11日後場の日経平均株価は、前日比209円68銭高の3万8421円19銭と4日続伸、TOPIX(東証株価指数)も同2.48ポイント高の2788.72ポイントと上昇した。現地10日に英ロンドンで行われていた米中貿易協議で、両国の担当者が前回、ジュネーブで合意した内容を実行するための枠組みで一致したと報じられた。米中対立への警戒感が後退したほか、為替相場が円安方向に振れたことを受け買いが先行。日経平均は午前9時9分に、同318円13銭高の3万8529円64銭を付けた。ただ、一巡後は積極的に買い進む材料に乏しいなか、戻り待ちの売りに押された。後場も動意薄の展開が続いたが、取引終了にかけて上げ幅を取り戻す格好となった。
東証プライム市場の出来高は16億1983万株。売買代金は4兆483億円。騰落銘柄数は値上がりが1139銘柄、値下がりは426銘柄、変わらずは64銘柄だった。
業種別では、全33業種のうち19業種が上昇、14業種が下落した。王子HD、北越コーポなどのパルプ紙株や、SUMCO、LIXILなどの金属製品株が上昇。楽天グループ、リクルートHなどのサービス株や、信越化、富士フイルムなどの化学株も高い。INPEX、石油資源などの鉱業株や、出光興産、ENEOSなどの石油石炭製品株も堅調。日本製鉄、JFEHDなどの鉄鋼株や、住友大阪、TOTOなどのガラス土石株もしっかりだった。一方、バンナム、任天堂などのその他製品株や、MS&AD、東京海上などの保険株が下落した。
個別では、メディアドゥ、マイクロニ、トリケミカル、日コンセプト、芝浦が上昇。半面、日野自、ポールHD、IHI、川重、GLMなどが安い。
[ 株式新聞ダイジェスト ] 提供:ウエルスアドバイザー社