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この記事は2025年1月22日にSBI証券で公開された「決算発表シーズン接近!上方修正期待銘柄7選」を転載したものです。 掲載記事:決算発表シーズン接近!上方修正期待銘柄7選 |

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当ページの内容につきましては、SBI証券 投資情報部長 鈴木による動画での詳しい解説も行っております。東証グロース市場・スタンダード市場の中小型株を中心に、好業績が期待される銘柄や、投資家の皆様が気になる話題についてわかりやすくお伝えします。
決算発表シーズン接近!上方修正期待銘柄7選
米国では、トランプ氏が大統領に返り咲きました。日米市場いずれも、トランプ大統領の発言や政策に一喜一憂する不安定な相場展開が続いています。1/22(水)の日本市場では、ソフトバンクG(9984)のAIインフラ投資が材料視され、主力株が物色されましたが、中小型株は恩恵を受けておらず、軟調です。米長期金利は1月半ばからは落ち着いたものの、日本時間1/22(水)時点で4.59%と高水準に位置し、高PERのグロース株にとって逆風が吹き続けています。
そのような中、10-12月期の決算発表シーズンが近づいています。市場全体が弱含んだタイミングで、買いのチャンスとなるような好業績銘柄を抽出しました。今回は、通期会社計画の上方修正期待の銘柄を探すため、24年10-12月期が25年3月期の第3四半期となる3月決算銘柄に限定し、以下のスクリーニングを行ってみました。
① 東証グロース市場もしくは同スタンダード市場に上場
② 営業日当たり平均売買高(過去25営業日)が2万株以上
③ 3月を決算期末とする企業
④ 25.3中間期の売上高と経常利益が、前年同期比で増収増益
⑤ 25.3通期予想売上高と経常利益が、前期比で増収増益(以下、予想数値はQUICK Forecast 2.0を使用)
⑥ 26.3期予想経常増益率が(前期比)-10%より大きい
⑦ 25.3中間期の経常増益率(前年同期比)が、25.3通期予想経常増益率(前期比)より10%pt以上大きい
⑧ 取引所または日証金による信用規制・注意喚起銘柄を除く
図表の銘柄は、上記条件をすべて満たしています。掲載は⑦の利益差が大きい順です。
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【参考】 日経平均株価と東証グロース市場指数の推移

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【参考】 1/14(火)~1/21(火)で株価上昇が大きかった東証グロース市場指数構成銘柄

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■図表 決算発表シーズン接近!上方修正期待銘柄7選

※Quick Workstation Astra Manager、会社公表データをもとにSBI証券が作成
※予想増収率の予想数値はQUICK Forecast 2.0を使用
※中外鉱業(1491)は、当社による信用規制銘柄 2025/1/22時点
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一部掲載銘柄を詳細に解説!
■中外鉱業 (1491)~人気キャラクターのコンテンツ事業が躍進!
★日足チャート(1年)

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★業績推移(百万円)

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■貴金属、コンテンツ、機械の3事業を展開
1932年、金鉱山の開発を目的として創立。その後、時代に沿い業態を変化させ、現在は以下の3事業を展開しています。
貴金属事業
▹ 主要都市に店舗を構え、金やプラチナ貴金属の回収、精製及び販売、ダイヤモンドやジュエリーの仕入れ販売等を行っています。売上高構成比の96%を占める同社の主軸事業です。
コンテンツ事業
▹ 2013年にスタート。『鬼滅の刃』や『呪術廻戦』などの人気コンテンツのキャラクター製品を、オンラインやイベントで販売。企画や製造も手掛けており、コラボカフェの運営等等も行っています。また、貴金属事業とのシナジーを活かし、コラボジュエリーの販売もしており、海外にも展開中です。売上高営業利益率(24.3期)は9%と、収益性が高く、全営業利益の3割超を占めています。
機械事業
▹ 中古工作機械・板金機械等の仕入、販売を行う業界大手です。中国経済の景気減速感や、自動車や半導体関連装置の調整局面継続が重しとなり、直近(24.3期)は0.5億円の営業赤字でした。
■中間決算で上方修正を実施!コンテンツ事業が成長
今期(25.3期)は、8月、11月と続けざまに中間・通期業績見通しの上方修正を実施。金相場の急変動により、中間期の売上高は下方修正される場面もありました。
しかし、営業利益・経常利益が大幅に上方修正されました。コンテンツ事業での海外販売増が立役者となったもようです。中間期時点の業績は、売上高713億円(前年同期比39%増)、営業利益6.7億円(同181%増)と増収増益となりました。コンテンツ事業の好調に加え、金価格の上昇も寄与しました。
■米トランプリスクは少ない?
日本のキャラクタービジネス市場は今後も拡大が見込まれており、同社にとってもコンテンツ事業の成長が期待されます。また、トランプ氏が米大統領に返り咲き、関税強化や米中貿易摩擦などの懸念が市場で広がる中、コンテンツ事業は製造業と比べ、悪影響も少ないとみられます。過去の投資等により、株価は低位株と呼ばれる水準ですが、新事業の成長力に注目が集まります。
■テクノ菱和 (1965)~高配当利回り銘柄に変貌?
★日足チャート(1年)

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★業績推移(百万円)

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■「空調衛生設備工事事業」に展開
1949年12月、三菱重工業の冷凍機を使用した冷蔵庫・ショーケースなどの冷凍工事施工を主目的として名古屋に設立。1966年に東京に移転し、1989年から現社名となっています。
「空調衛生設備工事事業」が受注高(24.3期)の約96%を占める主力事業で、その他は「電気設備工事事業」、「冷熱機器販売事業」を展開しています。海外受注高はほとんどなく、国内設備投資動向に影響を受けやすい会社です。
業績は順調です。25.3期上半期は売上高350億円(前年同期比10%増)、経常利益23億円(同26%増)と増収増益でした。国内設備投資の堅調を受け、好調な受注工事を消化しました。
将来につながる受注高は614億円(前年同期比21%増)と大幅に伸びました。「空調衛生設備工事事業」(25.3期上半期受注高の97%)のうち、「産業設備事業」(同66%)が半導体、化学薬品向けに大型受注を獲得して全体をけん引。同様に「空調衛生設備工事事業」に属す「一般ビル設備事業工事」(同31%)も増加しました。
■設備投資の国内回帰が今後も追い風
設備工事事業は建設業界に属しており、国内にビルや工場が相次ぎ建設される事業環境が好ましい業種といえます。
米中貿易摩擦や世界経済のブロック化、世界的なサプライチェーンの再構築を図る動きが強まっており、国内設備投資を押し上げる要因になっています。台湾TSMC社による熊本工場の建設はその一例でしょう。
また、経済安全保障推進法(22年4月公布)では、国民にとって重要な物質の確保や基幹インフラの提供が求められており、国内において物資を製造する工場も出てきています。
「第2次トランプ政権」の本格始動を背景に、世界的サプライチェーンの再構築が加速した場合、設備の国内回帰の動きが強まる可能性もありそうです。当社にとって追い風になりそうです。
なお、産業設備工事事業の受注額のうち、半分程度がクリーンルーム向けとなっており、半導体設備投資増加の恩恵も受けています。
■好配当期待銘柄に変貌?
好調な受注を背景に、会社側は9/27に業績・配当見通しを以下のように修正しました。
売上高 745億円→830億円(前期比12%増)
経常利益 53.7億円→75億円(同17%増)
1株配当金(年間) 52円→100円
会社側は中長期経営ビジョン(最終32年度)およびその中間目標としての中期計画(同26年度)を定めており、1株配当金について、中期経営ビジョンの期間は現状維持か増配の方針を示しています。すなわち、32年度(33年3月期)までは1株配当金100円(1/21終値での予想配当利回り3.9%)が期待でき、好配当利回り期待銘柄と評価できそうです。
なお、目標経常利益については、26年度60億円、32年度70億円と定めており、25.3期予想を下回っています。目標の見直しがあるか否かも注目材料になりそうです。
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