経済・ビジネス情報

Daily米株速報 2025/7/10

  • 公開日:
  • 更新日:
Daily米株速報

(画像=SBI証券)

この記事は2025年7月10日にSBI証券で公開された「Daily米株速報 毎営業日午前更新予定」を転載したものです。
掲載記事(最新版):Daily米株速報 毎営業日午前更新予定
終値

(画像=SBI証券)

主要3指数とも上昇、エヌビディアが一時4兆ドル超え

7月9日(水)の米国株式市場は、トランプ大統領による関税に関する発言がエスカレートする中、これら発言を決定事項というよりは交渉のための戦術と捉え、冷静な反応となった。主要3指数とも上昇。長期金利の低下を受けてAI半導体を中心としてテクノロジー株が買われ、エヌビディア(NVDA)は取引時間中の高値を更新して、時価総額が一時4兆ドルを超える初の企業となった。

トランプ大統領はこの日、フィリピン、リビア、アルジェリアなど8ヵ国に対して20~30%の相互関税を新たに通告したことを明らかにした。前日に通告した日本を含む14ヵ国も含め、8月1日が関税交渉の新たな期限であり、これ以上は延ばさないと発言した。この発表を受けて相場は上げ幅を縮めたが、下落に転じることはなかった。

午後に公表されたFOMC議事要旨(6月17日、18日開催分)では、関税による物価上昇圧力は、「一時的または緩やかとなる可能性があり、中長期のインフレ期待はこれまでのところ十分に安定している(well anchored)」として、多くのメンバーが年内にいくらかの利下げを行うことが適切になりうるとみていることが明らかになった。また、7月の利下げを支持するメンバーは2~3名にとどまっていることが判明した。

10年国債利回りは、トランプ大統領が利下げを求める発言をエスカレートさせていることや10年国債の入札が順調だったことを受けて低下した。ドル指数はほぼ変わらず、ドル円は146円台前半へ小幅に低下。原油価格は小幅上昇、金価格は金利低下を受けて4営業日ぶりに上昇した。

セクター別には、公益事業、情報技術、コミュニケーションサービスなどが上昇、生活必需品、エネルギーが下落した。

個別株では、メルク(MRK)が英国の呼吸器系医薬品を開発するベロナ ファーマ ADR(VRNA)を約100億ドルで買収することに合意したとして+2.9%。メルクは主力のガン免疫治療薬「キイトルーダ」の特許切れが2028年に到来することへの対応の一環とみられる。ベロナ ファーマは+20.6%。

アップル(AAPL)は、最高執行責任者(COO)の交代を発表した。現任のウィリアムズ氏は、今月中にCOO職を退任して年内に引退の見通し。新任のカーン氏は30年近い社歴をもつベテランで2019年に経営陣に加わっている。株価は+0.5%。

【7月10日(木)の米国市場】
主な経済・企業イベント:米新規失業保険申請件数(7月5日に終わる週)
ウォラーFRB理事が講演、サンフランシスコ連銀デイリー総裁が講演
30年国債入札

主な企業決算の発表:(寄り前)デルタ エアーラインズ(DAL)コナグラ ブランズ(CAG)

~見通し~
主要な株価指数が重要な高値を更新した場合、3~4%の上値を試すケースが多く、S&P500指数は目先6,300~6,400ポイントに達する可能性があろう。一方、トランプ大統領が「TACO」(トランプはいつもビビってやめる)とみられることに強い不快感を示していることが先行き波乱の芽となる可能性に警戒しておいたほうが良さそうだ。

SBI証券 投資情報部 榮 聡

主要株価指数

主要株価指数

(画像=SBI証券)

債券・商品市況

債券・商品市況

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主要通貨

主要通貨

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S&P500日中足チャート

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ナスダック日中足チャート

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S&P500セクター別

S&P500セクター別

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S&P100種騰落率ランキング

S&P100種騰落率ランキング

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その他主要銘柄

その他主要銘柄

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※本レポートはBloombergデータをもとにSBI証券が作成。
※銘柄名はBloomberg表記によるもの。

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