
(画像=SBI証券)
この記事は2025年10月14日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。 掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式 |
今週は政府機関一部閉鎖が収束の動きを見せるかどうか、また、大手金融機関の決算発表がポイント
先週の振り返り
- 先週から13日までの米国株はボラティリティの高まる動きが見られました。アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD)がオープンAIとの複数年に及ぶ半導体供給契約を締結したことやブロードコム(AVGO)がオープンAIとAIカスタム半導体の共同開発で合意したことがポジティブ材料視される一方、トランプ大統領が中国への100%追加関税賦課の考えを示したことがネガティブ材料視されました。S&P500指数とナスダック、半導体のSOX指数が史上最高値を更新する場面がありました。13日までの週間ベースのS&P500セクター別(11業種)パフォーマンスは公益や生活必需品が上げて、不動産とエネルギー、金融などが下げました。個別株では、キャタピラー(CAT)やニューモント(NEM)、エヌビディア(NVDA)などが史上最高値圏で推移しています。このほか、ファースト ソーラー(FSLR)やインテル(INTC)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は57%とやや鈍化しています。年初来のファクターリターンではEPS修正や時価総額、流動性、グロースなどのファクターがアウトパフォームしています。
- 個別株ではデル テクノロジーズ C(DELL)は今後数年の業績見通しを上方修正し、AI需要拡大による成長加速期待から、株価は大幅高となりました。デルタ エアーラインズ(DAL)は過去6週間において全地域で売上高が加速したことを明らかにしたほか、市場予想を上回る決算を材料視して上昇しました。ペプシコ(PEP)は海外の堅調と北米飲料部門の改善などを背景に、市場予想を上回る決算となり上昇しました。一方、テスラ(TSLA)はモデルYの廉価版発表もマーケットの期待を上回るものではなく、下落する場面がありました。オラクル(ORCL)はクラウドの収益性が想定を下回っているとの観測報道を受けて、下落する場面がありました。今週はゴールドマン サックス(GS)やJPモルガン チェース(JPM)、ジョンソン & ジョンソン(JNJ)などが決算発表を予定しています。
今週の見通しと注目セクター・テーマ
- 今週は政府機関一部閉鎖が収束の動きを見せるかどうか、また、大手金融機関の決算発表が注目ポイントです。米上院においてつなぎ予算が再度否決となり、政府機関一部閉鎖の収束はまだその兆しが見られません。なお、15日に発表予定であったCPI(消費者物価指数)は24日にその公表が延期となりました。10月28日-29日予定のFOMC前にCPIのデータが公表されることは金融政策決定の観点から不透明要因の後退につながると考えられます。企業業績に関しては、S&P500指数採用銘柄の25年7-9月期決算は情報技術と金融などがEPS成長を牽引すると市場予想では見込まれています。ゴールドマン サックス(GS)やJPモルガン チェース(JPM)などの大手金融機関が相次いで決算発表を行うため、幸先の良いスタートを切れるかどうか、マーケットでも注目されそうです。このほか、AI需要を確認するため、台湾セミコンダクター ADR(TSM)の決算発表も注視されます。
注目セクター・テーマとしては下記を考えています。
- AI投資関連:半導体のSOX指数が史上最高値圏で推移しています。2022年にオープンAIがChatGPTを発表して以降、AIが株式市場の大きなテーマになりました。足元ではオープンAIを巡る具体的なニュースが多くなっていることから、「AIフェーズ2」の様相を見せつつあり、投資家の注目が集まりやすいと考えられます。アリスタ ネットワークス(ANET)、ブロードコム(AVGO)、コアウィーブ(CRWV)、オラクル(ORCL)
- 市場予想EPS修正関連:市場予想の今四半期EPSが過去1カ月前比で上方修正されている関連銘柄は足元のマーケットの期待が高まっていることを示唆しており、投資家の注目を集めやすいと考えられます。インテル(INTC)、マイクロン テクノロジー(MU)、プログレッシブ コープ(PGR)、カーニバル(CCL)
- ETFフロー関連:米株式市場が史上最高値圏にある中、ETFフローの面で過去1カ月及び1週間でいずれも資金流入となっているETFは、投資家の関心が集まっていることを示唆していると考えられます。SPDR ポートフォリオ S&P500 ETF(SPLG)、バンガード トータルストックマーケットETF(VTI)、バンガード 米国トータル債券市場ETF(BND)、iシェアーズ S&P 500 ETF(IVV)
重要イベント・主な経済指標

※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
(画像=SBI証券)
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