11日前場の日経平均株価は、前日比173円86銭高の3万8385円37銭と4日続伸。TOPIX(東証株価指数)も同0.75ポイント高の2786.99ポイントと小幅ながら上昇した。現地10日にロンドンで行われていた米中貿易協議で、両国の担当者が前回、ジュネーブで合意した内容を実行するための枠組みで一致したと報じられた。米中対立への警戒感が後退したほか、為替相場が円安方向に振れたことを受け買いが先行。日経平均は午前9時9分に、同318円13銭高の3万8529円64銭を付けた。ただ、一巡後は積極的に買い進む材料に乏しいなか、戻り待ちの売りに押される上値の重い値動きとなった。
東証プライム市場の出来高は7億4857万株、売買代金は1兆9932億円。騰落銘柄数は値上がりが1136銘柄と7割に迫る一方、値下がりは443銘柄、変わらずは50銘柄だった。
業種別では、全33業種のうち19業種が上昇、14業種が下落した。楽天グループ、リクルートHなどのサービス株や、王子HD、北越コーポなどのパルプ紙株が上昇。オリンパス、HOYAなどの精密機器株や、信越化、富士フイルムなどの化学株も高い。住友大阪、TOTOなどのガラス土石株や、SUMCO、LIXILなどの金属製品株も堅調。日立、キーエンスなどの電気機器株や、東レ、ゴルドウインなどの繊維株もしっかり。一方、アシックス、任天堂などのその他製品株や、第一生命HD、東京海上などの保険株が安い。
個別では、メディアドゥ、アステリア、マイクロニ、物語コーポ、三越伊勢丹が上昇。半面、日野自、ポールHD、IHI、GLM、三井ESなどが下落した。
[ 株式新聞ダイジェスト ] 提供:ウエルスアドバイザー社