22日の日経平均株価は前日比8円27銭安の4万9307円79銭と3日ぶりに反落した。一方、TOPIX(東証株価指数)は同16.93ポイント高の3266.43ポイントと最高値を更新した。後場には取引時間中高値も塗り替えた。
この日は半導体世界大手の米テキサス・インスツルメンツの弱気な10−12月売上見通しの発表を受け、ソフバンGなどの値がさ半導体関連株への売りが序盤から強まった。これにより、日経平均は午前10時過ぎには前日比700円超値下がりして4万9000円を大きく割り込んだ。しかし、半導体以外は前日に高市政権が発足したことを受けて防衛など政策関連の銘柄が根強く買われたほか、米GMの業況を好感したトヨタなど自動車株を中心に幅広い銘柄が堅調な動きを見せた。
前場の後半にかけて下げ幅を縮小した日経平均は後場も騰勢を強め、プラス圏に浮上する場面もあった。前日は5万円目前で大台に乗せられずに失速したものの、押し目買い意欲は全体的に強いようだ。東証プライム市場の出来高は23億3733万株、売買代金は6兆1076億円で、騰落銘柄数は値上がりが1267銘柄と全体の78%を占めた。値下がりは303銘柄にとどまり、変わらずは45銘柄だった。
業種別では全33業種のうち26業種が上昇し、7業種が下落した。大同メタや川重などの輸送用機器、洋エンジ、東亜建などの建設、東レ、TSIHDなどの繊維製品が高い。また、イオンを筆頭に小売も買われ、IHIをはじめ機械も上昇した。半面、ネクソンやLinkUGなど情報通信は軟調。住友鉱やJX金属の下落により非鉄金属も弱い。
そのほか、稀元素、アステリア、日本CMK、古野電、日揮HDなどが高い。芝浦、スクリン、PILLAR、藤田観、日東紡が安い。
[ 株式新聞ダイジェスト ] 提供:ウエルスアドバイザー社