
(画像=株式新聞)
この記事は2025年3月10日に株式新聞で公開された「<相場の読み筋>3月10日」を転載したものです。 掲載記事:<相場の読み筋>3月10日 |
前週末7日の米国株式は反発した。NYダウが前日比222.64ドル高の4万2801.72ドル、ナスダック総合指数が同126.966ポイント高の1万8196.221ポイントで取引を終了。出来高概算は、NY市場が12億5883万株、ナスダック市場が73億7247万株だった。2月米雇用統計で非農業分野の雇用者数が季節調整済みで前月比15万1000人増となり、市場予想平均の同16万人増を下回った。失業率は4.1%で市場予想平均の4.0%よりも悪く、雇用情勢の悪化が警戒されNYダウは一時400ドルを超える下げとなる場面がみられた。その後、パウエルFRB(米連邦準備制度理事会)議長が講演で「不確実性が高まっているが米経済は引き続き好調」との見方を示したことから、買い戻す動きが強まった。NYダウ採用銘柄では、IBMやベライゾン・コミュニケーションズ、マクドナルドなどが値上がり率の上位に入っている。
10日の東京株式は反発後、もみ合いか。現地7日の米国株式が上昇。SOX(フィラデルフィア半導体株)指数も大幅高となったことから、影響を受けやすい半導体関連銘柄を中心に買い先行スタートが見込まれる。前週末に大幅反落した反動もあり、買い戻す動きもみられそうだ。為替相場は、ドル・円が1ドル=147円台の後半(前週末7日は147円67-68銭)、ユーロ・円が1ユーロ=160円台の前半(同159円92-96銭)とやや円安方向にあることも支え。ただ、前週は上値の重い展開が続いていただけに、戻り待ちの売りに押される場面もありそう。前週末7日のADR(米国預託証券)は円換算値で、楽天グループ<4755.T>、京セラ<6971.T>、三住トラスト<8309.T>などが、7日の東京終値に比べ高い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、7日の大阪取引所清算値比500円高の3万7270円だった。
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