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1分でチェック!今週の米国株式 2025/9/1

  • 公開日:
  • 更新日:
1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

この記事は2025年9月1日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。
掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式

今週は雇用統計が最大の注目ポイント

先週の振り返り

先週の米国株は、利下げ観測が意識される中で設備投資の上方修正を受けて米実質GDP改定値が速報値から上振れたことを背景に、NYダウとS&P500指数が史上最高値を更新する場面がありました。その後は、コアPCE価格指数が今年2月以来の高い伸びとなり、マーケットでネガティブ材料視される動きが見られました。なお、次期FRB議長の最有力候補の一人と言われるウォラーFRB理事は今月開催されるFOMCでの0.25%ポイント利下げを支持する考えを示しました。一方、クックFRB理事はトランプ大統領に抗議して連邦裁判所に提訴しており、クックFRB理事解任を巡る騒動は長期化する見通しです。週間ベースではNYダウとS&P500が4週ぶり反落で、ナスダックは続落となりましたが、月間ベースではNYダウとS&P500が4カ月続伸、ナスダックは5カ月続伸と堅調です。週間ベースのS&P500セクター別(11業種)パフォーマンスはエネルギーや金融、コミュニケーション・サービスが上げて、公益や生活必需品などが下げました。アルファベット A(GOOGL)やJPモルガン チェース(JPM)、アメリカン エキスプレス(AXP)などが史上最高値圏で推移し、AT&T(T)やニューモント(NEM)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は65%です。年初来のファクターリターンではEPS修正や時価総額、流動性、バリューなどのファクターがアウトパフォームしています。

個別株ではスノーフレイク インク(SNOW)は通期製品売上高が市場予想を上回り、株価は急騰しました。イーライ リリィ(LLY)は経口肥満治療薬の治験が目標達成したことで、承認申請への道が開かれたとの見方から大幅高となる場面がありました。一方、エヌビディア(NVDA)は5-7月期の売上高とEPSが市場予想を上回ったものの、データセンター売上高が市場予想をやや下回った事や8-10月期売上高見通しが市場予想を大幅には上回らなかった事から下落しました。同社CEOはAI半導体「ブラックウェル」の需要は驚異的との見方を示したほか、600億ドルの大型自社株買い計画を発表しています。なお、今回の業績には中国向けH20の売上高が入っておらず、見通しにも中国向けH20出荷は想定していないことから、中国ビジネスの不透明感が今後意識されそうです。マーベルテクノロジーグループ(MRVL)はAI需要好調や企業向けネットワーキング回復などを背景に5-7月期の売上高とEPSが市場予想並みとなったものの、データセンター売上高が市場予想を下回った事から、急落しました。キャタピラー(CAT)は今年の関税によるコスト負担が従来予想を上回るとの見通しを示し、下落する場面がありました。今週はブロードコム(AVGO)やセールスフォース(CRM)などが決算発表を予定しています。なお、S&P500指数採用銘柄で489社が決算発表済みで、そのうちEPSが市場予想を上回るポジティブサプライズ比率は8割強とヒストリカルにみても市場予想比で米企業業績の堅調さが目立っています。

今週の見通しと注目セクター・テーマ

今週は雇用統計が最大の注目ポイントです。市場予想では非農業部門雇用者数が前月比7.5万人増と前回(同7.3万人増)からやや拡大見通しです。前回雇用統計発表時には過去2か月分の数値が大幅に下方修正されたことからサプライズ(雇用への懸念)となりましたが、今回も過去分の大幅な修正がされるのかどうか注目されます。一方、市場予想に反して大幅な雇用増加になった際には、利下げ観測の後退につながりかねず、雇用統計を受けた米国株の急変動リスクには注意が必要と思われます。また、個別企業ではAI需要を占う上で、半導体大手ブロードコム(AVGO)の決算発表が注目されそうです。なお、9/1(月)はレイバーデーの祝日で米株休場です。

注目セクター・テーマとしては下記を考えています。

設備投資関連:25年4-6月の米実質GDP改定値において設備投資が速報値の前期比年率1.9%増から同5.7%増へ大幅に上方修正されました。設備投資関連の銘柄がマーケットで注目されやすくなる可能性が想定されます。アリスタ ネットワークス(ANET)ネットアップ インク(NTAP)オラクル(ORCL)シーゲイト テクノロジー(STX)

EPS牽引関連:S&P500指数採用銘柄の25/Q2決算はこれまでのところ事前の市場予想を上回るケースが目立っており、企業業績は株価面でフェイバーな材料です。25/Q3についてEPS成長が相対的に高く見込まれているセクターは投資家の注目を集めやすいと考えられます。金融セレクト セクター SPDR ファンド(XLF)テクノロジーセレクトセクターSPDRファンド(XLK)資本財セレクト セクター SPDR ファンド(XLI)素材セレクト セクター SPDR ファンド(XLB)

自社株買い関連:米企業の自社株買い計画発表が活発化しています。企業によっては数百億ドル規模を計画しており、経営陣の業績に対する自信を示唆していると考えることができます。関連銘柄は投資家の注目を集めやすいと思われます。エヌビディア(NVDA)ウーバー テクノロジーズ(UBER)バンク オブ アメリカ(BAC)JPモルガン チェース(JPM)

重要イベント・主な経済指標

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※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

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