
(画像=SBI証券)
| この記事は2026年3月6日にSBI証券で公開された「アナリスト注目の銘柄は?相場先読み!米株特集」を転載したものです。 掲載記事(最新版):アナリスト注目の銘柄は?相場先読み!米株特集 |
2月の米国株式市場は総じて軟調でした。AI過剰投資懸念や既存業務をAIが代替するとのAI脅威論のほか、プライベートクレジット市場への警戒感がマーケットに大きく影響を与えました。一方、ISM製造業景況指数や雇用統計といった米景気指標に回復がみられ、セクターローテーションが進み、NYダウとダウ輸送株指数、半導体のSOX指数が史上最高値を更新する場面がありました。月間ベースでNYダウが2018年以来となる10カ月続伸となりましたが、S&P500指数とナスダックは反落しました。S&P500指数の11業種におけるセクターパフォーマンスは公益やエネルギー、素材などが上げて、一般消費財・サービスやコミュニケーション・サービス、情報技術などが下げました。なお、2月28日に米国がイスラエルと共同で、イランへの攻撃を行い、NY原油先物価格が大幅上昇しています。中東情勢を巡る地政学リスクの高まりから、原油先物価格は先高観が強くなると思われます。
2025年の米国株上昇を牽引した企業業績は堅調に推移していますが、気になる点もあります。S&P500指数採用銘柄でこれまでに決算発表を行った企業のポジティブサプライズ比率は約74%で、過去2四半期のおよそ8割と比べるとやや低水準です。マーケットの企業業績への期待値が緩やかな上昇にとどまる可能性もあります。また、地政学リスクは米国株を取り巻くリスクの中で足元最も懸念されるリスクの1つですが、原油価格上昇が長期化すればコスト高となってインフレに波及してくる可能性もあり、利下げは当面据え置きが見込まれます。これらは米国株の上値を抑える要因になり得ます。
3月の米国株は次の6点がポイントになると考えています。
①中東情勢が落ち着きを取り戻すかどうか
②原油先物価格
③雇用統計(6日発表予定)
④CPI(11日発表予定)
⑤FOMC(米連邦公開市場委員会、17~18日予定)
⑥トランプ大統領の訪中(31日~4月2日予定)
中東情勢がどの程度の期間で落ち着くかが今月最大のポイントになりそうです。ベストシナリオとして参考になるのが25年6月のイスラエルと米軍によるイラン核施設攻撃のケースです。当時は短期で停戦合意に至り、その後米国株式市場は上昇を強める動きとなりました。トランプ大統領の訪中を月末に控える中、まずは「1カ月程度」が戦争終結への1つの目安になりそうです。ワーストシナリオはイランが湾岸諸国の米軍基地やエネルギー施設などへの攻撃を強めて、これを受けて湾岸諸国の報復が過熱し、さらに米国が地上部隊を派遣するなど、湾岸地域を巻き込んで戦争が長期化するリスクです。NY原油先物価格は25年6月当時は70ドル台後半まで上昇しましたが、足元の原油価格は2024年以来の82ドルを一時突破しました。急ピッチな原油価格上昇が続くようだと、リスクセンチメントが大きく悪化する可能性もあるので、原油価格には当面の間、注意が必要です。
米国の経済指標や金融政策、外交に目をむけると、雇用統計に関しては2月非農業部門雇用者数は市場予想では前月比5.5万人増と前回(同13万人増)から鈍化が見込まれています。失業率は前回並みの4.3%の見通しです。2月CPIは市場予想で前年比2.5%増と前回(同2.4%増)からややインフレが高まる見通しです。インフレの基調は抑制されていますが、先行きは原油価格の動きに左右されそうです。FOMCでは政策金利据え置きが見込まれています。併せて発表される米金融当局者の経済・政策金利見通しが注視されますが、パウエルFRB議長の任期が5月満了となり、これまでほどには材料視されない可能性もあります。なお、3月末からのトランプ大統領の訪中では、習国家主席と会談する見通しで、良好な米中関係を示せるかどうか注目されます。
今回のコンテンツのテーマは「景気回復関連」です。2月ISM製造業景況指数は新規受注と生産などが堅調で好不況の分かれ目である50の水準を上回っているほか、米国経済は数四半期にわたり2%程度の成長見通しで、注目されやすいと思われます。
当コンテンツはBloombergデータ、各社資料、各種報道、当社Webサイトを基にSBI証券が作成
SBI証券 アナリスト注目銘柄
今回の5銘柄の選定ポイントは次の3点です。
1.景気回復関連
2. 時価総額100億ドル以上(3/5時点)
3.アナリストの投資判断が買いと中立で過半数
1.ボーイング(BA) 民間航空機、防衛・宇宙&セキュリティ、グローバル・サービス部門(メンテナンスやトレーニングサポートなど)の3つのセグメントで事業展開しています。2025年の受注残高が6,820億ドルと記録的水準で、25年12月期の米国売上高比率は約54%です。25年10-12月期のフリーキャッシュフローは2四半期連続のプラスとなり、キャッシュ創出が進んでいます。なお、NASAのアルテミス計画で打上げ予定の宇宙船「オリオン」を搭載するスペース・ローンチ・システム(SLS)ロケットを製造しています。 1. 航空・防衛・宇宙関連 2. 1,744億ドル 3.アナリスト投資判断:買い25、中立7、売り1 
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2.キャタピラー(CAT) 世界最大級の建機企業です。主力の電力・エネルギー部門(エンジンやタービンなど)が業績をけん引していて、25年12月期と10-12月期の同社全体の売上高は過去最高と業績好調です。大手テクノロジー企業によるAI関連投資増加のほか、資源高に伴い建機やエンジン、タービン需要は拡大期待があります。25年末の受注残高は前年比およそ7割増の510億ドルと記録的水準です。25年12月期の北米売上高比率は約54%と北米メインです。同社株の年初来株価上昇率はおよそ23%で、NYダウ採用銘柄の中で3番目の好パフォーマンスです(3/5時点)。 1. 世界最大級の建機企業 2. 3,285億ドル 3.アナリスト投資判断:買い15、中立11、売り2 
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3.CSX(CSX) フロリダ州に拠点を置き、米国を代表する鉄道輸送企業です。子会社を通じてミシシッピ川東部の米国26州などで事業展開し、化学製品(25年12月期売上高比率は約20%)や農産物・食品(同11%)、自動車(同8%)、鉱物(同6%)、石炭(同13%)などの輸送を手掛けるほか、インターモーダル輸送(複数の輸送手段を組み合わせた複合一貫輸送、同15%)などを行っています。米国製造業の回復で、輸送需要拡大が期待されます。ダウ輸送株指数の採用銘柄です。 1.米国を代表する鉄道輸送企業 2.765億ドル 3.アナリスト投資判断:買い21、中立5、売り1 
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4.タペストリー(TPR) ハンドバッグのコーチやケイト・スペードなど手の届く高級品で有名な米国を代表するブランド企業です。既存顧客の需要が拡大する中、25年10-12月期の新規顧客数(370万人超)のおよそ1/3がZ世代で、Z世代の顧客獲得に成功しています。25年6月期の北米売上高比率は約64%と北米メインです。米国実質GDPは個人消費をけん引役として成長しており、恩恵を受けやすい代表銘柄として注目されそうです。なお、会社側は2月に26年6月期の業績見通しを上方修正しています 。 1. 米国を代表するブランド企業 2.303億ドル 3.アナリスト投資判断:買い15、中立7、売り1 
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5.ウォルマート インク(WMT) 「毎日が低価格」戦略で成長を続ける世界最大級の小売企業です。毎週およそ2.8億人の顧客・メンバーが同社店舗やWebサイトを訪問していて、巨大な顧客を抱えているのが強みです。ネット通販や広告の成長、配送効率化、グーグルとの提携などテクノロジーを駆使した小売企業へ進化中で、時価総額は一時1兆ドルを突破しました。26年1月期の米国売上高比率は約81%と米国メインです。また、300億ドルの自社株買い計画と53年連続の増配を発表しており、株主還元にも積極的です。 1. 世界最大級の小売企業 2.9,828億ドル 3.アナリスト投資判断:買い46、中立4、売り1 
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