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1分でチェック!今週の米国株式 2025/6/16

  • 公開日:
  • 更新日:
1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

この記事は2025年6月16日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。
掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式

今週は中東情勢のほか、G7サミットとFOMCがポイント

先週の振り返り

先週の米国株は米中の貿易協議進展期待や半導体株の牽引などを背景に堅調な展開が見られましたが、その後は中東情勢緊迫化を背景に弱含む展開でした。米国と中国の代表団がロンドンで行った貿易協議において5月にスイスで合意した内容を実行に移すことで原則合意しました。一方、イスラエルとイランが攻撃の応酬となり、NY原油先物価格が大幅高となりました。S&P500指数は6,000の大台を下回り、週間ベースではS&P500指数など主要株価3指数ともに3週ぶり反落となりました。なお、注目の高かったCPI(消費者物価指数)は前年比2.4%増と市場予想一致となり、トランプ関税の影響が顕著には波及していないことが確認されました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスはエネルギーやヘルスケア、公益などが上げて、金融や資本財・サービスなどが下げました。マイクロソフト(MSFT)やオラクル(ORCL)、パランティア テクノロジーズ A(PLTR)などが史上最高値圏で推移し、ロックウェル オートメーション(ROK)やウォルト ディズニー(DIS)などが52週高値圏です。新規上場したボイジャー テクノロジーズ A(VOYG)やチャイム フィナンシャル A(CHYM)は公開価格比で取引初日に大幅高となり、IPOマーケットが明るい兆しを見せています。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は47%です。年初来のファクターリターンでは低ボラティリティのほか、クオリティやEPS修正、時価総額、グロースなどのファクターがアウトパフォームしています。

個別株では、オラクル(ORCL)は3-5月期の売上高とEPSが市場予想を上回ったほか、クラウドインフラ事業に強気見通しを示したことから株価は急騰しました。エヌビディア(NVDA)のCEOが量子コンピューティングは転換点に達しつつあると指摘したことを材料視して、量子コンピューティング関連のリゲッティ コンピューティング(RGTI)やクオンタム コンピューティング(QUBT)が急騰する場面がありました。台湾セミコンダクター ADR(TSM)は5月売上高が前年比でおよそ4割増となり、株価は上昇しました。一方、ロッキード マーチン(LMT)は米国防総省により主力戦闘機F35の調達を大幅に減らす方針が示されて、株価は大幅安となる場面がありました。今週はレナー A(LEN)やアクセンチュア A(ACN)などが決算発表を予定しています。

今週の見通しと注目セクター・テーマ

今週は中東情勢のほか、G7サミットとFOMC(米連邦公開市場委員会)がポイントになりそうです。中東情勢に関しては、イスラエルとイランだけにとどまるのか、あるいは中東地域に大きく波及するのかどうかが注視されます。原油価格への影響としてはホルムズ海峡が封鎖されるのかどうかも今後の懸念材料として意識されそうです。一方、6/17までG7サミットは予定されており、日米首脳会談が視野に入る中で、首脳間で一定の合意形成がされるかどうか注目されます。また、FOMCでは市場予想で政策金利の据え置きが見込まれていますが、それ以上にマーケットで注目されそうな点としては米金融当局者の経済・金融見通しが挙げられます。具体的には実質GDP成長率、PCEインフレ、政策金利の見通しが3月発表時点から変更されるかどうか大きなポイントになると考えられます。インフレ見通しが3月時点から引き上げられるようだとインフレ高進懸念からマーケットはリスクオフになる可能性があります。一方、インフレ見通しが据え置きとなれば安心感から米株式市場は史上最高値を目指す展開も想定されます。なお、6/19はジューンティーンス(奴隷解放記念日)で米株市場は休場です。

  

注目セクター・テーマとしては下記を考えています。

半導体関連:AI以外にも自動車や産業向けに改善の兆しが見えるなど半導体を取り巻く環境が明るくなっています。SOX指数は200日線を突破しており、大台の5,000を回復後は上昇傾向です。SOX指数の12カ月先予想EPSは上昇傾向を示しており、投資家の注目を集めやすいと考えられます。テキサス インスツルメンツ(TXN)ON セミコンダクタ(ON)NXP セミコンダクターズ(NXPI)台湾セミコンダクター ADR(TSM)

IPO関連:6/11にNYSEに新規上場した防衛・宇宙関連のボイジャー テクノロジーズ A(VOYG)は公募価格比で取引初日の終値が約82%高、6/12にナスダックに新規上場したフィンテック関連のチャイム フィナンシャル A(CHYM)は同じく37%高とIPO銘柄への投資家の関心の高さが示唆されます。ルネッサンスIPO指数も4月以降は上昇傾向にあり、引き続き注目を集めやすいと考えられます。ボイジャー テクノロジーズ A(VOYG)チャイム フィナンシャル A(CHYM)コアウィーブ(CRWV)カルマンホールディングス(KRMN)

EPS上方修正関連:過去1カ月比でみた当四半期における市場予想EPS成長率が上方修正されている銘柄は、業績に対する期待値の高まりを示唆していると考えられます。投資家の注目を集めやすいと考えられます。ドアダッシュ A(DASH)ラルフ ローレン A(RL)CFインダストリーズ ホールディングス(CF)プログレッシブ コープ(PGR)

重要イベント・主な経済指標

重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

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