
(画像=SBI証券)
この記事は2025年4月21日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。 掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式 |
今週はテスラやアルファベット Aなど主力企業決算発表がポイント
先週の振り返り
先週の米国株はやや軟調な展開でした。半導体規制強化がネガティブ材料視されたほか、パウエルFRB議長がインフレ対応に重点を置いていることが明らかになり、利下げ期待が後退しました。なお、トランプ大統領が日米関税交渉に同席したことで、日米交渉の重要性が再認識され、この協議の行方がその他関連国への試金石にもなり得るため注目されそうです。小売売上高は自動車の牽引で消費の堅調さを示しましたが、ほとんど材料視されませんでした。恐怖指数で知られるVIX指数は4/17時点で29.65とまだ高水準ですが、4/2以来となる20台まで低下しており、センチメントの改善が見られます。一方、S&P500指数はピークから約14%安と調整局面入りしており、ナスダックはピークから約19%安となっています。週間ベースではS&P500指数などの主要株価3指数はいずれも反落となりました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスは不動産やエネルギー、生活必需品などが上げ、情報技術や一般消費財・サービスなどが下げました。個別株ではフィリップ モリス インターナショナル(PM)やTJXカンパニー(TJX)、デューク エナジー(DUK)などが史上最高値圏で推移し、エクセロン(EXC)やAT&T(T)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は30%とやや改善しています。週間ベースのファクターリターンでは配当利回りやバリューなどがアウトパフォームしています。
個別株は、ゴールドマン サックス(GS)は1-3月期の株式トレーディング収入が過去最高になったほか、最大400億ドルの自社株買い計画を明らかにして株価は上昇しました。ネットフリックス(NFLX)はヒット作品の牽引などで1-3月期のEPSが市場予想を上回り、時間外取引で株価は上昇しました。半導体については買われづらい展開で、台湾セミコンダクター ADR(TSM)は1-3月期の純利益が市場予想を上回ったほか、4-6月期の売上高見通しも市場予想を上回りましたが、株価はほぼ変わらずとなりました。エヌビディア(NVDA)は対中輸出規制強化を背景に費用計上として約55億ドルを見込み、アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD)は最大8億ドルを見込むことを明らかにしてそれぞれ株価は大幅下落となりました。半導体製造装置大手ASML ホールディングス NYRS(ASML)は1-3月期の受注が市場予想を大幅に下回り、株価は下落しました。今週はテスラ(TSLA)やアルファベット A(GOOGL)などが決算発表を予定しています。
今週の見通しと注目セクター・テーマ
今週はテスラ(TSLA)やアルファベット A(GOOGL)などマーケット全体への影響力が大きい主力企業の決算発表が注目されそうです。S&P500指数採用銘柄のうち59社が決算発表済みで、このうちEPSが市場予想を上回ったポジティブサプライズ比率は約75%と堅調です。主力企業がこの流れに続くことができるかどうか注視されます。マグニフィセント・セブン指数は12月ピークから約27%安で、足元の軟調な米株の一因になっているため、決算発表でマグニフィセント・セブンのセンチメントが改善に向かうかどうかがポイントになりそうです。テスラ(TSLA)は米国で販売するEVが米国生産のため、自動車関税の影響は受けにくいと思われますが、足元の収益性と今年の自動車ビジネスの見通しについて注目されそうです。アルファベット A(GOOGL)はクラウドの成長率が注目されそうです。なお、金融当局者の講演も数多く予定されています。
注目セクター・テーマとしては下記を考えています。
好決算関連:直近の四半期決算でEPSが市場予想を上回り、決算を受けて株価が上昇した銘柄については(ネットフリックスは時間外取引)、マーケットの業績期待値が今後引き上がる可能性もあり、注目されやすいと思われます。JPモルガン チェース(JPM)、ゴールドマン サックス(GS)、モルガン スタンレー(MS)、ネットフリックス(NFLX)
一目均衡関連:不透明な相場環境下でありながら、株価が一目均衡表の雲を上回りテクニカル的にフェイバーな銘柄があります。これらの中には好配当銘柄が散見され、注目されやすいと思われます。アルトリア グループ(MO)、コカ-コーラ(KO)、ベライゾン コミュニケーションズ(VZ)、AT&T(T)
金関連:世界景気への懸念などを背景にNY金先物価格が3,300ドル台を突破し史上最高値圏で推移しています。年初来のファクターリターンでは低ボラティリティがアウトパフォームしており、ディフェンシブスタンスが見られます。不安定な相場展開が見込まれる中、金関連銘柄は注目されやすいと考えられます。ニューモント(NEM)、バリック ゴールド(GOLD)、SPDR ゴールド シェア(GLD)、SPDRゴールド ミニシェアーズ トラスト(GLDM)
重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
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