栗田工業が急騰、631円高の5272円を付けた。8日引け後、自己株取得枠を設定したと発表、材料視された。
自己株取得枠は、上限350万株(自己株を除く発行済み株式数の3.12%)・150億円。取得期間は5月9日から8月31日までとしている。経営環境に応じて機動的な資本政策を実行し、資本効率の向上を図るため、自己株の取得を決めた。
同時に発表した26年3月期の連結業績は、売上高4250億円(前期比3.9%増)、営業利益535億円(同71.1%増)を予想。一般水処理市場で、受注高は前期に国内および米国における大型装置案件を計上した反動で減少する見込み。一方、電子市場では、前期に東アジアの半導体産業向けの大型装置案件を計上したことや、水供給事業で一過性の受注を計上した反動があるものの、国内の半導体産業向け大型装置案件を中心に受注増加を想定している。配当は、第2四半期末56円(前期実績46円)、期末56円(同46円)の合計112円(同92円)に増額する見込み。
25年3月期決算は、売上高が4088億8800万円(前期比6.3%増)、営業利益は312億7500万円(同24.1%減)だった。
9日の終値は、前日比628円高の5269円。
[ 株式新聞ダイジェスト ] 提供:ウエルスアドバイザー社