
(画像=株式新聞)
この記事は2025年6月2日に株式新聞で公開された「<相場の読み筋>6月2日」を転載したものです。 掲載記事:<相場の読み筋>6月2日 |
前週末5月30日の米国株式は、NYダウが前日比54.34ドル高の4万2270.07ドルと続伸した一方、ナスダック総合指数は同62.105ポイント安の1万9113.767ポイントと反落して取引を終了。出来高概算は、NY市場が20億9108万株、ナスダック市場が80億7929万株だった。トランプ大統領は自身のSNSに「中国は合意を完全に破った」と投稿した。米中関税交渉への先行き不透明感が浮上し、リスク回避姿勢が強まった。ただ、米4月PCE(個人消費支出)が前年同月比2.1%上昇、市場予想平均の同2.2%上昇を下回り、インフレへの警戒感が後退して主力株が買われた。一方、ハイテク株比率の高いナスダック市場では、インテルやテスラ、エヌビディアなどが下落した。
6月2日の東京株式は、軟調な展開か。前週末5月30日の米国株式は、NYダウが続伸した一方、ナスダック総合指数は反落するなど、まちまちだった。ただ、トランプ大統領は現地5月30日、輸入する鉄鋼・アルミニウム製品について4日から追加関税を25%から50%に引き上げると表明。日本製鉄<5401.T>によるUSスチール買収の最終承認の確証が得られないこともあり、関連銘柄はリスク回避姿勢の売りに押される場面もありそう。為替相場は、ドル・円が1ドル=143円台の後半(前週末5月30日は144円03-05銭)と円高に振れる一方、ユーロ・円が1ユーロ=163円台の前半(同163円31-35銭)と小動き。対ドルでの円高を警戒する動きが強まることも想定される。
5月30日のADR(米国預託証券)は円換算値で、楽天グループ<4755.T>、アドバンテス<6857.T>、村田製<6981.T>などが、同30日の東京終値に比べ安い。シカゴ日経平均先物の円建て清算値は、同30日の大阪取引所清算値比255円安の3万7705円だった。
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