繊維事業や炭素繊維複合材事業などを手がける東レは26日、ポリメチルメタクリレート(PMMA)多孔質繊維の細孔径を数nm(ナノメートル)から約1000nmまでの幅広い範囲で任意に制御できる技術を開発し、難治性疾患の病因物質を選択的に吸着可能な多孔質繊維を創出したと発表した。
同社では、小角X線散乱法などの先端分析技術と相分離シミュレーションなどのデジタル技術を組み合わせて活用し、PMMA多孔質繊維の紡糸工程におけるナノレベルの相分離挙動をリアルタイムで解析することで、細孔径を従来比約50倍以上となる最大約1000nmまで制御できる孔径制御技術を開発した。一般に、大孔径化すると繊維構造がまばらになり、強度が低下するが、同技術では大孔径化と強度の両立が可能。同技術の適用により、従来では細孔内部に取り込むことができなかった大分子量の病因物質も選択的に吸着除去することが可能となるとしている。
細孔径とは、多孔質材料の表面や内部に存在する微細な空孔(細孔)の大きさ。小角X線散乱法とは、X線を物質に照射し、低角領域に散乱されたX線を測定することにより、物質のナノスケールの構造情報を得る手法。
26日の終値は、前日比8円高の1119円。
[ 株式新聞ダイジェスト ] 提供:ウエルスアドバイザー社
