
(画像=SBI証券)
この記事は2025年5月13日にSBI証券で公開された「Daily米株速報 毎営業日午前更新予定」を転載したものです。 掲載記事(最新版):Daily米株速報 毎営業日午前更新予定 |

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米中の関税引き下げ合意を受けて主要3指数とも急伸。
5月12日(月)の米国株式市場は、週末の米中高官協議でお互いの関税率を115%ポイント、90日間引き下げることに合意したと発表して大幅な上昇となった。中国に対する米国の関税は145%から30%へ、米国に対する中国の関税は125%から10%に引き下げられる。
ベッセント財務長官は米中協議に関する会見で、「両国ともデカップリングを望んではいない」「真摯な努力や取り組み、建設的な対話がある限り前進は続いて、90日間の関税引き下げが延長される可能性がある」と述べた。CNBCでのインタビューでは、今後数週間かけて中国当局者と会談して、より包括的な合意を目指すとコメントした。また、トランプ大統領は、今週末にも中国の習主席と電話会談する可能性があると述べた。
アマゾン ドットコム(AMZN)+8.1%、テスラ(TSLA)+6.7%、アップル(AAPL)+6.3%、エヌビディア(NVDA)+5.4%などマグニフィセント7銘柄が相場上昇をけん引、S&P500指数は年初来の下落率が1%以内まで縮小した。投資家の不安心理を示す「恐怖指数」として知られるVIX指数は3月下旬以来初めて20を割り込んだ。セクター別には、11セクター中10セクターが上昇、公益事業のみ下落。一般消費財・サービス、情報技術、コミュニケーションサービス、資本財・サービスなどの上昇率が大きい。
トランプ大統領が薬価を引き下げる大統領令に署名して、59~90%引き下げられる見通しとコメントした。一方、このところ大幅に下落していた医薬品株は反発したものが多い。米国内の薬価は引き下げられるものの、米国外の薬価が引き上げられるとの見方による。
債券利回りは、幅広い年限で上昇(価格は低下)。米中が相互関税を一時的に引き下げることで合意したことを受け、国債などの安全資産からリスク資産に資金がシフトし、国債価格の低下につながった。ドル指数は1.4%上昇、ドル円は148円台半ばへ3円以上上昇した。原油価格はリスクオンムードを受けて上昇、金価格は安全資産としての需要が後退して3%以上の下落。
【5月13日(火)の米国市場】
主な経済イベント:NFIB中小企業楽観指数(4月)、消費者物価指数(4月)
主な企業イベント:なし
~見通し~
S&P500指数は各種テクニカル指標で上値抵抗が想定された5,700ポイント近辺を突き抜けて上昇した。「相互関税」発表前の水準を大幅に上回って上昇していることには違和感もあるが、米国株に対する慎重な見方から積み上げられていたヘッジ売りの一部巻き戻しが寄与している可能性があろう。関税によるファンダメンタルズの悪化はこれから出てくると考えられるため、慎重姿勢は維持したほうが良さそうだ。
4月消費者物価指数は、総合指数が前年比+2.4%(前月は同+2.4%)、コア指数は同+2.8%(前月は同+2.8%)の予想。関税の影響が表れてくるか注目される。
SBI証券 投資情報部 榮 聡
主要株価指数

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債券・商品市況

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主要通貨

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S&P500日中足チャート

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ナスダック日中足チャート

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S&P500セクター別

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S&P100種騰落率ランキング


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その他主要銘柄

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※本レポートはBloombergデータをもとにSBI証券が作成。
※銘柄名はBloomberg表記によるもの。
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