資産運用

新NISA 2年目の2025年 オルカンを30%上回る好成績ファンドは?

(画像=SBI証券)

この記事は2025年10月14日にSBI証券で公開された「新NISA 2年目の2025年 オルカンを30%上回る好成績ファンドは?」を転載したものです。
掲載記事:新NISA 2年目の2025年 オルカンを30%上回る好成績ファンドは?

新NISA2年目のリターンランキングは?

新NISA2年目となる2025年も9ヵ月が経過しました。2025年の株式市場は4月上旬にトランプ関税ショックによる大幅下落がありましたが、その後は反発上昇したため、9ヵ月間における株式ファンドのパフォーマンスは総じて堅調となりました。

2025年9ヵ月間における主なインデックスファンドのパフォーマンスや、各国の株価指数、主要通貨(対円)のパフォーマンスは、10月6日のコラム「2025年 好調の新興国株式!? オルカンと組み合わせたい新興国株式ファンドは?」をご参照ください。

2025年は米ドルが主要国通貨に対して下落したことによって、米国資産からの分散投資のニーズが高まり、新興国株式ファンドをはじめとした様々な投資対象のファンドが上昇したといえます。
そこで今回は、分散投資ニーズの高まりによって2025年に好パフォーマンスを上げたファンドに着目します。
特定のカテゴリーに絞らずにSBI証券取り扱いでNISAで買える2025年9ヵ月間のリターンランキング、ベスト10が図表1となります。それぞれのファンドについてコメントします。

図表1 NISAで買える 2025年(9ヵ月間)の好成績ファンド

NISAで買える 2025年(9ヵ月間)の好成績ファンド

※ウエルスアドバイザーのファンドデータをもとにSBI証券作成
※NISA・成長投資枠対象ファンド(SBI証券ネット取り扱い、運用期間3年以上)を9ヵ月リターン順に表示(2025年9月末基準)
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

(画像=SBI証券)

2025年 好成績ファンドの特徴は?

1位のブラックロック・ゴールド・ファンドは、南アフリカ・オーストラリア・カナダ・アメリカ等の金鉱企業の株式(金鉱株)に投資を行うファンドです。金鉱株とは金の採掘や精錬を事業とする企業です。金鉱株の株価と金価格は長期では同じ方向に動く傾向が見られ、金価格の上昇や業績拡大への期待から3年でも好成績となっていますが、値動きの振れ幅を示す標準偏差が大きいのが特徴といえます。

2位の三菱UFJ 純金ファンド(愛称:ファインゴールド)は、国内の金価格(国内ETFである純金上場信託(1540))の値動きをとらえるファンドのため、申込受付日と約定日が同じファンドとなります。このファンドは金価格(海外の金ETF)に連動を目指す為替ヘッジなしのファンドと中長期的には似たような値動きになりますが、9月下旬に連動を目指す純金上場信託が金の指標価格(参考指数)との乖離が生じたため、結果的に9ヵ月間では類似ファンドを大きく上回るパフォーマンスとなりました。金(ゴールド)ファンドは3年でもオルカンを上回る好成績となっています。

3位の中欧株式ファンドは、ポーランド、ハンガリー、チェコ、スロバキアを中心に、それらの周辺諸国の株式等に投資しているファンドです。投資国比率は、ポーランド75.7%、ハンガリー10.5%、チェコ3.9%となっています(※)。安定した経済成長などを背景に投資している3ヵ国の株価指数は好パフォーマンスとなっていることから、3年でも好成績のファンドです。

4位のインベスコ 世界ブロックチェーン株式ファンド(愛称:世カエル)は、日本を含む世界各国のブロックチェーン関連株式に投資するファンドで、コインシェアーズ・ブロックチェーン・グローバル・エクイティ・インデックス(円換算ベース)の動きに連動する投資成果を目指しています。ブロックチェーンとはブロックと呼ばれる単位でデータを管理し、鎖(チェーン)のように連結して保管する金融取引履歴などで利用される技術のことで、ほとんどの暗号資産でブロックチェーン技術が使われています。組入上位銘柄は、SBIホールディングス、マネックスグループ、台湾セミコンダクタ―・マニュファクチャリング、北米最大級の規模を誇るビットコインマイニング企業のコア・サイエンティフィック、デジタル資産と暗号資産取引のインフラストラクチャを手掛けるギャラクシー・デジタルなどとなっており、組入銘柄数は45銘柄です(※)。ビットコイン価格の上昇などから3年でも好成績ですが、標準偏差はかなり大きくなっています。

5位のグローバル・メタバース株式ファンドは、世界の上場株式の中から、メタバースに関連するビジネス(バーチャル世界・インフラストラクチャ・次世代インターネットの基幹技術等)を行う企業の株式に投資するファンドです。メタバースとは、「メタ(超越)」と「ユニバース(宇宙)」を組み合わせた造語で、一般にデジタル上に構築された3次元のバーチャル世界および関連サービスを指します。組入上位銘柄は、オンライン・エンターテイメント・プラットフォームを展開するロブロックス、オンライン証券のロビンフッド・マーケッツ、リアルタイム3Dコンテンツの開発・運営・収益化を支えるプラットフォームを提供するユニティ・ソフトウェア、メタ・プラットフォームズ、マルチチャネル・プラットフォームを提供しているショッピファイなどとなっており、組入銘柄数は38銘柄です(※)。3年リターンはNISA対象の全ファンドでトップクラスの実績ですが、標準偏差は大きくなっています。

6位の厳選ジャパンは、優れた経営者の質・ビジョン、新しいビジネスモデル等により企業価値の増大が期待できる企業の中から、20銘柄程度に厳選して投資しているファンドです。組入上位銘柄はフジクラ、関電工、イビデン、ソニーグループ、日本電気などとなっており、組入銘柄数は21銘柄です(※)。国内株式ファンドのため、標準偏差が小さく高い運用効率のファンドといえます。

7位の深セン・イノベーション株式ファンド(1年決算型)は、深セン証券取引所に上場されている、人民元建ての中国本土株式(中国A株)に投資しており、中国のシリコンバレーとして知られる深センに着目し、イノベーション企業の成長を積極的に捉えることを目指すファンドです。中国の大型テック企業の組入比率は低く、中小型のテック企業の組入比率が高くなっています。中国テック株の低迷で3年リターンでは苦戦していますが、直近1年では急回復しています。

8位のSMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)、9位のゴールド・ファンド(為替ヘッジあり)、10位のピクテ・ゴールド(為替ヘッジあり)は、海外の金ETFに連動を目指す為替ヘッジありのファンドです。9ヵ月間では米ドルが円高ドル安となったため、為替ヘッジなしのファンドよりも為替ヘッジありのファンドの方が好パフォーマンスとなりました。

比較可能な2022年3月末から直近までの期間における、上位6ファンドとオルカンのパフォーマンスを示したものが、図表2となります。これらの6ファンドはすべて約3年半でオルカンのパフォーマンスを上回り、オルカンとは異なる値動きとなっています。

オルカン投資家はオルカンに加えてこれらのファンドに複数分散投資することによって、運用効率を高めることが期待されます。

なお、厳選ジャパン以外のファンドは値動きの振れ幅が大きいため、積立投資などによる時間分散が有効といえます。

(※)ポートフォリオの情報は2025年8月末基準。個別銘柄の取引を推奨するものではありません。

図表2 2025年 好成績ファンドとオルカンのパフォーマンス比較 (2022/3/31~2025/10/7 2022/3/31=100)

2025年 好成績ファンドとオルカンのパフォーマンス比較

※QUICKデータをもとにSBI証券作成(ファンド名は一部愛称または略称)
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

(画像=SBI証券)

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