
(画像=SBI証券)
この記事は2025年10月14日にSBI証券で公開された「アメリカNOW! ~7-9月期の決算に期待できそうなテクノロジー銘柄~」を転載したものです。 掲載記事:アメリカNOW! ~7-9月期の決算に期待できそうなテクノロジー銘柄~ |
先週の米国株式市場は、トランプ大統領が中国に追加関税をかけると表明したことがネガティブサプライズとなって10/10(金)に急落しました。今週の株価材料として、大手銀行の7-9月期決算発表、トランプ大統領の発言、政府閉鎖の動向が注目されます。
今回は7-9月期決算の好調が予想されている「情報技術」で過去3ヵ月の通期予想EPS修正率が大きい銘柄から、アンフェノール A(APH)、アップラビン A(APP)、パランティア テクノロジーズ A(PLTR)、ラムリサーチ(LRCX)、アリスタ ネットワークス(ANET)を選んでご紹介いたします。
図表1 S&P500指数の一目均衡表(日足、3ヵ月)

(画像=SBI証券)
一目均衡表の転換線(6,658ポイント)、基準線(6,623ポイント)、移動平均の25日移動平均線(6,649ポイント)を一気に下抜けました。下値支持ラインとしては、6,538ポイントの50日移動平均線、6,410ポイントの一目均衡表の「雲の上限」などがあげられます。中期的な上昇トレンドは崩れていないものの、短期的には不安定となる可能性がありそうです。
※当社WEBサイトを通じてSBI証券が作成
図表2 業種別指数騰落率・個別銘柄騰落率(「5日」は10/6(月)終値~10/13(月)終値によります。)

注:個別銘柄の騰落率上位、下位はS&P100指数が母集団です。銘柄名はBloombergの表記により、当社WEBサイト・本文中の表記と異なる場合があります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
(画像=SBI証券)
先週の米国株式市場
S&P500指数は週間で2.4%、ダウ平均は2.7%、ナスダック指数は2.5%の大幅下落でした。
10/9(木)までは、追加利下げ期待やAI関連銘柄への物色を背景に最高値圏で推移していましたが、10/10(金)には一転して利食い売りが嵩んで急反落となりました。トランプ大統領が中国からの輸入品にかける関税を11/1(土)から100%上乗せすると表明したことがネガティブサプライズとなって、S&P500指数は2.7%下落しました。
個別株では、アドバンスト マイクロ デバイシズ(AMD)がオープンAIと複数年で数百億ドルのAI半導体供給契約を締結したことを発表、株価は高値で前週末比+45.8%に達し、10/10(金)終値は同+30.5%となりました。
業種指数(10/6(月)終値~10/13(月)終値によります)では、10/10(金)の相場急落を受けてディフェンシブの公益事業、生活必需品がプラスとなりました。情報技術は10/10(金)の下落は大きかったものの10/13(月)の反発も大きく、過去5日では、市場平均を上回りました。エネルギー、資本財・サービス、一般消費財・サービスなど景気敏感株の下落が大きくなっています。
今週の米国株式市場
S&P500指数は10/10(金)にトランプ大統領の発言を受けて、一目均衡表の転換線(6,658ポイント)、基準線(6,623ポイント)、移動平均の25日移動平均線(6,649ポイント)を一気に下抜けました。
一方、10/13(月)の米国株式は、トランプ大統領が「中国については心配いらない。すべてうまくいく。尊敬されている習近平国家主席はいま調子が悪いだけだ。彼は自国の不景気を望んでいないし、私もそうだ」とSNSに投稿、対立をやわらげる発言と捉えられて反発しました。
当面、トランプ大統領の関税に関する発言や政府閉鎖の動向で不安定な状況が続く可能性があります。しかし、利下げ期待やAI関連銘柄に対する物色を背景とした、中長期の上昇トレンドは維持されると期待できるでしょう。
今週の株価材料として、大手銀行の7-9月期決算発表、トランプ大統領の発言、政府閉鎖の動向などが注目されます。
10/14(火)、10/15(水)に大手銀行6行が決算発表予定です。大手銀行を含む金融セクターのEPSは7-9月期に前年同期比13.2%増と堅調が見込まれています(FactSet集計、10/10(金)時点)。S&P500指数採用銘柄全体では同8.0%増とこれも堅調の予想です。
市場ではトランプ大統領が中国に対する言動をやわらげたと捉えましたが、上記のように文字通りその発言を見ると、何を言いたいのか非常にあいまいです。再びネガティブに捉えられる可能性も考えておくべきでしょう。
政府閉鎖が解消に向かうか注目されます。政府閉鎖が続いていること自体がネガティブですし、重要な経済指標の発表が止まっていることで、市場を不安定化させる懸念があります。前回の政府閉鎖の例では、2018年12月から2019年1月にかけて35日間閉鎖されました。
経済指標では上記のほか、10/16(木)に米国の9月小売売上高(前月比+0.4%の予想)、9月生産者物価指数(前年比+2.7%の予想、前月は同+2.6%)、10/17(金)に米国の9月住宅着工(前月比+1.0%の予想)・建設許可件数(前月比+0.9%の予想)、などが予定されています。
なお、10/15(水)の9月消費者物価指数は、発表されないことが決まっているようです。ただし、労働省は社会保障制度向けに年次生活コストを決める必要があるため職員を呼び戻しているとされ、近いうちに発表されるとみられます。
今週の5銘柄
今回は決算発表を控えた時期ですので、7-9月期決算の発表で注目できるものをご紹介いたします。
まず、業績が好調な業種を確認すると、「情報技術」となります。11業種中で7-9月期のEPS増加率が最も高いのは「情報技術」で前年同期比20.9%増です。
そこで今回は、S&P500指数に採用されている「情報技術」68銘柄について、以下のスクリーニング条件で図表3に14銘柄を抽出しました。
【スクリーニング条件】
・過去3ヵ月の通期予想EPS修正率が3%以上
・S&P500指数の「情報技術」に属する銘柄
・時価総額500億ドル以上
アンフェノール A(APH)、アップラビン A(APP)、パランティア テクノロジーズ A(PLTR)、ラムリサーチ(LRCX)、アリスタ ネットワークス(ANET)を選んでご紹介いたします。
図表3 「情報技術」セクターでEPS修正率が大きい銘柄

注:10/1(水)のデータによります。
※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
(画像=SBI証券)
図表4 今週の5銘柄の投資指標

※BloombergデータをもとにSBI証券が作成
(画像=SBI証券)
今週の注目銘柄

注:予想PERはBloomberg集計のコンセンサス予想EPSによります。使用した予想EPSの決算期は、ラムリサーチが2026年6月期、その他はその他は2026年12月期です。
※会社資料、BloombergデータをもとにSBI証券が作成
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主要イベントの予定

注:日付は現地時間によります。(E)はBloombergによる予想を示します。企業決算の赤字でのハイライトは、当社顧客保有人数の1~30位、青字のハイライトは31~50位を示します。
※Bloombergデータ、各種報道をもとにSBI証券が作成
(画像=SBI証券)
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