日本製鉄は5日、菱重工グループの三菱造船と、低圧液化二酸化炭素輸送船のタンクに同社が開発した鋼材を採用し、ECAにより溶接後の熱処理(PWHT)を省く技術を共同で開発。一般財団法人日本海事協会(東京都千代田区)から一般設計承認を取得したと発表した。
同社では、今回の一般設計承認の取得は両社の技術協力が成し遂げた進歩で、低圧液化二酸化炭素タンクの安全性を確保しつつ、経済性と生産性を両立することで、輸送コスト削減に大いに寄与するという。両社は今後、今回の共同成果を基盤に、液化二酸化炭素タンク製造のサプライチェーンに関わる企業と連携し、大型の低圧液化二酸化炭素タンクおよび新規開発鋼材の製品化を目指す。
ECAとは、溶接部に含まれる微小な初期欠陥と予想される応力履歴を用いて、材料および溶接部の特性から、構造物の使用期間中、溶接継ぎ手に品質上の重大な問題が発生しないことを確認する手法。
5日の終値は、前日比4.4円安の621.6円。
[ 株式新聞ダイジェスト ] 提供:ウエルスアドバイザー社