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1分でチェック!今週の米国株式 2025/4/7

  • 公開日:
  • 更新日:
1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

この記事は2025年4月7日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。
掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式

今週はセンチメント悪化の中、トランプ関税を巡る動向がポイント

先週の振り返り

先週の米国株は相互関税発表までは総じてしっかりの展開でしたが、その後は急落となりました。トランプ大統領が相互関税(中国に34%、EU20%、ベトナム46%、台湾32%、日本24%など)を発表し、高関税率がネガティブ材料視され、さらに中国がその報復関税として米国からの輸入に34%の関税を賦課すると発表したことがマーケットの不安心理を高めました。4/4時点でS&P500指数はピークから約17%安と調整局面入りし、ナスダックはピークから約23%安と弱気相場入りしています。週間ベースではS&P500指数などの主要株価3指数はいずれも続落となりました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスは全面安で、エネルギーや情報技術、金融などの下げが目立ちました。個別株ではコカ-コーラ(KO)やCME グループ A(CME)、デューク エナジー(DUK)などが史上最高値圏で推移し、エクセロン(EXC)やAT&T(T)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は21%と大幅悪化しています。

個別株は、相互関税を受けて景気懸念やサプライチェーンへの不透明感などから総じて主力株は大幅安となりました。その他の材料としては、テスラ(TSLA)は1-3月期の自動車納車台数が市場予想を下回りましたが、イーロン・マスク氏がトランプ政権での職務から離れるとの観測が報じられました。アマゾン ドットコム(AMZN)はTikTokの米事業を買収するとの報道がされました。インテル(INTC)は台湾セミコンダクターとの合弁設立観測が報道されました。なお、3/28に新規上場のコアウィーブ(CRWV)は週半ばに急騰する場面がありました。今週はJPモルガン チェース(JPM)やモルガン スタンレー(MS)、デルタ エアーラインズ(DAL)などが決算発表を予定しています。

今週の見通しと注目セクター・テーマ

今週はセンチメント悪化の中、トランプ関税を巡る動向がポイントになりそうです。9日に各国ごとの相互関税の上乗せ分の発動が開始予定ですが、発動前に関税率の引き下げや先送りなどが行われるかどうか注視されます。このほか、一連のトランプ関税の影響が経済指標に表れているかどうかを確認するために、CPIも注目されそうです。CPIは市場予想で前年比2.6%増と前回(同2.8%増)からインフレ鈍化の見通しです。投資家のセンチメントは弱含みが続きそうですが、CPIを受けて利下げ観測が高まりセンチメントが改善に向かうかどうか注視されます。また、JPモルガン チェース(JPM)などの米金融大手が決算発表を行います。トレーディング業務などが好調を持続できているかどうか注目されそうです。CPIや米大手金融の決算発表次第では市場が徐々に落ち着きを取り戻し始める可能性もあり、そのきっかけとして幸先の良い内容になるかがポイントになりそうです。なお、米金融当局者の講演も数多く予定されています。

注目セクター・テーマとしては下記を考えています。

金関連:一連のトランプ関税発表による景気悪化懸念及びインフレ懸念などを背景に、NY金先物価格は史上最高値圏で推移しています。米国の通商政策不確実性指数も足元で急騰を見せており、金価格には先高観があると思われることから関連銘柄は引き続き注目されそうです。バリック ゴールド(GOLD)ニューモント(NEM)SPDR ゴールド シェア(GLD)iシェアーズ ゴールド トラスト(IAU)

ディフェンシブ関連:マーケットの関心は引き続きトランプ関税がその多くを占めると思われます。グロース株よりもディフェンシブ株が優位となる流れが想定されるため、関連銘柄は注目されやすいと考えられます。AT&T(T)ベライゾン コミュニケーションズ(VZ)コカ-コーラ(KO)プロクター & ギャンブル(PG)

業績関連:S&P500指数採用銘柄の25/Q1の市場予想EPS成長率は前年比でおよそ7%増が見込まれています。ヘルスケアや情報技術、公益の各セクターは全体を上回る見通しであり、業績への期待感から注目されやすいと考えられます。ヘルスケアセレクトセクターSPDRファンド(XLV)バンガード 米国ヘルスケア セクター ETF(VHT)テクノロジーセレクトセクターSPDRファンド(XLK)公益事業セレクト セクター SPDR ファンド(XLU)

重要イベント・主な経済指標

重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

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