
この記事は2025年5月30日にSBI証券で公開された「好業績も期待の「6月株主優待銘柄」」を転載したものです。 掲載記事:好業績も期待の「6月株主優待銘柄」 |

(画像=SBI証券)
当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証プライム市場を中心に好業績が期待される銘柄・株主優待特集など、気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
好業績も期待の「6月株主優待銘柄」
東京株式市場が戻りを試す展開になっています。日経平均株価は終値ベースで3万8千円台を回復し、2月下旬以来の高値水準を回復しました。米国への中国や欧州からの輸入に課される関税が当初プランから軽微なものになり、市場の懸念が後退しているようです。5/29(木)の東京株式市場では、AI向け半導体大手の米エヌビディアが明るい見通しを示したことで大幅上昇となりました。
しかし、トランプ関税への懸念が解消した訳ではありません。鉄鋼・アルミや自動車にかかる関税や、各国に課された10%の関税は残っています。今後、インフレ・経済指標に悪い影響が出てくる可能性は大きく、今後も乱高下には注意すべきでしょう。
そうした中、東京株式市場はいよいよ6月相場に突入します。今後7月下旬(4~6月期決算発表が開始)にかけては、企業業績を動かすような材料も乏しく、方向感の出にくい展開となる可能性もあります。ここでは、キャピタルゲイン以外にも優待や配当の獲得を狙うのも有用な一手と考えられます。
そこで、今回の「日本株投資戦略」では、6月に株主優待の権利が確定する銘柄をご紹介します。銘柄のスクリーニング条件は以下の通りです。
(1)東証プライム市場上場銘柄
(2)6月に株主優待の権利確定を予定している銘柄
(3)株主優待の権利を確定するのに必要な最低投資金額が50万円未満
(4)直前四半期累計(本決算の場合は通期)業績について
・営業利益が1億円以上で、前年同期比で増益(黒字転換を含む)
・純損益が黒字
(5)5/28(水)まで20営業日の平均出来高2万株以上
(6)株主優待の権利を獲得するのに際し、最低保有期間の制限がない
(7)継続企業の前提に疑義が生じていない
(8)取引所または日証金、当社による信用規制・注意喚起銘柄を除く
すべての条件を満たす銘柄をSBI証券株主優待検索ページで、閲覧回数の多い順に並べたものが下の図表です。
なお、「6月に権利が確定する株主優待銘柄」のほとんどが6/26(木)を権利付最終日としています。この場合、6/27(金)の権利落ち日以降に買い付けができても、配当および株主優待の権利を確保することはできませんので、ご注意ください。なお、ジョイフル本田(3191)およびキングジム(7962)の権利付最終日は6/18(水)となっています。
また、権利付最終日に優待実施銘柄を買い、権利落ち日に売ることで、効率良く株主優待の権利獲得を考える投資家の方もいらっしゃるのではないでしょうか。ここで注意すべき点は、買い付ける時の株価が予想外に高くなったり、売る時の株価が予想外に安くなったりなど、相当額の売却損がでてしまうケースです。配当取りも同様で、権利落ち日には配当実施分だけ株価が下がることが多くなっています。ノーコスト・ノーリスクで株主優待や配当を享受することは難しいでしょう。
それでも、コストやリスクを軽減して、株主優待の権利を確保する方法はあります。ひとつは、複数銘柄に投資をし、リスク分散を図る方法です。
もうひとつは「つなぎ売り」を活用した取引です。「つなぎ売り」で株主優待をお得に活用する方法については、SBI証券のWebページでご紹介していますので、参考にしてください。ただ、「つなぎ売り」をした場合、信用取引の「売り」により、配当調整金を支払う必要が出て、実質的に配当を受け取れなくなるなど、重要な注意点*(下記脚注の詳細参照)もあります。メリットとデメリットを十分理解した上でのご利用をお願い申し上げます。
重要な注意点 ~つなぎ売りを利用した場合の「配当金(現物と信用)受け払いの差額」~
※権利付き最終日の大引け時点でつなぎ売りをしている場合、現物については税金が差し引かれた配当金(配当金の約80%)を受取り、一般信用売り建玉については配当落ち調整金(配当金の100%相当)をお支払いいただきます。したがいまして、配当金の約20%相当の差額をお客さまにご負担いただくことになります。
※権利付き最終売買日と権利落ち日をまたいで信用売建玉がある場合、権利落ち日に予想配当金相当額(予定配当調整金)をあらかじめ委託保証金現金から拘束させていただき、配当金が確定後に拘束金から支払いを行います。信用売建玉に対する支払予定配当金相当額合計(予定配当調整金合計)は、ログイン後ページ内「口座管理」>「信用建余力」>「建余力・追加保証金」の「増担保・配当調整金」に表示させていただいております。
■図表 好業績も期待の「6月株主優待銘柄」

※会社公表データ、当社HPデータををもとにSBI証券が作成。
※銘柄名右横カッコ内の数字は決算月。ただし(6/20)は、6/20(金)が決算期末であることを示しています。
※6月末会社予想1株配当金は、6月決算(6/20決算も含む)の場合期末配当、12月決算銘柄の場合中間配当を示しています。年間配当とは異なります。
※ラウンドワンは、3月、6月、9月、12月末の四半期末毎に配当、および株主優待を実施しています。
(画像=SBI証券)
一部掲載銘柄を解説!
■すかいらーくホールディングス(3197)
日本を代表する外食チェーンのひとつです。2025年3月末現在、ガスト1,242店、バーミヤン364店、しゃぶ葉301店他、計3,079店を展開しています。25.12期1Q(25.1~3期)は売上高1,116億円(前年同期比16%増)、営業利益76億円(同25%増)と増収増益でした。使い勝手の良い商品導入や価格改定、M&Aで増収を確保。生産性向上もあり、増益を確保しました。25.12通期の会社計画は売上高4,450億円(前期比10%増)、営業利益275億円(同13%増)です。
6/26(木)時点で保有株数により、以下の株主優待が計画されています。(12月も同様)

(画像=SBI証券)
株主優待カード(有効期限1年)を使い、税込み価格より、額面の範囲内1円単位で割引となります。「すかいらーくレストランツ」各店舗他で使えます。カードの残高は、レシート、専用WEBサイト、電話(コールセンター)、取扱店のレジで確認できます。なお、6月優待分(25年9月発送)より、株主優待券をスマートフォンで読み取る電子化が実現されることになりました。
■ジョイフル本田 (3191)
関東の郊外の国道沿いを中心に、ホームセンター等を運営(ホームセンター17店舗、専門小売店8店舗、商業施設1店舗)。売り場面積の広さと、品ぞろえの多さが特徴です。(同社HPより)。
今期(25.6期)から株主優待の拡充を行うと発表。保有株式数や年数に応じて、同社店舗で使用可能な商品券、地元特産品等カタログギフト、社会貢献(寄付)から選択することができます。また、Bコースでは、茨城県産のお米も選択可能です。

(画像=SBI証券)
■ラウンドワン(4680)
ボウリングやゲーム機器、カラオケなど数多くを楽しめる屋内型複合レジャー施設を展開しています。営業利益(25.3期)の約3分の2は日本で、残りは米国となっています。日本市場が成熟する中、米国での展開が成長の鍵をにぎっています。
業績は好調。25.3期は売上高1,770億円(前期比11%増)、営業利益270億円(同11%増)と増収増益でした。26.3期も売上高は前期比9%増、営業利益は同16%増(ともに前期比)と増収増益(26.3期からIFRS移行・比較は単純計算)を計画しています。
株主還元については、配当・株主優待ともに四半期単位で実施されています。26.3期の会社予想1株配当金は、各四半期ごとに4.5円、年間で18円となっています。
6/26(木)時点で保有株数により、以下の株主優待が計画されています。(3月、9月、12月も同様)

(画像=SBI証券)
■アイスタイル (3660)
「@cosme(アットコスメ)」という日本最大級のコスメ・美容の総合サイトの運営や、ECサイトの運営、さらに国内外で実店舗の運営なども行っています。店舗やECサイトの販売はコロナ禍による行動規制等の影響で、業績が落ち込んでいた時期もありました。その後、行動規制の解除が進んだことに加え、2022年にはアマゾンや三井物産との業務提携も実現。店舗やECサイトでの販売拡大やコスト管理の面での収益性改善などにより、業績は順調に回復しています。今期(25.6期)会社計画では、過去最高の売上高と各利益項目を更新する見通しです。
100株以上保有する株主に対して、株主優待として下記の割引券①と②が配布されます。
①EC 「@cosme SHOPPING」 で使用できる6,400円相当の割引券
▹600円割引券×4枚 → 3,000円(税抜き)以上の購入で、1枚利用可能
▹1,000円割引券×4枚 →5,000円(税抜き)以上の購入で、1枚利用可能
他のクーポンとは併用不可ですが、ポイントバックキャンペーン(公式通販で10%、毎月1,2,3,4日開催、同社HPより)時では利用可能です。同キャンペーンと併用すれば、かなりお得にお買い物ができそうです。
②店舗 「@cosme TOKYO」、「@cosme OSAKA」、「@cosme STORE」 の日本国内の店舗で利用が可能です。
▹10%割引券×3枚 → 1階のお買い物で、1枚利用可能。1回のご利用限度額は3万円(税抜き)です。
こちらも他のクーポンとの併用は不可で、セール時の利用も不可なことが注意点です。
以上の優待の贈呈時期は毎年9月です。利用期間が贈呈日以降から翌年8月末までである点にはご注意ください。
■アシックス(7936)
スポーツ用品大手のアシックスは、海外売上高比率が約8割(2024年12月期)に達するなど、グローバル展開を加速しています。競技用シューズに加え、「オニツカタイガー」などのタウンユース向けスニーカーやスポーツウエアも展開。2025年12月期は、売上高・営業利益ともに4期連続で過去最高を更新する見通しです。高価格帯ブランドを軸とした戦略や、世界的なスポーツ・健康志向の高まりを背景に、業績拡大が続いています。
前期(24.12期)から株主優待の制度拡充を実施。割引チケットでの使用率を引き上げました。保有株式数や期間に応じ、下記の割引電子チケットが贈呈されます。

(画像=SBI証券)
オニツカタイガーのECサイトでは、使用できない点にはご注意ください(導入検討中。2025/5/29 同社IRサイトより)。
⚠ご注意事項 ※本ページでご紹介する個別銘柄及び各情報は、投資の勧誘や個別銘柄の売買を推奨するものではありません。 ※NISA口座で上場株式等の配当金を非課税で受け取るためには、配当金の受領方法を「株式数比例配分方式」に事前にご登録いただく必要があります。詳細はこちら |
⚠免責事項・注意事項 ・レポートおよびコラムの配信は、状況により遅延や中止、または中断させていただくことがございます。あらかじめご了承ください。 ・本資料は投資判断の参考となる情報提供のみを目的として作成されたもので、個々の投資家の特定の投資目的、または要望を考慮しているものではありません。投資に関する最終決定は投資家ご自身の判断と責任でなされるようお願いします。万一、本資料に基づいてお客さまが損害を被ったとしても株式会社ファーストパートナーズ及び株式会社SBI証券(情報発信元を含む)は一切その責任を負うものではありません。本資料は著作権によって保護されており、無断で転用、複製又は販売等を行うことは固く禁じます。 重要な開示事項(利益相反関係等)について 投資情報の免責事項 【手数料等及びリスク情報について】 SBI証券で取り扱っている商品等へのご投資には、商品毎に所定の手数料や必要経費等をご負担いただく場合があります。また、各商品等は価格の変動等により損失が生じるおそれがあります(信用取引、先物・オプション取引、商品先物取引、外国為替保証金取引、取引所CFD(くりっく株365)では差し入れた保証金・証拠金(元本)を上回る損失が生じるおそれがあります)。各商品等への投資に際してご負担いただく手数料等及びリスクは商品毎に異なりますので、詳細につきましては、SBI証券WEBサイトの当該商品等のページ、金融商品取引法等に係る表示又は契約締結前交付書面等をご確認ください。 |