経済・ビジネス情報

Daily米株速報 2025/8/4

  • 公開日:
  • 更新日:
Daily米株速報

(画像=SBI証券)

この記事は2025年8月4日にSBI証券で公開された「Daily米株速報 毎営業日午前更新予定」を転載したものです。
掲載記事(最新版):Daily米株速報 毎営業日午前更新予定
終値

(画像=SBI証券)

大幅続落、雇用悪化懸念でリスク回避加速

雇用情勢の先行き不透明感に対するリスク回避の動きが強まった。7月の雇用統計において労働市場が大きく悪化している恐れが明らかにされ、貿易や関税を巡る不確実性が企業の採用にも響いている可能性が示された。加えて、米ロ間の地政学的緊張の高まりも投資家心理を冷やし、株式をはじめとするリスク資産から安全資産への資金シフトが加速した。市場全体に広範な下押し圧力がかかる展開となった。

経済指標では、雇用統計における非農業部門雇用者数の伸びがこの3カ月に大きく減速したことが示された。7月は7万3,000人増(市場予想は10万4,000人増)。5、6月分は合わせて25万8,000人と大幅に下方修正されたことで、市場では利下げ観測が強まった。7月の失業率は4.2%と6月(4.1%)から上昇。ISM製造業景況感指数は48.0と、市場予想(49.5)を下回って6月(49.0)から低下し、5カ月連続で分岐点となる50を下回った。

セクター別(全11業種)では、8業種が下落。一般消費財・サービスと情報技術が安く、ヘルスケアと生活必需品が高い。

個別株では石油メジャー2社が決算を発表し、エクソンモービル(XOM)は1.8%下落、シェブロン(CVX)が0.2%下落。両社ともに原油価格の下落で大幅減益となるも、両社ともに生産は過去最大となった。世界トップクラスの産業用ガス企業のリンデ(LIN)は0.2%下落。売上高は前年同期比2.8%増、調整後EPS(1株当たり利益)は4.09ドルと市場予想の平均(4.03ドル)を小幅に上回るも米指標等を受けた市場心理の悪化により値を下げた。世界有数のエンジニアリング事業者であるフルアー(FLR)は27.0%大幅下落。第2四半期の調整後EPS(1株当たり利益)は 0.43ドルと前四半期の 0.73ドルから 41.0%減少。通期業績予想の大幅下方修正もあり、業績の悪化と将来見通しの不透明感から下げ幅を拡大した。消費者向け家庭用品、パーソナルケア製品の製造・販売を手掛けるチャーチ&ドワイト(CHD)は0.3%上昇。売上高、調整後EPS(1株当たり利益)ともに市場予想を上回った。

原油先物相場は続落の前営業日比1.9ドル安の1バレル67.3ドル。金先物相場は3日ぶりに反発。前営業日比51.2ドル高の1トロイオンス=3399.8ドル。地政学リスク等による安全資産としての買いに加えて、雇用統計の結果を受けた米長期金利の急低下による金の投資妙味の高まりが相まって大幅反発。

米国債は大幅上昇(利回りは低下)。雇用統計が労働市場の軟化を示し9月利下げ観測が強まった。円相場は急反発の、前日比3円40銭円高・ドル安の1ドル=147円35~45銭で取引を終えた。日米金利差の縮小、米の利下げ観測を受けた円買い・ドル売りが進んだ。

【8月4日(月)の米国市場】
主な経済指標・イベント:
・製造業受注指数(前月比)(6月)

主な企業決算の発表:
・パランティア テクノロジーズ A(PLTR)(引け後)

~見通し~
雇用悪化懸念を踏まえて上値が重い展開が続くと考えられる。

SBI証券 投資情報部 植田 雄也

主要株価指数

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(画像=SBI証券)

債券・商品市況

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主要通貨

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S&P500日中足チャート

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ナスダック日中足チャート

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S&P500セクター別

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S&P100種騰落率ランキング

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(画像=SBI証券)

その他主要銘柄

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※本レポートはBloombergデータをもとにSBI証券が作成。
※銘柄名はBloomberg表記によるもの。

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