
(画像=SBI証券)
この記事は2025年9月29日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。 掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式 |
今週は雇用統計のほか、政府機関一時閉鎖を回避できるかどうかが注目ポイント
先週の振り返り
先週の米国株は政府機関一時閉鎖リスクや欧州での地政学リスク、市場予想を上回る経済指標を受けた利下げ観測後退などを背景にやや軟調な展開でした。4-6月期実質GDP確定値は個人消費の牽引で前期比年率3.8%増と改定値(同3.3%増)から上方修正されました。一方、インフレ指標のPCE価格指数は市場予想一致でトランプ関税の影響が市場予想の範囲内に収まっていることが示唆されます。週間ベースではNYダウは3週ぶり反落で、S&P500とナスダックは4週ぶり反落となりました。週間ベースのS&P500セクター別(11業種)パフォーマンスはエネルギーや公益、不動産などが上げて、コミュニケーション・サービスや素材などが下げました。JPモルガン チェース(JPM)やアメリカン エキスプレス(AXP)、タペストリー(TPR)などが史上最高値圏で推移し、インテル(INTC)やフォード モーター(F)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は62%とやや改善しています。年初来のファクターリターンではEPS修正や時価総額、流動性、グロースなどのファクターがアウトパフォームしています。
個別株ではインテル(INTC)はアップルに出資打診との報道で、株価は大幅高となりました。インターナショナル ビジネス マシーンズ(IBM)はHSBCが債券分野での同社量子コンピューティング活用が成功したことを好感して大幅高となる場面がありました。阿里巴巴集団(アリババ グループ)ADR(BABA)はAIインフラ投資強化方針を示し、大幅高となりました。一方、フリーポート マクモラン(FCX)はグラスベルグ鉱山での不可抗力宣言を受けて、急落しました。今週はナイキ B(NKE)やカーニバル(CCL)などが決算発表を予定しています。
今週の見通しと注目セクター・テーマ
今週は雇用統計のほか、政府機関一時閉鎖を回避できるかどうかが注目ポイントです。雇用統計は非農業部門雇用者増加数が市場予想で前月比5.0万人増と前回(同2.2万人増)からやや拡大見通しです。雇用は総じて弱含みがベースシナリオになりつつありますが、予想外に強い内容になると利下げ観測の後退につながりかねないので注意が必要です。一方、つなぎ予算が期限までに承認されない場合は、10/1に政府機関の一部閉鎖のリスクがあります。期限ぎりぎりまで米議会での交渉が続くものと思われますが、テールリスクの1つとしてマーケットの関心が集まりそうです。なお、トランプ大統領は議会指導部と29日に会談を行う見通しで、双方でどの程度歩み寄りを見せるかどうかが注視されます。政府機関閉鎖となれば雇用統計の発表が停止・後ずれされる可能性もあります。
注目セクター・テーマとしては下記を考えています。
住宅建設関連:FRBが利下げを発表したことで、今後住宅ローン金利の低下が見込まれます。8月新築住宅販売件数は市場予想を大幅に上回る増加となり、改善の兆しも見られます。米住宅市場は総じて弱い動きが続いていましたが、ターニングポイントになる可能性もあり、利下げメリット期待として関連銘柄は注目される可能性があります。。DR ホートン(DHI)、トール ブラザーズ(TOL)、レナー A(LEN)、パルト グループ(PHM)
個人消費関連:先週発表されたGDP確定値は個人消費が牽引しました。また、株高による資産効果も期待されることから関連銘柄は注目されやすいと考えられます。タペストリー(TPR)、ラルフ ローレン A(RL)、TJXカンパニー(TJX)、アルタ ビューティ(ULTA)
金関連:NY金先物価格が史上最高値圏で推移しています。FRBの利下げを受けて、金への注目が一段と増す可能性があります。金関連ETFへのフローも潤沢で、引き続き投資家の注目を集めやすいと考えられます。ニューモント(NEM)、バリック マイニング(B)、SPDR ゴールド シェア(GLD)、ヴァンエック 金鉱株ETF(GDX)
重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
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