
(画像=SBI証券)
この記事は2025年5月21日にSBI証券で公開された「Daily米株速報 毎営業日午前更新予定」を転載したものです。 掲載記事(最新版):Daily米株速報 毎営業日午前更新予定 |

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S&P500は7日ぶりの下落。
5月20日(火)の米国株式市場は、JPモルガンのダイモンCEOが「株式市場は楽観的過ぎる(too complacent)」と発言したように投資家の楽観は行き過ぎているかもしれないとの懸念に加え、複数の金融当局者が貿易の不透明感がある中で政策金利は9月まで維持されるとみていることが明らかとなり、主要3指数とも小幅に反落した。S&P500指数は前日まで6連騰していた。
セクター別には、エネルギー、コミュニケーションサービス、一般消費財・サービスなど8セクターが下落、ディフェンシブの公益事業、ヘルスケア、生活必需品は上昇。
トランプ大統領は議会下院を訪れて政権が進める減税策への支援を訴えたが、共和党強硬派の反対は根強いとされる。セントルイス連銀のムサレム総裁は、トランプ政権の関税政策は米中間の関税率引き下げ後でも短期的には経済に重大な影響を及ぼす可能性があるとし、経済政策の先行き不透明感は非常に高いと発言した。
10年国債利回りは、16日(金)のムーディーズによる米国債の信用格付け引き下げを消化する中、前日に続いて小幅に上昇した。ドル指数は続落、ドル円も144円台半ばに続落。ビットコインは議会上院でステーブルコインに関する法案が通過したことが好感されて上昇。原油価格は小幅なもみ合い、金価格はドル安を受けて続伸。
個別株では、ホーム デポ(HD)の2-4月期既存店売上は前年同期比0.3%減で市場予想の同0.2%減を下回ったものの、市場で懸念されていたほど悪くなく、通期の業績ガイダンスも維持された。株価は-0.6%。会社は事業規模とサプライヤーとの優れた提携関係を生かすことで現在の価格水準を維持する意向とコメントした。
オランダ籍でナスダックに上場するAIインフラのネビウス グループ A(NBIS)の1-3月期決算(未監査)は、売上が55.2百万ドルで前年同期比4.9倍、調整後EBITDAが62.6百万ドルの赤字で前年同期の70.9百万ドルの赤字から赤字幅が縮小した。 市場予想は売上が60.2百万ドル、調整後EBITDAが96.9百万ドルの赤字だった。株価は+4.2%。
アニーリング型(※)量子コンピュータのD ウェイブ クオンタム(QBTS)は、最新モデルの「Advantage2」システムが一般的に利用可能になったことを発表して+25.7%。同社の株価は5月8日(木)の決算発表を受けて7日(水)から19日(月)までに91%上昇していた。
※量子アニーリングは、高温にした金属をゆっくり冷やすと構造が安定する「焼きなまし」の手法を応用するもので、組み合わせ最適化問題を解くことに特化する。
テスラ(TSLA)は、マスクCEOが今後5年間はCEO職を続けること、政治献金は減らすことを表明して+0.5%。
引け後に2-4月期決算を発表したサイバーセキュリティのパロ アルト ネットワークス(PANW)は、実績、次四半期業績見通しとも市場予想を上回ったが、株価は時間外取引で3%以上下落。
【5月21日(水)の米国市場】
主な経済イベント:リッチモンド連銀バーキン総裁の講演、20年国債入札
主な企業決算の発表:(寄り前)ターゲット(TGT)、ロウズ カンパニーズ(LOW)、メドトロニック(MDT)
~見通し~
上昇一服との見方が強まると利食いが嵩む可能性に注意が必要だろう。また、ホームデポは販売価格を維持する意向を示したが、引き続き小売企業の販売価格に関するコメントに注意したい。
SBI証券 投資情報部 榮 聡
主要株価指数

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債券・商品市況

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主要通貨

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S&P500日中足チャート

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ナスダック日中足チャート

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S&P500セクター別

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S&P100種騰落率ランキング

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その他主要銘柄

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※本レポートはBloombergデータをもとにSBI証券が作成。
※銘柄名はBloomberg表記によるもの。
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