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Daily米株速報 2025/6/12

  • 公開日:
  • 更新日:
Daily米株速報

(画像=SBI証券)

この記事は2025年6月12日にSBI証券で公開された「Daily米株速報 毎営業日午前更新予定」を転載したものです。
掲載記事(最新版):Daily米株速報 毎営業日午前更新予定
終値

(画像=SBI証券)

高値警戒から小幅に反落、中小型成長株への物色意欲に高まり

6月11日(水)の米国株式市場は、米中閣僚級協議で通商問題解決の枠組みで合意したとの発表、また、5月消費者物価指数が市場予想を下回ったことを受けて午前中は上昇していた。しかし、S&P500とナスダックは最高値に接近していることから高値警戒も生じているとみられ、午後には利食いに押されて下落に転じた。

大手テクノロジー株は下落するものが多かった。一方、原子炉開発のオクロ A(OKLO)が+29.7%、ニュースケール パワー A(SMR)が+20.6%と上昇したほか、量子コンピュータ銘柄が上昇(下記を参照)するなど、中小型新興銘柄の株価上昇が目立った。

セクター別には、11セクター中7セクターが下落、一般消費財・サービス、素材の下落が大きい。一方、原油価格の上昇を受けてエネルギーが1.5%上昇した。

米中閣僚はロンドンでの2日間の協議を終えて、ラトニック米商務長官が会見で「ジュネーブ合意と米中首脳の電話会談の内容を実行に移すための枠組みで合意した」と報告したが、詳細については語られなかった。トランプ大統領は、米中協議終了を受けて中国がアメリカにレアアースを供給する一方、アメリカが中国人留学生を受け入れると明らかにした。 また、関税については「我々は合計55%の関税を得て中国は10%を得る」と述べた。

経済指標では、5月消費者物価指数は総合指数、コア指数とも前月比+0.1%で前月の同+0.2%から低下、市場予想も下回った。前年比では、総合指数が前年比+2.4%と前月の同+2.3%を上回るものの市場予想の同+2.5%を下回り、コア指数が前年比+2.8%で前月比横ばい、市場予想の同+2.9%を下回った。

債券利回りは消費者物価指数が予想を下回ったことを受けて幅広い年限で低下した(価格は上昇した)。金利低下を受けてドル指数は低下、ドル円は144円台半ばに下落した。原油価格はイラクの米大使館が安全保障上の脅威を受けて退去の準備を進めているとのロイター報道を受けて3%以上の上昇。金価格は金利低下を受けて上昇した。

個別株では、新規上場した宇宙関連技術のボイジャー テクノロジーズ A(VOYG)は、上場初日終値が公募価格比82.2%上昇した。

エヌビディアのフアンCEOがカンファレンス(パリのGTC)で「量子コンピュータは(実用化に向けた)転換点にある」と発言したことから、量子コンピュータのクオンタム コンピューティング(QUBT)が+25.4%、 リゲッティ コンピューティング(RGTI)が+11.4%などと上昇。

テスラ(TSLA)は、マスクCEOがトランプ大統領とのSNS上の口論において自身の投稿には行き過ぎがあったとコメント、また、ロボタクシーの一般への提供開始を暫定的に6月22日(日)からにすると発表した。株価は+0.1%。

メタ プラットフォームズ A(META)がAI開発レースでのポジション改善を狙ってAIスタートアップの「Scale AI」に140億ドルの投資をまとめつつあると報じられた。株価は-1.2%。

引け後に3-5月期決算を発表したオラクル(ORCL)は、実績の売上・EPSとも市場予想を上回り、2026年5月期について会社はクラウド全体の売上は前年同期比40%超、クラウドインフラの売上は同70%超、残存履行義務は同100%超など力強い伸びとなる見通しを示して、時間外取引で7%上昇(日本時間12日(木)午前8時半)。

【6月12日(木)の米国市場】
主な経済・企業イベント:米生産者物価指数(5月)、米新規失業保険申請件数(6月7日に終わる週)
30年国債入札
テスラがロボタクシーの試験運用を開始(テキサス州オースティン)
主な企業決算の発表:(引け後)アドビ(ADBE)
~見通し~
大手テクノロジー株に対する物色が一服となり、市場全般には高値警戒があるとみられる。一方、最近のIPO銘柄の好調にみられるように、成長テーマのある中小型株に対する物色意欲の高まりが注目されよう。
SBI証券 投資情報部 榮 聡

主要株価指数

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債券・商品市況

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主要通貨

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S&P500日中足チャート

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ナスダック日中足チャート

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S&P500セクター別

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S&P100種騰落率ランキング

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その他主要銘柄

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※本レポートはBloombergデータをもとにSBI証券が作成。
※銘柄名はBloomberg表記によるもの。

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