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オルカン・S&P500 を大きく上回った運用効率! 1年好成績ファンドは?

オルカン・S&P500 を大きく上回った運用効率! 1年好成績ファンドは?

(画像=SBI証券)

この記事は2025年6月16日にSBI証券で公開された「オルカン・S&P500 を大きく上回った運用効率! 1年好成績ファンドは?」を転載したものです。
掲載記事:オルカン・S&P500 を大きく上回った運用効率! 1年好成績ファンドは?

波乱の1年は運用効率に注目!

直近1年間のマーケットは、2024年8月の米景気減速や円高急伸などによる日本を中心とした世界的な株式市場の急落と、2025年4月のトランプ政権による相互関税発表に伴う世界的な株式市場の急落という、2つのショックを経験しました。
日米の株価指数(TOPIXとS&P500)とドル円レートの1年間の比較は図表1となっています。
このように変動の大きかったマーケットにおいては、リスク(値動きの振れ幅)をある程度抑えて、安定したリターンを上げたファンド、つまり運用効率が高いファンドが注目に値すると考えます。

運用効率はシャープレシオ(=(リターン-安全資産利子率)÷標準偏差(リスク))で確認することができます。シャープレシオは金融商品の投資効率性を評価する際に使用する代表的な指標のひとつです。運用で取ったリスクに見合うリターンを上げたかどうかを測る指標で、リスク1単位あたりの超過リターンを計測し、この数値が大きいほど投資効率が高いことを示します。

一定の条件で絞った、波乱の1年間におけるシャープレシオ上位ファンドが図表2となりました。参考としてNISAで人気のeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)(以下、オルカン)とeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)(以下、S&P500ファンド)とも比較しました。図表2の10ファンドはオルカン、S&P500ファンドの1年シャープレシオを大幅に上回る実績となりました。以下、それぞれのファンドの特徴についてコメントします。

図表1 日米の株価指数とドル円レートのパフォーマンス比較 (2024年5月末~2025年5月末 2024年5月末=100)

日米の株価指数とドル円レートのパフォーマンス比較 (2024年5月末~2025年5月末 2024年5月末=100)

※ QUICKデータをもとにSBI証券作成

(画像=SBI証券)

図表2 オルカン・S&P500ファンドを大きく上回った運用効率 1年好成績ファンド

オルカン・S&P500ファンドを大きく上回った運用効率 1年好成績ファンド

※NISA・成長投資枠対象ファンド(SBI証券ネット取り扱い、運用実績3年以上)の中で、オルカンの1年リターンを上回る1年シャープレシオの上位ファンドを表示(2025年5月末基準)
※純資産総額10億円以下のファンドは除外、同じ投資対象のファンド(為替ヘッジあり/なしは別カウント)は1年シャープレシオのトップファンドのみを表示
※上記は過去の実績であり、将来の運用成果を保証または示唆するものではありません

(画像=SBI証券)

オルカンを大きく上回った運用効率! 1年好成績ファンドの特徴は?

運用効率1位の海外消費関連日本株ファンド(愛称:クール・ジャパン)は、海外市場での消費の高度化や訪日外国人の消費拡大で収益の増加が期待される企業の株式に投資しているファンドです。組入上位銘柄は、任天堂、ソニー・グループ、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス、コナミグループ、アシックスなどとなっており、組入銘柄数は50銘柄です(※)。1年ではTOPIXや日経平均インデックスファンドを大きく上回る実績であり、トランプ関税の影響を受けにくい企業の株式に投資しているファンドといえそうです。
2位の厳選ジャパンは、優れた経営者の質・ビジョン、新しいビジネスモデル等により企業価値の増大が期待できる企業の中から、20銘柄程度に厳選して投資しているファンドです。組入上位銘柄はソニーグループ、日本電気、IHI、三菱重工業、東宝などとなっており、組入銘柄数は22銘柄です(※)。1年リターンでは運用効率1位のファンドを上回る好成績となっています。
3位の東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジあり)、10位の東京海上・宇宙関連株式ファンド(為替ヘッジなし)は、高い技術力や競争力等を持つ宇宙関連企業の株式等に投資しています。組入上位銘柄は、パランティア・テクノロジーズ、公共安全テクノロジー企業のアクソン・エンタープライズ、グローバルセルラーブロードバンドネットワークの構築・提供を手がけるASTスペースモバイル、エヌビディア、フランスの防衛メーカーのタレスなどとなっており、組入銘柄数は62銘柄です(※)。宇宙は注目の成長テーマであり、為替ヘッジなしはSBI証券が厳選した長期投資・好実績のSBIセレクトのファンドとなっています。円高の1年では為替ヘッジありが優位でしたが、円安となった3年では為替ヘッジなしが優位でした。為替ヘッジを行う場合は内外金利差(米国短期金利-日本短期金利)に相当する部分などが為替ヘッジコストとなるため、今の環境では高いコストを間接的に支払う点に注意が必要です。
4位のSMT ゴールドインデックス・オープン(為替ヘッジあり)は、金現物に投資する上場投資信託証券に投資し、LBMA金価格(円ヘッジベース)に連動する投資成果を目指すファンド、いわゆる金(ゴールド)ファンドです。8位が同じく金に投資をしているピクテ・ゴールド(為替ヘッジなし)となりました。金ファンドは長期または直近1年でも好成績であり、オルカンやS&P500ファンドと値動きが異なるため、分散投資先として有望といえます。
5位のインバウンド関連日本株ファンド(愛称:ビジット・ジャパン)は、訪日外国人により生み出されるインバウンド需要等により収益の増加が期待される企業に幅広く投資しているファンドです。組入上位銘柄は、任天堂、日本電気、ソニー・グループ、パン・パシフィック・インターナショナルホールディングス、伊藤忠商事などとなっており、組入銘柄数は50銘柄です(※)。
6位のみのりの投信は、世界の環境変化をもとに、「剛・柔・善」企業=種を世界中から選定するというコンセプトで運用しているファンドで、比較的現金等の比率を高めにしてリスクを抑えて運用しているのが特徴です。値動きの振れ幅を示す標準偏差(1年)は3.78と低く、高い運用効率につながっています。組入上位銘柄は、ノジマ、スルガ銀行、IDOM、フジシールインターナショナル、ソラストなどとなっており、組入銘柄数は34銘柄です(※)。
7位のマネックス・アクティビスト・ファンド(愛称:日本の未来)は、個別企業の分析を重視したボトム・アップ手法による銘柄選択により比較的少数の銘柄に投資しています。対象企業に対しては、目的を持ったエンゲージメント(対話)や提案を行い、企業価値と株主価値の中長期的な向上を目指しています。組入上位銘柄は、TBSホールディングス、IHI、しまむら、東宝、カヤバなどとなっています(※)。
9位のインデックスファンドDAX(ドイツ株式)は、円換算のドイツ株価指数(DAX)の動きに連動する投資成果を目指すファンドです。組入上位銘柄は欧州最大のソフトウェア開発会社のSAP、電気メーカーのシーメンス、世界有数の金融グループであるアリアンツ、ドイツテレコム、航空宇宙企業のエアバスなどとなっており、組入銘柄数は40銘柄です(※)。

上記のファンド10本は、①特色ある国内株式のファンド、②成長テーマの世界株式のファンド、③金(ゴールド)のファンド、④欧州株式のファンド、の4つに分類されます。
これらのファンドは、オルカンやS&P500ファンドの運用効率(1年)を大きく上回っており、長期でもオルカンやS&P500ファンドと値動きが異なるのが特徴といえます。
不透明な投資環境下においては、高い運用効率を実現しているこれらのファンドを活用して分散投資を行うことが、収益の安定化につながるものと期待されます。

(※)組入銘柄の情報については1、2、3、5、9、10位のファンドは4月末基準、6位のファンドは5月末基準、7位のファンドは1月末基準。個別銘柄の取引を推奨するものではありません。

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