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1分でチェック!今週の米国株式 2025/10/20

  • 公開日:
  • 更新日:
1分でチェック!今週の米国株式

(画像=SBI証券)

この記事は2025年10月20日にSBI証券で公開された「1分でチェック!今週の米国株式 」を転載したものです。
掲載記事(最新版):1分でチェック!今週の米国株式

今週はCPIとテスラなどの決算発表がポイント

先週の振り返り

先週の米国株はVIX指数が一時25を突破してボラティリティの高い動きが見られました。パウエルFRB議長が利下げを示唆したことや欧州半導体製造装置大手ASML ホールディングス NYRS(ASML)の7-9月期受注が市場予想を上回ったこと、台湾セミコンダクター ADR(TSM)が2025年の売上高見通しを上方修正したことなどがポジティブ材料視されました。一方、トランプ大統領が中国との食用油貿易停止を示唆したことから米中貿易摩擦への懸念やジオンズ バンコープ(ZION)などの地銀の信用不安などがネガティブ材料視されました。週間ベースのS&P500セクター別(11業種)パフォーマンスはコミュニケーション・サービスや不動産、情報技術の上げが目立ちました。個別株では、アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD)やキャタピラー(CAT)、アルファベット A(GOOGL)などが史上最高値圏で推移しています。このほか、エスティ ローダー A(EL)やアーチャー ダニエルズ ミッドランド(ADM)などが52週高値圏です。S&P500指数採用銘柄で200日移動平均を超える比率は58%です。年初来のファクターリターンではEPS修正や時価総額、流動性、グロースなどのファクターがアウトパフォームしています。

個別株ではアメリカン エキスプレス(AXP)はカード取引額が市場予想を上回り、通期業績見通しの下限を引き上げて株価が大幅高となりました。モルガン スタンレー(MS)は株式トレーディングや投資銀行業務が7-9月期業績を牽引して、大幅高となりました。ウェルズ ファーゴ(WFC)はROTCE(有形自己資本利益率)見通しを上方修正したことから、大幅高となりました。ウォルマート インク(WMT)はオープンAIとの提携でChatGPT上での買い物ができるようになることを好感して、大幅高となりました。アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD)はオラクルが同社の次世代半導体を導入することが明らかになったほか、アナリストが目標株価を引き上げたことを受けて、大幅高となりました。セールスフォース(CRM)は2030年度までの年間売上高成長として10%強を見込んでいることを好感して、上昇しました。一方、ゴールドマン サックス(GS)は投資銀行業務が牽引したものの、株式トレーディング収入が市場予想を下回り、下落する場面がありました。ユナイテッド エアラインズ(UAL)はEPSが市場予想を上回ったものの、売上高がやや下回り、下落する場面がありました。今週はテスラ(TSLA)やネットフリックス(NFLX)などが決算発表を予定しています。S&P500指数採用銘柄のうち58社が決算発表済みで、EPSが市場予想を上回るポジティブサプライズ比率は約84%とヒストリカルで見ても堅調です。

今週の見通しと注目セクター・テーマ

今週はCPIとテスラなどの決算発表がポイントです。政府機関一部閉鎖の収束はまだその兆しが見られない中、CPI(消費者物価指数)は市場予想で前年比3.1%増と前回(同2.9%増)からインフレ高進の見通しです。これまで、トランプ関税のインフレへの影響はおおよそマーケットの想定内でしたが、このトレンドを踏襲できるかどうか注視されます。企業業績に関しては、S&P500指数採用銘柄の25年7-9月期決算は情報技術と金融などがEPS成長を牽引すると市場予想では見込まれています。先週決算発表を行った大手金融機関はトレーディングや投資銀行業務の牽引で、上々スタートとなりました。一方、地銀の信用不安が警戒される中、VIX指数が一時25.31まで急上昇しており、地銀株の動きには注意が必要と思われます。M7の一角を占めるテスラ(TSLA)の決算発表のポイントとして、EV税額控除終了に伴う販売見通しと自動運転タクシー「サイバーキャブ」に関するコメントが注視されそうです。

注目セクター・テーマとしては下記を考えています。

金関連:金先物価格が一時4,300ドルを突破して史上最高値圏で推移しています。利下げ観測やETFによる資金フロー期待、米中貿易摩擦懸念などを背景に当面は強含みの推移が期待されることから、引き続き投資妙味があると考えられます。ニューモント(NEM)バリック マイニング(B)ヴァンエック 金鉱株ETF(GDX)SPDR ゴールド シェア(GLD)

ディフェンシブ関連:マーケットのボラティリティが足元で高まりを見せ始める中、今週のCPI発表や来週のFOMC開催を控えて、セクターや銘柄選択の観点でディフェンシブ色を強める可能性が想定されます。ベータ値の低い関連銘柄は注目される可能性があります。ペプシコ(PEP)アルトリア グループ(MO)コルゲート パルモリーブ(CL)デューク エナジー(DUK)

ETFフロー関連:米国のETF市場への資金流入額が史上最速のペースで拡大しています。ETFを通じたインパクトもサポート材料になると考えられます。米国を代表する関連ETFは投資家の注目を集めそうです。バンガード S&P 500 ETF(VOO)インベスコ QQQ トラストシリーズ1 ETF(QQQ)バンガード 米国トータル債券市場ETF(BND)iシェアーズ コア 米国総合債券市場 ETF(AGG)

重要イベント・主な経済指標

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※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成

(画像=SBI証券)

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