会社や国内の有力証券会社では、海外や国内のヘッジファンドを取り扱うケースもあります。
その一方で、取り扱いヘッジファンドの種類や最小投資金額は証券会社によって異なるため、事前に確認しておかないと希望の商品に投資できない場合もあります。
実際に担当者と面談して取り扱いファンドのラインナップと特徴をチェックすることが大切です。
1-2. ヘッジファンドを通じて買う
運用会社自身が設立しているヘッジファンドに、直接申し込むという形をとる購入方法も存在します。
その場合、販売会社を介さずに運用会社から直接情報を得られ、柔軟な相談がしやすくなります。
ファンドマネージャーと実際に会える機会を設けているヘッジファンド会社もあり、運用方針や過去の実績について直接質問することができます。
一方で、直接申し込む場合は最低投資額が相応に高く設定されていることが多く、誰でも気軽に利用できるわけではないため、資金に余裕がある投資家向けのルートといえます。
こうした背景を踏まえると、事前の問い合わせで必要資金や募集状況をきちんと確認することが賢明でしょう。
1-3. 投資顧問会社を通じて買う
投資顧問会社を通じてヘッジファンドに投資する購入方法もあります。
投資顧問会社が個人投資家に代わって資産運用の戦略を立案し、目的に合ったファンドを紹介してくれることが期待できます。
例えば、資金規模やリスク許容度をヒアリングしたうえで、商品選定の中でおすすめのヘッジファンドを提案してくれる場合があり、初心者にとっては心強いサポートとなりやすいです。
ただし、投資顧問会社によっては紹介できるファンドの数に限りがあったり、別途顧問料が発生したりするケースがあるため、契約内容を理解しておかないと後々トラブルになるかもしれません。だからこそ、複数の会社から提案を受けて比較するプロセスが欠かせないでしょう。
1-4. プライベートバンクを通じて買う
富裕層向けのサービスとして提供されるプライベートバンクであれば、幅広い海外ヘッジファンドへのアクセスが期待できます。
というのも、プライベートバンクは独自のネットワークを有しており、通常の金融機関では購入しにくいファンドも取り扱えるからです。
例えばスイスのプライベートバンク経由であれば、ヨーロッパやアメリカの知名度の高いヘッジファンドに投資できるケースもあります。
一方で、預け入れ資産の最低金額が高額に設定されていることが多いため、誰でも気軽に利用できるわけではありません。最終的には、高いレベルの資産コンサルティングを受けたい方や、より希少性のあるファンドに興味がある方に適した選択肢となるでしょう。
1-5. IFAを通じて買う
Independent Financial Advisor(IFA)は、特定の金融機関に属さず中立的な立場で投資や資産運用のアドバイスを行う専門家です。
IFAが複数のヘッジファンドや証券会社と提携関係を持っている場合が多く、自身に合った商品を厳選し提案をしてくれるため、非常におすすめです。
例えば、IFAは顧客のリスク許容度や目標利回りをヒアリングしたうえで、国内外のファンドを組み合わせて総合的に提案をしてくれることがあります。
その一方で、IFAによってはアドバイザーとしての知識量、経験によって、満足したアドバイスを受けられない可能性もあるため、慎重に相性をチェックしつつ相談を進めると、ベストな買い方を見つけやすくなるのではないでしょうか。
2. ヘッジファンドで失敗しない選び方
魅力的な投資商品である反面、リスクもあるヘッジファンドで失敗を防ぐためには、いくつかの選定ポイントを押さえておくことが大切です。
なぜなら、投資先として存在するファンドの数が多く、それぞれ異なる戦略や運用実績を持っているから慎重に選ぶ必要があるからです。
例えば運用方針やコスト体系、運営母体の信頼性などを総合的にチェックして、自分が納得できるものを絞り込むプロセスが大事でしょう。
しっかりと見極めることで、後悔のない投資判断ができる可能性が高まります。
結果的に、下記に挙げる複数の基準をきちんと検討することが、リスク管理の第一歩になるはずです。
2-1. 運用方針に納得できるか
ファンドの投資戦略やターゲットとする市場、リスクの取り方など、運用方針が自分の考えと合っているかどうかを確認することが重要です。
なぜなら、どんなに運用成績が良くても、自分の許容できるリスクを超えるような戦略であれば、思うような成績が出なかった場合に精神的な負担が大きくなってしまうからです。
値動きの大きい先物やオプションを使ったハイリスク戦略をとったファンドでは、短期的な損益変動も激しくなる可能性があります。
こうした点に納得できるならばよいですが、不安があるならあらかじめファンドへの投資を避けるか、別の方針を持つファンドを検討するのが無難でしょう。
最終的には、自分が安心して任せられる運用スタイルかどうかを見極めることが大切です。
2-2. 運用実績が良いか
ヘッジファンドへの投資を検討する際は、過去のパフォーマンスをチェックすることが大切です。なぜなら、歴史的に市場が大きく上下動した局面でどのような結果を出していたかを知ることで、ファンドの真の実力やリスク管理能力をある程度推測できるからです。
例えば、リーマンショックやコロナショックのような世界同時株安が起きた期間に、どの程度損失を抑えていたのか、あるいは逆に利益を上げたのかを見れば、ファンドの強さや弱さが見えてくるかもしれません。
もちろん過去の成績が将来を保証するわけではありませんが、実績を見ずに投資するよりもリスクを軽減できるはずです。結果的に、信頼できるファンドを選びやすくなるのではないでしょうか。
2-3. 運用コストが安いか
ヘッジファンドでは、固定報酬だけでなく成功報酬も発生することが多く、最終的に投資家が得られるリターンを圧迫する要因になり得ます。
こうしたコスト構造に注意を払う必要があるのは、リターンが出たとき成功報酬を引くと想定以上に手取りが少なくなるかもしれないからです。
例えば、20%を超える成功報酬を設定しているファンドもあり、大きく利益が出た場合には運用会社への支払いがかなり高額になることがあります。
そうなると、長期的な運用を通じて資産が増えたとしても、コストがかさむ状況に陥るでしょう。だからこそ、あらかじめ報酬体系を理解し、他のファンドと比べて高く設定されていないかを確認するのが賢明です。
2-4. 信頼性が高いか
運用会社や運営母体の信用力は、ヘッジファンド選びで見逃せないポイントだといえます。なぜなら、ファンドが破綻すると投資家に重大なダメージが及ぶ恐れがあるからです。
例えば、運営会社が長年にわたって安定した実績を残しているケースや、大手金融グループの傘下であるケースであれば、破綻リスクだけでいうと相対的には低いといえます。
もちろん投資である以上、「絶対に安全」というものは存在しませんが、何も調べずにマイナーな運用会社に大金を預けるよりは、リスク管理の観点で信用力の有無を考慮することは有利に働くと考えられます。
最終的には、公開されている資料や第三者機関の評価などをチェックしながら判断することが大切です。
3. ヘッジファンドの注意点
ヘッジファンドの注意点 | 元本割れリスクがある |
ヘッジファンド自体が破綻するかもしれない | |
発生するコスト(信託報酬・成功報酬)が高い | |
流動性が低い | |
ヘッジファンドの詳細情報が開示されない |
投資するメリットが多い一方で、ヘッジファンドには注意すべきリスク要因が少なからず存在する点も見過ごせません。こうした点を把握しておかないと、思わぬ損失や運用トラブルに巻き込まれる恐れもあります。情報開示が限定的なために実際の運用手法や運用成績がわかりにくいケースがあり、投資家としては不透明さを感じるかもしれません。加えて、信託報酬や成功報酬などのコスト面も一般的な投資信託より割高になることが多いです。最終的には、デメリットやリスクを十分理解したうえで、メリットとのバランスをどう捉えるかが重要になるでしょう。
3-1. 元本割れリスクがある
どれほど優れた戦略を取るヘッジファンドでも、元本割れリスクをゼロにすることは難しいといえます。なぜなら、レバレッジを活用することでリターンの拡大を目指す一方、その分だけ損失リスクも高まる可能性があるからです。例えば相場が大きく暴落した場合には、売りポジションで利益を得られない戦略をとっていたファンドは、損失を拡大する事態になり得ます。この場合、投資戦略上、不可避であり、ヘッジファンドに投資する場合でも「絶対に損はしない」とは考えないほうが賢明でしょう。結局、過去の実績や戦略の特性をしっかり把握したうえで、自分が許容できる範囲のリスクで投資を行うことが大切です。
3-2. ヘッジファンド自体が破綻するかもしれない
運用会社の経営状態が悪化してファンドが破綻するリスクも、十分に考慮しておく必要があります。こうしたリスクが存在する背景には、ファンドの運用成績が上がらず、投資家の資金引き上げが急増するなどして資金繰りが悪化するケースがあります。例えば大規模な運用資金を抱えていたファンドが巨額の損失を出し、そのまま運営に行き詰まってしまった事例は過去にも存在します。こういった可能性は、公募投資信託よりも規制が緩い私募ファンドである以上、ある程度仕方がない面があるのです。だからこそ、投資家はファンドの健全性や運営母体の信用力をチェックする必要があると考えられます。
3-3. 発生するコスト(信託報酬・成功報酬)が高い
ヘッジファンドの運用コストは一般的に高めの水準であるため、投資家としては注意が必要です。そうなる原因は、ファンドマネージャーが高度な運用を行うためにスタッフを多く配置したり、専門的な分析ツールを使用したりなど、コスト構造が複雑なためです。ヘッジファンドでは固定報酬に加えて成功報酬が設定されている場合が多く、利益が出た場合には一定割合をマネージャーに支払う仕組みになっています。こうした報酬体系はファンドの運用意欲を高めるメリットもある一方、投資家側としてはコスト負担が大きくなりやすいのです。結局、リターンが出なければ高コストばかりが目立ってしまうため、コストとリターンのバランスを見極めることが大事だといえます。
3-4. 流動性が低い
ヘッジファンドは決められたタイミングでしか解約が認められない、解約手続きをしてから実際に資金が戻ってくるまでに時間がかかることが多いです。こうした特徴を考えると、すぐに現金化したい場面では他の投資商品と比べて不便だと感じるかもしれません。例えば、緊急で資金が必要になったときでも、解約可能日が3カ月先や半年後に設定されているファンドでは対応が難しいでしょう。さらに、一部のファンドではロックアップ期間と呼ばれる一定期間解約できない仕組みも存在します。結果的に、流動性を求める投資家にとってはデメリットとなりやすい点は覚えておくべきです。
3-5. ヘッジファンドの情報が開示されない
ヘッジファンドは私募の形態を取ることが多く、公募投資信託のように詳細な運用報告書や投資先情報が一般公開されているわけではありません。こうした不透明さがあると、運用内容を十分に把握できずに不安を感じる投資家もいるでしょう。例えば、四半期ごとの運用レポートでも、具体的な銘柄名やポジション比率までは明かされない場合がほとんどです。そうなると投資家としては、ファンドがどの程度リスクを取っているのか、あるいは安全策を講じているのかを完全には把握しづらいでしょう。そのため、疑問点があれば販売会社や運用会社に積極的に質問をして、可能な範囲で情報収集することが大事といえます。
4. まとめ
ヘッジファンドは公募の投資信託とは異なる独自の運用手法を取り入れており、相場が不安定なときでも利益を追求できる可能性があったり、ファンドマネージャーの手腕による運用実績を期待できるなど、さまざまなメリットが期待できます。
ただし、コスト面が高かったり、ファンドの破綻リスクがあったり、情報開示が限定的だったりと注意点も少なくありません。そうした背景を考慮して失敗を避けるには、運用方針や過去実績、コスト、信頼性などをしっかり調べたうえで、自分の資産状況やリスク許容度に合うファンドを慎重に選ぶ必要があるでしょう。さらに、証券会社や投資顧問会社、プライベートバンク、IFAなど、複数の相談先を比較してみることも大切です。
最終的には、ヘッジファンドの特性と自分の投資目標をマッチさせることで、より理想的な資産形成を実現しやすくなると考えられます。
IFAのファーストパートナーズでは、お客様のニーズに寄り添い一人一人に最適な、ヘッジファンドを含めた資産形成方法をご提案いたします。最初のご相談から資産形成後のライフプラン達成まで中長期的なサポート体制が整っています。
これを機に一度相談を検討してみてはいかがでしょうか。
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