半導体用テスター大手のアドバンテストは、29日に26年3月期の業績予想を大きく引き上げたものの、四半期収益のピークアウトを見通した利益確定売りに押されている。
同社は通期の連結営業利益予想を2420億円から3000億円(前期比31.5%増)に引き上げた。旺盛なAI(人工知能)用半導体の需要を背景に、複雑でテスト時間の長いチップ向けに同社の装置のニーズが拡大。第1四半期(4−6月)の営業利益は1240億円(前年同期比4.0倍)となり、市場予想を450億円程度上回った。
ただ、4−6月は前倒しで需要を取り込んだ面もあり、第2四半期(7−9月)は収益が一服するという見方が強い。中長期の成長期待は依然として大きいものの、これまでの株価上昇の反動もあって利益確定売りが膨らんでいるようだ。
30日の終値は、前日比110円安の1万245円。
[ 株式新聞ダイジェスト ] 提供:ウエルスアドバイザー社