
(画像=SBI証券)
この記事は2025年6月30日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。 掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式 |
今週は雇用統計のほか、減税法案の行方がポイント
先週の振り返り
先週の米国株は中東の地政学リスク後退などを背景に強含む展開となりました。イスラエルとイランが停戦で合意したほか、半導体株牽引やホワイトハウスの報道官が相互関税の上乗せ部分の猶予期間が延長される可能性を示唆したことなどがサポート材料になりました。これらを背景にS&P500指数やナスダックが史上最高値を更新しました。週間ベースではS&P500指数は3週ぶり反発、NYダウとナスダックは続伸となりました。アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD)やエヌビディア(NVDA)などの株価好調で半導体のSOX指数は週間ベースで5週続伸となり、米国株を牽引しています。なお、パウエルFRB議長は議会証言で利下げには慎重なスタンスを示しました。S&P500セクター別(11業種)パフォーマンスはコミュニケーション・サービスや情報技術、一般消費財・サービスなどが上げて、エネルギーや不動産が下げました。エヌビディア(NVDA)やブロードコム(AVGO)、マイクロソフト(MSFT)などが史上最高値圏で推移し、シスコ システムズ(CSCO)やウォルト ディズニー(DIS)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は51%です。年初来のファクターリターンではEPS修正や時価総額、グロースなどのファクターがアウトパフォームしています。
個別株では、ナイキ B(NKE)は3-5月期の売上高が市場予想ほど落ち込まなかったことで売上高の底入れ期待を背景に株価は急騰しました。ウーバー テクノロジーズ(UBER)はアルファベット A(GOOGL)傘下のウェイモと米アトランタでの自動運転タクシーサービス開始を好感して、株価は大幅高となりました。一方、マイクロン テクノロジー(MU)は6-8月期の売上高見通しが市場予想を上回りましたが、決算発表前までに株価が大幅上昇していたことなどを受けて株価は下落しました。フェデックス(FDX)は関税の影響などで6-8月期が慎重な業績見通しとなり株価は下落しました。今週はコンステレーション ブランズ A(STZ)が決算発表を予定しています。
今週の見通しと注目セクター・テーマ
今週は雇用統計のほか、減税法案の行方がポイントになりそうです。雇用統計は非農業部門雇用者増加数が市場予想で前月比11.3万人と前回(同13.9万人)からやや鈍化見通しで、失業率は4.3%と前回(4.2%)からやや悪化の見通しです。一方、減税法案については米上院で審議開始する動議を可決しており、一歩前進しています。今週中に上院・下院で可決できるかどうか注視されます。なお、中東情勢に関してはトランプ大統領が米国はイランと協議することを明らかにしており、協議が実現となった場合には何らかの合意に達するかどうか注視されそうです。また、パウエルFRB議長がラガルドECB総裁や植田日銀総裁などとパネルディスカッションを行う予定で、関税やインフレ、金融政策に関する発言内容が注視されそうです。なお、7/4(金)は独立記念日で米株休場です。
注目セクター・テーマとしては下記を考えています。
半導体関連:半導体市場の牽引役であるAI以外にも、自動車や産業向けに改善の兆しが見られ始めています。SOX指数の12カ月先予想EPSは高水準で、また、株価面では5週続伸と強い動きが継続しており、関連銘柄は投資家の注目を集めやすいと考えられます。テキサス インスツルメンツ(TXN)、ブロードコム(AVGO)、マーベルテクノロジーグループ(MRVL)、ヴァンエック 半導体 ETF(SMH)
EPS関連:S&P500指数採用銘柄におけるファクターパフォーマンスを見るとEPS修正などがアウトパフォームしています。1カ月前比で市場予想EPS見通しが上方修正されている銘柄は注目されやすいと思われます。NRG エナジー(NRG)、プログレッシブ コープ(PGR)、マイクロン テクノロジー(MU)、ニューコア(NUE)
アノマリー関連:過去5年における7月平均株価上昇率がS&P500指数を上回る銘柄はアノマリーの観点で強含みの傾向があると見られます。投資家の関心を集める可能性があります。ユナイテッド レンタルズ(URI)、ナスダック(NDAQ)、シンタス(CTAS)、ON セミコンダクタ(ON)
重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
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