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1分でチェック!今週の米国株式 2025/5/26

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1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

この記事は2025年5月26日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。
掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式

今週はエヌビディア(NVDA)決算発表とPCE価格指数がポイント

先週の振り返り

先週の米国株はやや軟調な展開でした。前週末に格付け会社大手が米国の格付けを最上位から引き下げましたが、新しい材料ではないとの見方が広がりました。一方、連銀総裁がインフレへの懸念を示したほか、トランプ関税の経済への悪影響の可能性に言及したこと、トランプ大統領がEUやアップル(AAPL)などへの高関税賦課を警告したことがネガティブ材料視されました。なお、米下院ではトランプ税制・歳出法案が可決されましたが、景気刺激期待と財政悪化懸念が交錯しました。S&P500指数は200日移動平均を上回っており、ナスダックは4月安値から23%上昇して引き続き強気相場を形成しています。5/22にNYSEに新規上場のヒンジヘルス A(HNGE)は公開価格比で取引初日終値が約17%高と好調なスタートでした。ビットコイン価格が一時11万ドルを突破して騰勢を強めたことも目立ちました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスは全面安でエネルギーや情報技術、不動産などの下げが目立ちました。個別株ではクラウド ストライク ホールディングス A(CRWD)やインターナショナル ビジネス マシーンズ(IBM)、ネットフリックス(NFLX)などが史上最高値圏で推移し、モザイク(MOS)やボーイング(BA)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は46%です。年初来のファクターリターンでは低ボラティリティのほか、クオリティやEPS修正、時価総額などのファクターがアウトパフォームしています。

個別株では、テスラ(TSLA)はイーロン・マスクCEOが5年後も同社CEOとして会社を率いる意向を示したことで、好感される場面がありました。アルファベット A(GOOGL)は検索へのAIモード機能追加を好感して株価は上昇しました。D ウェイブ クオンタム(QBTS)は量子コンピュータの一般提供を好感して株価は急騰しました。一方、ホーム デポ(HD)は通期業績見通しを維持しましたが、2-4月期のEPSが市場予想を下回り株価は下落しました。今週はエヌビディア(NVDA)やコストコ ホールセール(COST)などが決算発表を予定しています。企業業績については、S&P500指数採用銘柄のうち478社が決算発表済みで、このうちEPSが市場予想を上回ったポジティブサプライズ比率は約77%と堅調です。

今週の見通しと注目セクター・テーマ

今週はエヌビディア(NVDA)決算発表とPCE価格指数がポイントになりそうです。エヌビディア(NVDA)の2-4月期決算は市場予想で前年比67%増収が見込まれています。SOX指数は4月半ば以降反発を強めましたが、これまでの株価上昇が正当化されるかどうかその判別として同社の売上高見通しが特に注目されそうです。PCE価格指数は前年比2.2%増と前回(同2.3%増)からインフレ鈍化の見通しです。また、トランプ関税の影響を見る上では米会員制量販店コストコ ホールセール(COST)の決算発表が注目されそうです。米小売り大手ウォルマート インク(WMT)はトランプ関税の影響などを背景に値上げする方針を示しましたが、同社も追随するのかあるいは価格を据え置くのかどうか今後のCPI(消費者物価指数)への影響を見る上でも重要視されそうです。なお、トランプ大統領はEUへの50%関税発動期限を7/9まで延長すると明らかにしており、今後のトランプ関税を巡るニュースもマーケットに影響を与える可能性があります。

注目セクター・テーマとしては下記を考えています。

ビットコイン関連:ビットコイン現物ETFへの資金流入やリスクセンチメント改善、ステーブルコイン関連法案への期待感などからビットコイン価格が11万ドルを突破して史上最高値圏で推移しています。引き続き関連銘柄は注目されやすいと考えられます。コインベース グローバル A(COIN)マイクロストラテジー A(MSTR)ライオット プラットフォームズ(RIOT)マラ ホールディングス(MARA)

売上高好調関連:需要動向を見る上で売上高が注目できます。売上高が右肩上がりのトレンドで過去最高水準の銘柄についてはトランプ関税の影響下においても、相対的に株価がアウトパフォームしやすいと思われます。パランティア テクノロジーズ A(PLTR)マイクロソフト(MSFT)ネットフリックス(NFLX)アリスタ ネットワークス(ANET)

IPO関連:先週NYSEに新規上場したヒンジヘルス A(HNGE)は好調なスタートとなり、前週にナスダックに新規上場した株・暗号資産取引プラットフォームのイートロ(ETOR)も公開価格を大幅に上回っています。IPO銘柄のパフォーマンスを見るルネッサンスIPO指数は4月安値比で3割程度上昇しており、関連銘柄に注目が集まりやすいと考えられます。ヒンジヘルス A(HNGE)イートロ(ETOR)コアウィーブ(CRWV)サービス タイタン インク A(TTAN)

重要イベント・主な経済指標

重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

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